岡村陽久の勝手にしやがれ

あなたの相談を岡村流「勝手な解釈」で解決。ITのことから、世の中、男女、不条理まで

【第34回】毎年恒例!部下に恵まれる上司になる!新入社員を迎える先輩・上司の6つの心構え!

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第34回。東京では観測史上3番目の早さで桜が満開になるなど、春らしい陽気を迎えていた。そんな3月末であるが、アドウェイズ社長の岡村の様子がおかしい。パソコンを広げて仕事をしているのかと思いきや、自分が書いた過去のブログを見て笑っているのである。アドウェイズ岡村は、なぜそのような行動に出たのだろうか。真実はブログの最後に明かされる。

 

 

2018年3月末・アドウェイズ社長室にて
 

  

f:id:okuri_bunt:20180328144239j:plain「大事な話がある」と言って、おくりバント高山を社長室に呼んだアドウェイズ岡村。だが、あまりにも突然呼んだため、昼食のパンを食べながらの話し合いとなってしまった。


アドウェイズ岡村
:高山さん。2018年、早くももう4月ですよ。4月といえば、言わなくても分かりますよね?

おくりバント高山:そりゃもちろん、花見ですよね。桜の下で飲む酒、日本ならではの醍醐味ですもん。よろしかったら近々一緒に行きますか? 中野に絶好の花見スポットがあるんですよ。
 

f:id:okuri_bunt:20180328145041j:plain「花見のことなら誰にも負けない自信がある」と豪語する、おくりバント高山。だが、「何が、どのように、誰に負けないのか」については自分でも良くわかっていない。
 

岡村:高山さん、相変わらず何を言っているんですか。

高山:え? だって4月といえば……

岡村:4月と言えば、いよいよ新社会人達が働き始めるわけです。そんな時に花見のことしか考えていないでどうするんですか。新社会人たちを迎える僕ら上司は、ずっと浮かれているわけにはいかないんですよ。

高山:すみません。うちの会社には新入社員は入ってこないので…。

岡村:……そういう姿勢がダメなんですよ。

高山:ごめんなさい……。でも岡村さん、よく考えてみると、僕ら先輩社員だけが「迎える気持ち」を持つのではなくて、新社会人たちもこれから社会に属すために「迎えられる気持ち」を持つ必要だってあるのではないでしょうか。

岡村ちょっと待ってください、高山さん。

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岡村:それって、新人を総プリウス化しようとしてません?

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高山:そ、総プリウス化………??

 

新人を総プリウス化しようとする上司とは

 


高山:新人の総プリウス化って、どういうことですか?

岡村:新入社員を迎えた上司ってどうしても「最近の若い奴は根性がない」とか、基準に届いてない部分を見つけがちじゃないですか。

でもね、例えば自動車で「リッター3kmしか走らなくて、急斜面だとすぐ底を擦っちゃう凄くうるさい車」があったら、みんなダメな車だって思いますよね。

高山:確かにそんな車、絶対役に立たないです。

岡村:でも実はその車、ものすごい速くて、ものすごいカッコ良いんです。言うなれば、それがフェラーリじゃないですか。フェラーリでさえ、悪く言おうと思えば悪く言えちゃうんですよ

高山:な、なるほど……!! 悪いとこだけ見てたらそうなっちゃいますよね。

岡村
:日本で一番売れてるプリウスって、燃費が良くて、坂道も擦らないし、4、5人乗れてすごく便利ですよね。全ての項目で合格点を出してくる名車です。でも、プリウス以外は全部ダメな車なんですか? って話じゃないですか。

乗りこなすのは難しいけど格好良いフェラーリや、多少燃費が劣っても7人乗せられるステップワゴンを、プリウスの基準に満たないってだけで否定してやしませんか?

高山:基準以下の部分ばかり指摘して直させようとする……それが新人をプリウス化しようとする上司なんですね……!

 

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3月末現在で「今年一番のドヤ顔」を決めたアドウェイズ岡村。今年はあと何度この「ドヤ顔」を見ることができるのだろうか。これからのブログにも乞うご期待である。

岡村:上司の最初の役割って、ダメな部分を探すことじゃなく、そいつが何者なのかを特定することだと思うんですよ。まず見極めて、「あ、トラックだ」ってわかった瞬間に荷物ガンガン乗せてやるんです。

高山才能に合わせた適材適所、みたいなことですね。でもどうやって見極めれば良いんですか?

岡村:車みたいに見れば判るものじゃないので難しいですよね。でも、何かは持ってるはずなんだ。だから、こいつ自身も気づいてないことを見つけてやる!そういう感覚で色んなことをやらせてみたり、仕事以外の話もたくさんして、部下がどんな人間かを知ろうとすることが必要です。

高山:なるほど…。でも、どのくらい部下のことを知れば良いのでしょうか。

岡村:自分の部下に関する自慢話を、最低でも2時間は話せないと、僕は上司としてダメだと思うんですよ。車の良いところを語れない車屋みたいなもので、部下の良いところを語れない上司なんて職務怠慢なんですよ。

「実は今11人乗りの車を探してて」って言われた時、誰がその能力を持った人材か分からないってことじゃないですか。こいつだったらできますよって言えるくらいでないと。

 

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「僕は高山さんの自慢、4時間話せますよ」と言い、おもむろに図を描き始めるアドウェイズ岡村。

 

高山:なるほど……新入社員に一方的に基準や心構えを押し付けてるだけじゃ、上司としてはまだまだってことなんですね。

岡村:やっとわかってくれましたか。では最後に、新入社員を迎える上司として、僕が大事にしている心構え6つお伝えします。

高山:(6つも…?)

 

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上司の心構え講座、スタートです!

 

 


新入社員を迎える上司の6つの心構え
その1. 1教科の法則で部下を育てよ!

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高山:1教科の法則……ですか?

岡村:どの学校にもいる勉強が苦手な人って、だいたい全教科できてないですよね。そういう人に勉強させる方法って実は簡単で、1教科だけをめちゃくちゃ勉強させて超高得点取らせるんです。1教科でも良い点とったら嬉しいじゃないですか。そうすると、じゃあ他の教科も頑張っちゃおうかなってなるんですよ。

高山:仕事がどれも上手くできない新人も同じってことですか。

岡村:仕事ができないやつも、1個だけ強みを持てば仕事自体が楽しくなって自信もついてくるんです。自信って、できないこともできるって信じさせる力があるじゃないですか。1つ自信を持たせると、他のこともできるようになってくるんですよ。

高山:新人には、まず1個だけ頑張らせろ。わかりやすいですね。

岡村:僕の経験上、9割くらいの人は何か強みを見つけられるはずです。必ずひとつ、オリンピックで金メダル取れることがあるはずなんです。強みが判ったら、その強みを使った仕事をバンバンやらせる。そうやってそれが凄くできるようになると、弱みだった部分も強みに変えられるようになるはずです。

そして本当は強みがあるのにどうしても見つけられない残りの1割は、上司がひとつ強みを作ってあげるんです。そうすれば他の強みも見えるようになってくるはずです。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その2. 部下と一緒に『ランボー』を観よ!

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岡村:長所を見つける次に大事なのは信頼関係だと思います。

上司と部下って常に良いことを言い合うわけじゃないじゃないですか。「お前ここが悪いぞ」って耳の痛いことも言わなきゃいけない時に直そうって思ってもらえる信頼関係が大事かなと。

高山:その関係はどうやって作れば良いんでしょうか。

岡村:部下と一緒に『ランボー』を観に行ってください。

高山:『ランボー』ですか……?

岡村:2008年に新卒の研修を僕が担当した時、みんなで『ランボー』を観に行ったんです。その時のことってみんな今でも覚えてて、話にも出るんですよね。そうやって思い出を作ることも大切だと思うんです。

付き合ってるカップルが、映画も買い物も食事も行ったことないなんてこと、あんまりないですよね。

僕は、上司と部下って恋人や親友、家族と同じくらい大切な関係だと思うんです。だって平日の朝から晩までずっと一緒に過ごしてるわけじゃないですか。他の誰よりも時間を共有する相手なんですよ。

高山:思い出を作ろうと思うくらい、最上級の愛を持って接しろということですね!

岡村:そういうことです! しかも上司と部下は、同じ目標のもとで同じ苦しみを味わい、喜びを共有する、言わば戦友に近い関係なんですよね。

高山それを解らせたくて『ランボー』を観に行くってことですか!

岡村:そうそうそう! 部下に対してそれくらいの愛を持ち、部下の幸せを願い、良いところを引き出す。それが上司だと思うし、本気で部下の幸せを願っているならその気持ちは伝わりますから。自然と信頼関係も構築されていくはずです。

高山:まさにトラウトマン大佐とランボーの関係!!

岡村:それくらい部下を愛して幸せを願えってことですね。

高山:今日帰りに『ランボー』シリーズ全部レンタルして観ます。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その3. 「褒め怒り」を会得せよ!

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高山新人の叱り方とかも難しいですよね。どれくらいのさじ加減が良いのやら。

岡村:最近の新卒の傾向は、最近の幼稚園に行くとわかるんです。昔の幼稚園って「こら!おやつ食うなって言ってんだろ!」ってげんこつ食らわしたりしてたじゃないですか、そういう時代なんで。

でも今の幼稚園は「だめだよ~おやつ食べちゃ~。も~食いしん坊さんなんだから~」って言うくらいで、褒めて伸ばしてるんですよね。殴る時代から褒める時代に変わりつつあるんです

そういう褒める力を、特に昔の人こそ意識して身につけていった方が良いかなと思います。まずは褒めるところから入ると。

高山:具体的にはどう褒めて、どう怒れば良いんでしょうか。

岡村:僕が怒る時っていつも、できないことじゃなく、本来やれたはずなのにやらなかったことに怒るんです。

「お前の能力ならできるのに、なんでできなかったの?」「お前できるやつなんだからさ」「できるのにやらなかったことを怒ってるんだぞ?」って言ってたら、怒られてるんだか褒められてるんだかわからなくなってきません?

高山:怒られてるのにちょっと嬉しいですね(笑)

岡村:そうなんです。頭ごなしに怒るんじゃなくて「怒られてたはずなんだけど、なんか気持ち良かったな…」ってとこに持ってくのがコツだと思うんですよね。

高山:それなら言葉が届き易くなりそうです。

岡村:褒める時も同じことで、上手くいった時こそ「本当によくやったな。でももうちょいこうすると良かったよね。」「こっちもできるようになると良いよね。」と、認めつつアドバイスを添えるんです。調子良い時は心が開いて素直になってるので言葉が入るんですよね。

逆に失敗直後に怒るのは全然効果ないと思います。

高山:なるほど~。合わせて褒め怒りということですね。

岡村:時代は褒め怒りですよ。嘘だと思ったら幼稚園見学に行ってください。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その4. 怒った後は喫茶店で恋バナをせよ!

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高山:僕も岡村さんに死ぬほど怒られたことありますけど、岡村さんって一回怒ったことは二度と言わないですよね。

岡村怒った後もすごい重要だと思ってるんです。その人のやったことに対して怒っても、その人自身は絶対否定しちゃいけないと思います。

高山:罪を憎んで人を悪まずってやつですね。

岡村:でも、怒られた側の心理としては両方否定されたように感じるんですよね。だからこそ、僕は怒った後は忘れて普通の話しますね。

高山:そう、それよく話題になります! 怒られた後に普通の話されるの超気まずいんだけどってみんな言ってますよ(笑)

岡村:怒っても、お前自身を否定するってことは絶対ないぞってことを相手に示さないといけないんですよね。だからこそ、怒った直後は喫茶店に行って恋愛話なんです。

高山:確かに気まずいのも最初の30分くらいですもんね。でもなんで恋愛話なんですか?

岡村:あ〜 僕、専門分野が恋愛相談っていうか、色恋沙汰が大好きで(笑)

高山:好きですよね(笑)

岡村:仕事以外でも頼れるところがあったほうが、仕事だけの関係よりも強いっていうのもありますね。

高山:確かにそう見えるかもしれません。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その5. 部下とのカラオケは竹原ピストル

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高山:若い社員とカラオケ行ったりすると、ジェネレーションギャップをもろに感じちゃったりしますよね。ああいう時って何を歌えばいいんですかね。

岡村竹原ピストルですね

高山:いや、なんでですか(笑)

岡村:やっぱり僕は、上司がカラオケ行った時の役目って「あ、こんな良い歌あったんですね」って感じてもらうことだと思うんです。

高山:はぁ~、なるほど。仕事だけじゃなくて文化面においても上司たれってことですか!

岡村今流行りの歌を歌うのは若者の役割じゃないですか。上司の役割っていうのは、古すぎたりマニアックで聴いたこともない名曲を厳選して歌って、後世に伝えていくことだと思うんです。僕はそれが竹原ピストルや長渕剛の中にあると思ってます。

高山:確かに岡村さんと知り合わなかったら西新宿の親父の唄とか知ることなかったと思います(笑)でもそういう志を持つと、カラオケの選曲する時の迷いも消えますね。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その6. 飲ませる上司は三流と心得よ!

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岡村:若手に酒を飲ます上司っているじゃないですか。あれすごいダサいですよね。なんで若手に飲ませようとするかって言ったら、飲ませる以外に盛り上げ方を知らない人が飲ますんですよ。

高山:飲ます、脱がす、あとは嫌なイジリとかですね。

岡村:そう。せっかく居酒屋に行ったなら、上司としてめちゃくちゃ盛り上がるような楽しい話、またこの人と飲みに行きたいと思わせる話術で場を盛り上げないと絶対ダメだと思うんです。酒飲ませて盛り上げるなんて三流ですね。

高山:だいたい飲ませるやつに限って自分が飲まないんですよね。

岡村:逆に、自分が飲んで「俺こんなに飲めるんだぜ!」って盛り上げるのは最高ですよね。自分で喋って盛り上げたり、自分で飲んで盛り上げてこそ、上司として一流だと思います。尊敬できる経営者、例えばクルーズの小渕さんとかって、めちゃくちゃ面白いですもんね。

高山:小渕さん話は面白いし、お前飲めよ!とか全く言わずに自分が「うぉーー!」って飲むんですよね。こっちも、小渕さんが飲んでるなら僕も!ってなりますよね(笑)

岡村できる社長ほど、自分が飲むって法則はありますね。自分が面白いことができなくても、相手の面白い話を引き出すことはできますし。できる上司ほど人に飲ませない。これは間違い無いです。

 

***

 

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高山岡村さんが理想とする上司像が見えた気がします。大切なのは、やっぱり愛なんですね。

岡村愛ですね。弱点が沢山ある部下にも良いところがある。それを見つけたらきっと好きになるし、好きになったなら、幸せを願って成長をサポートしようと思うはずです。

そう思えたら、例え他の部署に行こうが転職しようが「やりたいことをやるべきだ」って思って支えますよね。どこかで上司が見ててくれたり、何かあったら助けてくれるって思えるのと思えないのって全然違うじゃないですか。

高山:そうやって育った部下が、今度は上司のことを助けてくれたりもしますよね。僕も、アドウェイズに入社した時の部下に、おくりバントのピンチを救ってもらったことがあります。後輩や部下が、上司を支えてくれてもいるんですよね

岡村:ほんとにそうですね。一生上司のつもりで幸せを願う。6つの心構えを紹介しましたけど、これが新入社員を迎える上司にとって一番大切な気持ちだと思います。

高山:愛ある上司のもとでは新人一人ひとりが優秀な人材に育っていく。それこそが「部下に恵まれる」ということなのかもしれませんね。 僕ももし今後、新入社員を迎える時は、まず得意分野を見つけるところから始めようと思います! 

岡村:お互い理想の上司目指して頑張りましょう! 

高山:はい! ちなみに、さっきから思っていたんですけど、僕の勘違いだったら申し訳ないんですけど、この話って去年しませんでしたっけ?
 
岡村:え…………?

高山:まるっきり同じ話をした気がしていて…。僕の勘違いですかね…。

岡村:……バレちゃいました?

高山:やっぱり……。

岡村:あのですね、どうしてもこの話、このタイミングでもう一度したかったんですよ。

高山:と、言いますと…

 

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岡村
:昨今、社会において「働き方」に関する様々な問題が出ているじゃないですか。僕ら上司である立場の人間は、それらを解決しなければならないし、部下が働きやすい環境作りを作ることは上司の責任なんですよ。

 

高山:そうですね。


岡村:僕だって高山さんだって、今は社長ですけど20年前は新入社員だった頃もあるわけじゃないですか。ただ、新入社員が入ってくるこの時期くらいは、自分自身を振り返る時間を作っても良いのではないかと思っていて。

 

なので、この記事をキッカケに、上司である人たちに“初心は大事”だということを伝えたいんです。

高山:そういうことって、すぐに忘れちゃいますもんね……。

 

岡村:“部下”という仲間たちに支えられて、会社が成り立つんです。そのことを、上司という立場にある人はしっかり踏みしめて仕事をしていって欲しいなと、そう思うんですよ。

 

念押しですけど、これは本当に大事なこと。なので、僕は毎年この内容をブログに書きたいと思っています。

高山:すごい。そういうことだったんですね。聞いたことある話をされていたので、岡村さん今日疲れているのかなと思ってましたよ。

 

岡村:もう何年も一緒に働いているんですから、もう少し僕の気持ちを理解して下さいよ。僕の良いところ、高山さんは2時間話せますよね?

 

高山:2時間どころか、8時間話し続けれるよう、努力します。

 

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ということで、今年度も「勝手にしやがれ」をよろしくお願いします!!
 
次回もお楽しみに!

バレンタインデーにチョコをあげるのは禁止!チョコを欲しがる男性にアドウェイズ岡村が一喝

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第33回。あっという間に一年の1/12が過ぎ、記録的に寒かった冬もそろそろ終わりに近づいているが、春の前に大きなイベントが控えていた。何を隠そう、それは「バレンタインデー」である。アドウェイズ社長の岡村はそんな国民的行事「バレンタインデー」について、読者の皆さんに向けて何か言いたいことがあるようだ。昨今の世の中では「義理チョコ」についての議論がなされているが、アドウェイズ岡村は何を語るのか。乞うご期待。

 

2018年2月某日・アドウェイズ社長室にて

 

 

おくりバント高山:岡村さん。なんで今年のバレンタインデー、アドウェイズは禁止なんですか!?

 

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「バレンタインデーにチョコレートを渡す文化はこれからも存在すべきだ」と、アドウェイズ岡村に迫るおくりバント高山。チョコレートのことを愛してやまない高山だが、最近は「ラーメン二郎」の良さにも改めて気付いたそうで、週五回通うほどハマっているようだ。

 

アドウェイズ岡村:高山さん……。相変わらず何を言っているのかがわかりません。

 

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おくりバント高山の問いに、呆れた面持ちで反応をするアドウェイズ岡村。チョコレートは週に一度必ず食べるほど好きらしいのだが、それは中学生からの習慣であり、特にハマってはいないという。もちろん「ラーメン二郎」にもハマってはいない。

 

高山:この前会社の女性社員に「来週はバレンタインデーだから、チョコレートちょうだいね」とおねだりをしたら、「アドウェイズはバレンタインデーにチョコをあげるのは禁止ですよ?」って言われたんですよ! 岡村さん、なんでアドウェイズはそんなことになったんですか!

 

岡村:はあ……。高山さん。もう、2年前からですよ。うちの会社がバレンタインデーでチョコを渡すことを禁止しているのは。

 

高山:え? なんですかそれ。本当……ですか?

 

岡村:高山さんは「半年経つと過去の記憶がどこかにいってしまうんです」って自分で言っていたじゃないですか。そのせいでもう忘れているんですよ。

 

高山:え……。僕、そんなこと言いましたっけ?

 

岡村:ほら、忘れてる。

 

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「ホワイトデーの時、チョコを貰っていない人にもお返しをすると、自然に次の年にチョコを貰えるようになる」と自論を展開するおくりバント高山。おくりバント高山はそこまでするくらいバレンタインデーにチョコレートが欲しいのである。

 

高山:僕の記憶が飛んでいることはもう良しとして、なぜ2年前からアドウェイズはバレンタインデーにチョコをあげるのを禁止にしたんですか? 岡村さん、バレンタインデーに何か恨みでもあるんですか?

 

岡村:あのですね、高山さんって、女性の気持ちをちゃんと考えたことはあるんですか?

 

高山:日々、考えているつもり……なのですが。

 

岡村:じゃあどうして答えがわからないんですか。

 

高山:すみません…。

 

岡村:簡単に説明すると、バレンタインデーは、女性の負担が本当に大きいんですよ。

 

正月があけたら「あけましておめでとう」、仕事が終わったら「お疲れ様」。それと同じように「バレンタインデーにはチョコをあげる」と、世の中は自然にそうなっています。

 

特に会社で働く社会人の場合は、渡すチョコが相当な量になるじゃないですか。上司だけに渡すといっても「じゃあ上司ってどこまで?」とか、「あの人に渡すんだったらあの人にも渡さないと」など、バレンタイン前の女性って考えなければならないことが多いと思うんですよ。

 

それって女性にとってすごく負担ですよね。仕事のパフォーマンスも落ちるだろうし。なので、業務以外で変な気は使わせたくないという理由で禁止にしたんです。

 

高山:そう、だったんですね。

 

岡村:かの有名な「サイバーエージェント」もバレンタインデーにチョコをあげるのを禁止にしてるみたいですよ。

 

高山:え、そうなんですか。

 

岡村:はい。なのでこの記事を読んだ人は、ぜひ来年からバレンタインデーの日にチョコレートを配る風習を無くしていくきっかけにして欲しいと思います。

 

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「サイバーエージェント藤田社長の考えは俺の考えと通じるものがある」と勝手に思っている岡村だが、サイバーエージェントの採用には3度落ちている。

 

岡村:でもね、バレンタインデーにプレゼントを渡すという文化は世の中的にはあっても良いと僕は思うんですよ。「義理チョコを贈る風習」っていうことが面倒くさいだけなのであって。経済的にも意味がある日だと思いますし。

 

ただ……、送るものが「チョコレート」に限定されていることに僕は異論を唱えたいと思っていまして。

 

 

高山:え?

 

 

女性はなにを貰ったら嬉しいのか?

 

 

岡村:僕の考えですが、日本人は「ダイエット」をしている人が多いじゃないですか。で、ダイエットをしている人に、チョコレートのような糖質の塊を食えっていうのはいかがなものかと思うんです。

 

高山:確かに……。

 

岡村:この場合、プレゼントをする側は男性・女性どちらでも構わないのですが……、嫌がるものをあげるのって、本当に良くないんですよ。「日本人は甘いものが好き」という風潮はありますが、そこには必ず配慮が必要で。なんでもあげたら良いってものではありません。

 

高山:それじゃあ、何をプレゼントしたら良いんでしょうか?

 

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岡村「ささみ」ですね。

 

高山:「ささみ」……?

 

岡村:はい、鳥のささみです。しかもスーパーでは売っていない高価な鳥のささみ。美味しいし、糖質も少ないし、様々な料理にも使える。


例えば女性にシャンプーや服、香水など、いかにも「女性が好きそうなモノ」をプレゼントしようとするじゃないですか。でも良く考えてみてください、女性はそれぞれ趣味嗜好が違うので、気に入ってもらえない場合が良くあるんですよ。

 

でもささみは大抵の人間に気に入ってもらえます。冗談のように思われるかもしれませんが、僕はバレンタインデーにささみをプレゼントし、うまくいったことが6回もありますから。

 

高山:すごいですね……。


岡村:ただ誕生日やクリスマスなど、バレンタインデーより大きなイベントにおいては、ささみは許されません。

 

高山:確かに「誕生日にささみ」って、お金がかかっていないように思われますもんね。そう考えると、誕生日やクリスマスには何をプレゼントしたほうが良いんでしょうか?

 

岡村:彼女や奥さん、好きな人に「何が欲しいの?」と聞いても、女性はそう簡単に答えてくれませんよね。「あんまり高いものを言っても良くない。けど安すぎるものもプライドを傷つけてしまうかも」と思うからです。


でもそれには解決方法がありまして。それは……

 

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岡村:決め打ちです。

 

高山:決め打ち……?


岡村:高山さん、女性が欲しがるものって、僕が思うにバッグかアクセサリーかの2択で決まっていると思うんですよ。

 

高山:…?

 

岡村:その二つの中で、今年はどっちをプレゼントするのかというだけの話なんです。要するに「俺は今年はバッグをプレゼントしたい」と、イベントの数週間前に宣言をします。

 

その上で、バッグであればどんなサイズが気になるのかを聞きます。大きなサイズが気になるのか、中くらいが良いのか、それとも小さいものが欲しいのか。

 

その情報があれば完璧です。「サイズは分かったけど、色や柄には好みがあるから、一緒に買いに行こう」と伝えるだけですから。


高山:かなり効率的ですね。

 

岡村:また、プレゼントの金額ですが、僕のルールであれば社会人は「月収×10%」を守るべきだと思っています。

 

高山:30万円だったら3万円分のプレゼントってことですね。

 

岡村:はい。ただここで間違えてはいけないのは、手取りではなく額面での月収ということです。男たるもの、好きな人へのプレゼントに税金を乗っけてはいけませんから。

 

高山:男たるもの、細かいことを気にするなと。

 

岡村:そういうことです。

 

バレンタインデーは男からささみをプレゼントし、誕生日やクリスマスには決め打ちでバッグかアクセサリーを渡す。これだけを覚えておけば、もうイベントごとは怖くありません。ぜひ男性読者の皆さんには実践して欲しいですね。

 

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バレンタインデーのお返しには、昔から「明太子」を渡していると語るアドウェイズ岡村。「みんなお返しにチョコを貰うので、明太子は差別化です。甘いものの中にしょっぱいものがあったら嬉しいですしね」と話していた。これもまた岡村が描く「男たるもの」の象徴である。

 

 

高山:記事公開がバレンタインデーだから、みんなが実践できるのは来年ですね。

 

岡村:来年もこのブログが続いていたら、その時にもう一度告知しましょう。

 

高山:(続いていると良いな……)

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi

 

【2018年・新年特別号!】アドウェイズ岡村直伝!「より良いお正月」の過ごし方。

 

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、新年特別号。「元旦に記事を出したい」アドウェイズ社長の岡村が、私たちにそう発したのは2017年の年末のことだった。どうしても元旦に聞いてもらいたい話があり、それを読者に伝えないと2018年の良いスタートが切れないということである。実家に帰って暇だ、もしくは顔も覚えていないような親戚との会話が億劫だという方は、アドウェイズ岡村の話に付き合って頂ければ幸いだ。

 

 

 
2017年末・アドウェイズ社長室にて
 
 
 

 

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岡村:あけましておめでとうございます。

 

おくりバント高山:あけましておめでとうございます。

 

岡村:これ、言ってみたかったんですよね。

 

高山:え?

 

岡村:テレビのバラエティ番組とかで、年が明けてもないのに「あけましておめでとうございます」って言うじゃないですか。

 

高山:ああ……はい、事前に収録しておいてってやつですね。

 

岡村:今回、このブログでそれをやっているわけですよ。

 

高山:確かに……。今まだ年が明けてないですからね。

 

岡村:今年の最後に、ひとつ夢が叶って良かったです。

 

高山:それは、なによりです。

 

 

アドウェイズ社長・岡村陽久が教える「初詣のやり方」
 
 
 
高山:では今回は「新年特別号」ということで、岡村さんの2018年の目標を聞きたいなと。
 
岡村:えーと……その前にですね、僕はどうしても言っておきたいことがあるんですよ。
 
高山:え?
 
岡村:だって、「新年特別号」じゃないですか。しかも元旦にリリースするんです。こんな絶好の機会は無いなと思いまして。
 
高山:というと、何を言っておきたいんでしょうか……。
 
岡村「初詣の仕方」についてです。 
 

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高山:ははっ(笑)。何を言っているんですか、岡村さん。初詣なんか、ウチの小学生の娘だってわかりますよ?
 

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岡村:……。本当に高山さんはわかっていないですね。そういうことだから会社の経営状況が危ないんじゃないですか?

 

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高山:……。

 

岡村:初詣というのはですね、なんでも良いってわけじゃないんです。 高山さんは初詣に行ったら、お祈りをしますよね。この時一体、何を唱えていますか?

 

高山:「今年も会社が潰れませんように」とか、「家族の健康」とか、一通り思ったことを言います。

 

岡村:それなんですよ。

 

高山:え?

 
岡村:神様にお願いをしているわけですよね?
 
高山:はい。
 
岡村:もし神様が本当にいたとして、「お金持ちになりたい」「恋人が欲しい」「健康に生きたい」とか言っても、本当に叶えてくれると思います?
 
高山:……?
 
岡村:いきなり知らないヤツが来て、そんなお願い事をされても、一方的過ぎるじゃないですか。
 
高山:……それは確かに。
 
岡村:なので、「去年1年間、ありがとうございました」とまずはお礼から入るわけです。
 
「わたくし、実は去年もこちらに来ていたんですけど、お忘れかと思いますが、株式会社アドウェイズの岡村陽久と申します。住民票は台東区谷中にあり、今は別のところで暮らしています」
 
「去年は神様のおかげで、会社の業績も上がったし、プライベートも割とうまくいっているし、幸せに暮らしています。本当にありがとうございます」
 
と、ここまでがお礼の挨拶になるわけで。
 
高山:お礼が必要なんですね……。
 
岡村:はい。で、お礼が済んだら……
 
「ただ、できたらで良いんですが、本当に神様もお忙しいと思うんですが、時間がある時で全然構わないんですけど、わたくし今年はこういうことをしようと思っておりまして、可能であれば暖かく見守っていただけませんか」
 
「数多くの人が何十万人・何百万人お祈りをしているので、わたくし一人のために叶えてくれるのは難しいと思うんですが、本当にお時間があるときで構いませんので、よろしくお願いします」
 
と、誠意を込めてお願いをするわけです。
 

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岡村:要するに、「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」の5W1Hを神様に伝えることが大事なんですよ。
 
高山:5W1H……。
 
岡村:神様って、100円そこそこで人を幸せにしてくれる素晴らしいお方なんですが、でも、全員を幸せにすることは出来ません。だから差別化を図らないといけないんですよ。
 
高山:差別化……。懸賞のハガキと一緒ですね。
 
岡村:そういうことです。お礼をする時は下から出て、とにかく自分のことを覚えて帰ってもらいます。日本人はこれが出来ていない人が多すぎるんです。
 
高山:すみません、実践します。
 
岡村:はい。だから本当は毎年同じ神社に行った方が良くって、で、せっかく行くなら目立つ格好をして行ったり、483円とか微妙な数のお賽銭を投げたりして、差別化を図るようにしましょう。まずは自分のことを覚えてもらうってことからです。
 
 
 
日本人はなぜ「カウントダウン」をするのか。
 
 
 
高山:そういえば岡村さんは、いつも年越しのタイミングはどう過ごされているのでしょうか?
 
岡村 :……。高山さんはどう過ごされるんです?
 
高山:そうですね……。家にいる時は、テレビでカウントダウンの番組を見て過ごしているかもしれません。ゆく年くる年とか……。
 
岡村:なんだか結構、お正月らしいことをしているんですね。
 
高山:まあ、そうですね……。今年の目標を決めたり、お餅を食べたりとか、正月らしいことをしているかもです。
 
岡村:じゃあやっぱり高山さんも、1月1日に踊らされている人のひとりなんですね。
 
高山:え?
 

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岡村:例えば11月から12月に変わる時、高山さんはテンションが上がりましたか?
 
高山:いえ、全然上がってなかったと思います。
 
岡村:そうですよね。それと同じで12月から1月に変わるのもですね、ただ月が変わっただけなんですよ。実は。
 
高山:いや、まあ、そうですけど……。
 
岡村: なぜか日本人は12月から1月になった途端に、いきなり資格を取ろう、痩せよう、早起きしようと、目標を立てようしますよね。いつものテンションを乱して、いつもの自分じゃなくなる。
 
で、年をとるたびに「今年もそれが出来なかった」と自信を失います。
 
高山:確かに。
 
岡村:それだったら、しないほうが良いんですよ。1月1日に頼りすぎると、来年に持ち越しちゃいますからね。思い立ったら吉と言いますが、吉は別に1月1日ではありません。1月1日にとらわれちゃいけないんです。
 
高山:(これ読んでる人のほとんどがとらわれているんだろうな……)
 
岡村:ちなみにさっき高山さんはお餅を食べるといいましたが、ぼくはお餅は食べません。
 
高山:お正月なのに……ですか?
 
岡村:はい。おせちは食べますが。
 
高山:えっと……岡村さんはお餅が嫌いなんでしょうか?
 
岡村:いや、別に嫌いではないですよ。なぜ食べるかがわからないだけです。だって、1年中売ってるじゃないですか、お餅って。
 
おせちは一年中売っていません。正月しか食べられないんですよ。
 
高山:確かに……。
 
岡村:別に5月におもちを食べても良いし、12月31日におもちを食べても良いんです。でもおせちはお正月しか食べることができません。スーパーに売ってないですからね。
 

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 「カウントダウン」についても意味がわからないと語るアドウェイズ岡村だが、実は12歳から数年前まで毎年、同級生とディズニーランドに行って年越しをしていたという。「今は寒くてもう辞めた」とのことだ。
 
岡村:なので、冒頭に高山さんが僕に「2018年の目標は?」と言っていましたが、正直特にないんですよ。僕は思い立ったらすぐにやってしまいますからね。
 
高山:ああ、そういえばインスタグラムとかも最近始めたとか。
 
岡村:はい、そうなんですよ。試用運転中なんですけど、まずはやってみることが大事なのかなと思いまして。
 

www.instagram.com

 

高山:でもブログ的に今年の抱負がないと不安なので、とりあえず今年はブログを12本書くってことでどうでしょう?

 

岡村:毎月は必ずってことですね。

 

高山:はい。

 

岡村:がんばりましょう。初詣に行った時、ちゃんと出来るように神様にもお願いをしておきます。

 

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写真はアドウェイズ岡村が実際に2018年1月1日に訪れた初詣の様子である。この時岡村は、「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」の5W1Hを、約45秒で神様に伝えることに成功した。

 

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アドウェイズ岡村が初詣に訪れた場所は、千葉県君津市の鹿野山神野寺。「初詣は神社でも寺でもどっちでも良い。行くことが大事なのである」と岡村は語る。

 

ということで、2018年の「THE 勝手にしやがれ」をどうぞお楽しみに!

それではみなさん、良いお正月を!

※本記事に使用した写真は大人の理由により、一部、「【第19回】アドウェイズ岡村が、トランプ大統領を斬る!!」からの流用となります。


編集・構成:長橋諒

写真:morimi

 
 

【第31回】芸術、営業論、女性問題…。アドウェイズ岡村が自身の2017年を振り返る。

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第31回。季節はあっという間に年末。クリスマスも過ぎ、2017年も終盤を迎えることとなったが、アドウェイズ社長の岡村が読者の皆さんに向けて何か言いたいことがあるようだ。そう、御察しの通り、2017年の総括である。「今年はそこまで大したことがなかった。」とわざわざ前置きをしてから話し始めた「アドウェイズ岡村の2017年」とは。どうぞご期待あれ。

 

 

 
2017年12月某日・アドウェイズ社長室にて
 
 
 

 

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岡村:今年書いたブログ、合計で12本か……。多いのか、それとも少ないのか、よくわからないな……。あ、これ意外に面白いな……

 

ねえ、高山さん、どう思います?

 

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おくりバント高山:そうですね……。でも、数の問題じゃないんじゃないですか? クオリティーが担保されていることにより、ファンも順調に増えて成果が出るのかと……。今年は割と凝った企画を出していましたから、読者のみんなを飽きさせずに済んだんじゃないですかね。

 

岡村:うーん。まあ言われてみればそうかもしれませんが……。

 

高山:何か気になるところでも……?

 

岡村:まだ、ちょっと言い足りないところがあるんですよ。今改めてブログを読んでみると、もう一度このテーマについて補足しておきたいっていうことが。

 

高山:あ、じゃあ、それ、今年の総括ってことで、今回の記事にしたらどうですか?

 

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岡村:うーん……

 

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岡村:うーん……

 

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高山:……

 

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岡村やりましょう。

 

 

 

めちゃめちゃ芸術が好きになりました。

 

 

 


岡村:今年最初のトランプの回、割と良いこと言っているんですよ、僕。

 

高山:トランプの回って……不安と向き合う方法を教えてくれた回ですね。

 

岡村「今感じている不安が、未来の財産になる。」とか……我ながらめっちゃ良いこと言っているんですけど、今回は言い足りてなかった記事の補足をしたいので、良いこと言ってた系の記事は飛ばします。

 

高山:あ、はい。

 

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PCの画面を見ながら、過去のブログを探るアドウェイズ岡村。使用しているブラウザはグーグルクロームではなく、MacBookに標準搭載のSafariである。

 

岡村5月病の記事、あったじゃないですか。

 

高山:ありましたね。岡村さんが5月病から抜け出せなくて、悩みを読者に教えてもらうっていう。あれ、解決したんですか?


岡村:まず、ゴムボートの溶接ができないという問題がありました。あれは試行錯誤をして解決することが出来たのですが……

 

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実際にアドウェイズ岡村が手作業で直した穴の修復跡。


岡村:治ったんですけど、この前のすごい台風で流されました。

 

高山:え……

 

岡村:でも、解決したからそれで良いんです。

 

また、友人が賢い問題については、もう気にしないことにしました。FBとかに流れてきても、全然気にしてないです。

 

高山:ほとんど自己解決されたんですね。

 

岡村:いえ、芸術がよくわからないっていう問題は、うちの役員の蘇さんから色んな見方を教わったんです。それでめちゃめちゃ芸術が好きになりました。

 

高山:まじですか。


岡村:蘇さんってもともとエンジニアで、芸術には一切興味のない人だったんですよ。で、その人が芸術に興味を持ったってことは凄いなと。

 

高山:はい。

 

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芸術よりラーメンに詳しそうに見える蘇(そ)は、上海でECサービス「Nint」を運営している。

 

岡村:簡単に言うと、例えばピカソの絵の中に売春婦が出てる絵があるんですけど、当時は絵を描くなら綺麗な女性を書かなきゃいけない、神聖なものとして描かなきゃいけないっていうのがあったらしいんです。ただ、ピカソはいろんな視点、角度から絵を描いて、これまでの芸術の常識を覆したんですよ

 

高山:なるほど。


岡村:「あっそういうドラマがあったんだ」と、話を聞いてすごく興味を持ったんです。絵が生まれた背景や歴史とかを知ることで、楽しみ方が広がってくることが分かりまして。


高山:それってまさに「なにこれすげーこんなのはじめて」ですね。


岡村:絵を見て感性で「すげー」ってなる方ももちろんいると思うし、理屈を聞いて「すげー」ってなる人もいると思うんです。僕は後者なんですけど。

 

あの記事をきっかけに蘇さんが詳しく教えてくれて、前よりも芸術に近づけた気がします。いつか僕も、この部屋に自分が良いなと思った絵を飾りたいなと思いますね。

 

 

 

歴史に残る営業を見た。

 

 

 

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岡村:次は、営業論の記事で補足があるので、もう一度お話しておきたいんですけど……

 

高山:はい。


岡村:リンクアンドモチベーションという会社が、僕のところに営業に来たんです。モチベーションクラウドってサービスがあって、組織の状態を可視化しようっていうサービスで。

 

うちはちょっと他のを検討してたんです。だから丁重にお断りをしようと思ったんですけど、その会社の勝田あやこさんという営業の方がとてつもなくてですね……。

 

高山:とてつもない……?

 

岡村:13時からスタートした1時間の打ち合わせだったんですが、、13時55分まで完全に断る流れだったんです。「今回せっかくご説明頂いたんですけど、ちょっと見送らせていただきます」と。

 

ただ、13時55分くらいから怒涛の営業が始まって。勝田さんは「ただ昔と違って今は少人数から始められるんです、だからアドウェイズ全体で使う必要もないんですよ。試したいところから始められますし、10人からでもできます」と言ったんです。

 

高山さん、これ何か分かりますか?

 

高山:えっと……

 

岡村「1セントの法則」です。寄付を求める時に、「1セント」でも良いんでお願いします! って小さく入ることによって、1セントだったら良いかとなり、じゃあせっかくだから1ドルをあげるか、となるやつです。


それをまさに実行してて。「お、そっからくるか」と。そしたらうちの役員が「じゃあうちの組織からやってみたい」って言い始めて。そしたら勝田さんが、「では申込書だけ今日いただけませんか」と言うんです。

 

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最近ハマってよく飲んでいるというコンビニの「カフェラテ」だが、ルノアールのコーヒーに味が似ているという。ただアドウェイズ岡村は、残念ながら「コーヒーの味」はわからない。

 

高山:怒涛ですね。

 

岡村:他にもいろいろ怒涛の営業は続いたのですが、これらって、僕が営業マンに指導してきたことなんですよ。それを彼女は確実に実践していたんです。結局この勝田さんは、はんこを押した申込書をその日に持ち帰りまして・・

 

高山:すごい。

 

岡村:なんかすごく良い営業を見せてもらったなと思って、とても嬉しかったですね。しかも、アドウェイズは新しい契約をする際、稟議を通さなきゃいけないのですが、この時は「緊急稟議」で通しましたから。

 

高山:これぞ営業って感じですか。

 

岡村:はい。見ててすごく初心に戻りましたね。歴史に残る営業であり、僕が描いてる理想のトークです。営業に悩んでいる営業マンは、ぜひ勝田さんの営業トークを真似したほうが良いと思います。

 

 

はあちゅうさんの問題は、氷山の一角

 

 


岡村:あとはあの……9月にアップした女性問題についても補足があります。

 

高山:あ、最近また色んなことが取り沙汰されてますね。

 

岡村:そうなんです。あの「はあちゅうさんの問題」って、僕はあれ事実だと思っていて。先輩が後輩を呼び出して、尊敬されているっていう立場を利用して“そういうの”に持ち込もうとするヤツって本当にいるんですよ。

 

高山:ええ。

 

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神妙な面持ちで話を展開するアドウェイズ岡村。「女性をいじめているような男は、男性からも女性からも好かれない」というポリシーを念頭に岡村は語る。

 

岡村:あれって、“氷山の一角”だと思っていて、やっぱりみっともないんです、男として。みっともないったらありゃしない。ダサいんすよ。すごく。

 

先輩っていう絶対的な権力を使って、尊敬っていう本来美しいものを利用して持ち込むってダサいんですよ。とにかく。あれがもしうちの社員だったら絶対に許せません。

 

高山:そうですね。

 

岡村:ぼくははあちゅうさんのあの勇気をすごく賞賛したいです。そういうことをしたら今回のようになるんだっていうのを世の中に知らしめることができたと思うので、はあちゅうさんには「ありがとう」と言いたいですね。

 

高山:でも賛否両論あるみたいですね。

 

岡村:なんか否定的な意見を言ってる人のことですか? 本当けしからんですよ、単にやった男が悪いわけじゃないですか。批判なんてとんでもないことですよね。「じゃあ批判するやつは止めたことがあんのか」と。「そんなことしたことないはずなのによく批判できたな」って話ですよ。

 

高山:岡村さん、ヒートアップするのは分かりますが、それくらいにしておきましょう。

 

岡村:そうですね、このままこの話題で3時間は喋ってしまいそうです。

 

 

クロダイもシーバスもあんまり釣れなかった
 
 
 
岡村:以上3つのブログの補足でした。
 
高山:さらに深まった感じがしますね、本当に。
 
ちなみに岡村さん、今年頭に掲げた目標とかってありました? それ、クリアしたんでしょうか?
 
岡村:目標……? そうですね……。

今年の目標でいうと……やっぱり釣りでしたね。
 
高山:だと思いました。
 
岡村:クロダイと大きなシーバス釣りたいっていう2つの目標があって、クロダイは一瞬釣れたんです、48センチが。でもクロダイって1年を通して釣れる魚なので、もっと定期的に釣りたかったってのはありますね。

シーバスも、大きなのは全然釣れませんでした。結構難しいんですよこれが……。ただ、Globis Capital Partnersという会社の高宮さんっていう方とよく釣りに行くんですけど、高宮さんはすっごいよく釣るんですよ。
 
高山:どうしてそんなに違うんですかね。
 
岡村:高宮さんは、ヤル気が違うんです。「真のヤル気」を見ましたね。
 
高山:真のヤル気……?

岡村:高宮さんと釣りに行く時は、だいたい夜7時とかに集合して夜のシーバス船に乗って行くんです。船は出航の時間になるまで港で停まっているのですが、高宮さんはそこに乗り込んで、動いてない船の上からシーバスを釣ろうとするんです。いきなり。
 
高山:おお……。
 
岡村:とにかく高宮さんは竿を投げ続けるんです。釣り場でもないところから釣ろうとするんです。例え、そこで魚が釣れなくても魚を釣るんです。
 
高山:魚が釣れなくても魚を釣る……。
 
岡村:1秒でも時間があれば竿を投げ続ける高宮さんを見て、「真のヤル気」ってこうゆうことなんだ、って僕は思ったんです。
 
だから本当に釣る人って技術も確かにあると思うんですけど、本当にヤル気が違いますよね。シーバスを釣りたいんだっていう気持ちがすごく伝わるんです。だからいっぱい投げるし、釣りに行く前日から、こうやって釣ろうかな。とか考えてて、で実際に試して、釣れなかったら違う方法を試すし、そういうPDCAを高速で回してるんですよ。
 

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高宮さんのヤル気がどれくらいなのか、身をもって表現してくれたアドウェイズ岡村。「熱くなれる心は持っているので、ヤル気はいくらでも出せる。寒くなければ」と語る。

高山:なるほど。

岡村:だから高宮さんの背中から学ぶことってすごく多いんです。釣りは副産物を僕に与えてくれるるんです。
 
高山:結局、釣りは素晴らしいっていう話になっちゃいましたね。
 
岡村:はい。でも、それで良いんですよ。釣りは本当に素晴らしいんで。
 
高山:じゃあ来年の目標としては……
 
岡村:高山さん。

高山:はい?
 
岡村:来年の目標は、元旦に公開する予定の「勝手にしやがれ」で言いましょうよ。
 
高山:元旦? 元旦に記事を公開するんですか?
 
岡村:そうです。ちゃんと見ていてくださいね。新年一発目、ドカンと沸かせますから。
 
高山:期待してます……!(元旦……?)
 

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これにて2017年の「THE 勝手にしやがれ」は幕を閉じます。
次回は元旦に公開予定の「勝手にしやがれ・新年号」。どうぞお楽しみに!
 
それではみなさん、良いお年を!
 
 
 
 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi

 

【第30回】「喫茶店って、最近行った?」アドウェイズ岡村が教える「喫茶店」との向き合い方

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第30回。2014年11月に始まった本ブログも、スタートから早3年、今回で祝30回目を迎えたが、特に祝いなどはせず、今回岡村は「喫茶店」について語りたいことがあるのだそうだ。全国各地様々な喫茶店に赴いたアドウェイズ岡村だが、特に新宿歌舞伎町の喫茶店にはよく通っているらしい。「喫茶店があったから、俺はグレなかった……」そう語る岡村が教える「新・喫茶店の歩き方」とは。

 
 
 
 
僕は、スタバには絶対に行かないんですよ
 
 
 
 
岡村喫茶店が好きなんです、とにかく。中学生の頃にはじめて「コロラド ※」に行った時から今に至るまで、僕の人生を語るには喫茶店抜きには考えられません。
 
※株式会社ドトールコーヒーが運営するコーヒー専門店
 
 

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喫茶店について意気揚々と語るアドウェイズ岡村。語る場として岡村が選んだこの場所は、西新宿にある喫茶店「COFFEE HOUSE MAX」であり、打ち合わせの際によく使っているという。
 

おくりバント高山:はい。それで今日は、喫茶店にあまり行ったことがない方に向けて、喫茶店の素晴らしさについて語りたいということでしたが。
 

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思わず二度見をしてしまうほど派手な格好をしているおくりバント高山だが、彼もまた喫茶店フリークのひとり。自分の子供たちには、原宿のパンケーキではなく純喫茶のフルーツパフェを食べさせて育てているそうだ。
 
 
岡村:そうなんです。急に語りたくなって……。
 
高山:急すぎませんか……。
 
 

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「この喫茶店に来たら、大体はハムサンドとアイスオーレを頼みますね」と語るアドウェイズ岡村。ここのハムサンドのみならず、岡村は自分の口に入れるサンドイッチにはなんでも塩をかけるらしい。

 
岡村:まず初めに、喫茶店の良さを語る前に言いたいのですが……僕は、スタバには絶対に行かないんですよ。絶対に。
 
高山:え? えっと……それはどうしてですか…?
 
岡村:それはですね、スタバのコーヒーが一番美味いことを知っているからなんですよ。
 
高山:ごめんなさい。一応ツッコミをさせていただきますけど、一番美味しいのになぜスタバには行かないのでしょうか……。
 
岡村:色々な理由があるのですが……。一番の理由は、スタバのコーヒーは他の店とは違い、「香り」があるということです。僕はコーヒーに全然詳しくないし、味の違いは解らないけど、スタバのコーヒーから出てくる「香り」はすごいんですよ。
 
高山:はい。
 
岡村:ただですね……。香りに力を入れすぎているので、タバコが吸えないんです。タバコの匂いでコーヒーの匂いが消されてしまうので、スタバは全席禁煙なんですよ。
 
コーヒーを提供しているお店で「タバコが吸えるか吸えないか」っていうのは、僕にとってはかなり大きなところで。喫煙者にとってコーヒーって、タバコとセットで嗜むものなんですよ。
 
高山:たしかに……。僕も喫煙者なので解るんですけど、コーヒーを飲んでいると無性にタバコが吸いたくなりますものね。
 
岡村:はい。ちなみに「喫茶店」ってどうやって書くかというと、“喫煙しながら茶を飲む店” ※と書くんです。結局、僕は喫茶店に行きたいわけであって、茶店に行きたいわけではないんですよ。「喫茶店」が好きなんです。
 
※本来は、喫茶の「喫」は「茶を喫む(のむ)」という意味であり、喫煙とは一切関係がない。
 
 

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なお、岡村が言う「茶店」とは、タバコが吸えない「カフェ」のことである。なお、敢えて繰り返すが、アドウェイズ岡村はコーヒーの詳しい味はわからない。
 
 
 
 
僕、実は、人のタバコの煙があまり好きじゃないんです
 
 
 
 
高山:スタバはタバコが吸えないので行かない、というのは解ったのですが、他の低価格帯のチェーン店は分煙になっているところも多いですよね。
 
岡村:そうですね……。決してそういったチェーン店を否定をする訳ではないのですが、ああいったところのチェーン系喫茶店は、最近の分煙ブームもあって、喫煙可能なエリアが狭いんですよねそして、自分には椅子が硬く感じるんです。
 
高山:ほう。
 
岡村:基本的に、このようなお店の場合は、席数×回転率が重要になってくるため、喫煙席にも席をいっぱい詰めこむ傾向があるわけですよ。こうすると喫煙席は“密室状態”になり煙がこもりますよね。僕、実は、人のタバコの煙があまり好きじゃないんです。
 

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高山:え……?

岡村もくもくした空間が本当に嫌なんですよ。なので滅多にそのような喫茶店には行かないですね。
 
高山:そう、だったんですね。
 
 

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岡村:はい。
 
高山:でもそうすると岡村さんがよく行く喫茶店って、広くてタバコが吸える店ってことになりますけど、回転率が低くてあまり儲からなさそうじゃないですか……?
 
岡村:と、思うじゃないですか。それがですね、なんですよ。
 
高山:逆……?
 
岡村:チェーン系喫茶店って、大体200円くらいでコーヒーが飲めるじゃないですか。だから回転率が命なんですよね。とはいえ、僕がよく行くような喫煙席が広い喫茶店は、コーヒー1杯500円以上のお店です。
 
高山:単価が高いから儲かるってことですね。
 
岡村:それだけじゃありません。実は、来ている客の意識が高いんです。
 
高山:意識が……高い?
 
岡村:僕がよく行くのは、会社から近い歌舞伎町の喫茶店なのですが、ここにいるお客さんって、めっちゃおかわりをするんですよ。椅子がゆったりしていて、長時間いれるんですが、単価を高くすることによって、意識が高いお客さんだけを集めることが出来るんです。
 
これは、一般的なチェーン店とは真逆の戦略。だから、売り上げもそんなに低くないはずなんです。
 
高山:そういうことだったんですね……。ちなみに岡村さんは普段、平均でどのくらいおかわりをするんですか?
 
岡村:行きつけの「ルノアール」に行った際とかは、アベレージは5杯ですね。2人で行くとすると、お会計は大体1万円くらいします。
 
高山:(飲み屋の会計じゃん……)
 
 
 

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「ルノアールに行くことがあったら、アイスコーヒーと水出しアイスコーヒーを1つずつ頼んで、味の違いを楽しんでほしい。僕にはその違いがわかりませんけど」とアドウェイズ岡村は語る。写真は岡村が愛用している「ルノアールEdy」。
 
 
 
 
 
普段接することのない人たちが、うじゃうじゃいるんです
 
 
 
 
高山:先ほど岡村さんは“歌舞伎町の喫茶店”によく行くと言っていましたが。 
 
岡村:そうですね。ことあるごとに歌舞伎町の喫茶店に行っています。しかも1人で。
 
高山:会社は西新宿なのに、なぜ西新宿ではなく、わざわざ歌舞伎町まで行くのでしょうか。
 
岡村:そうですね……。例えばカフェとかに行く時って、友人や恋人と行くことが多いと思うんです。 ただ、「喫茶店」は1人で行っても楽しいんですよ。
 
高山:と、言いますと……。
 
 

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「ここは食事がとても美味しいんです。歌舞伎町で働いている人にどこのお店が美味しいかを聞くと、大体この店を挙げますね。僕のオススメは生姜焼き定食です。」と、アドウェイズ岡村は歌舞伎町の喫茶店「パリジェンヌ」を私たちに勧めてくれた。
 
 
岡村:歌舞伎町の喫茶店に行くと、普段接することのない人たちがうじゃうじゃいまして……。僕は基本、友人や家族と行っているわけではないので、自然と周りの話が耳に入ってきてしまうんです。すると、普段聞くことのないようなすごい話をしていて……
 
高山:すごい話……
 
岡村:まあ、ざっくり言うと、歌舞伎町ならではの話ですよ。ホストとお客さんが話していたり、謎のお金の話だったりと、普段耳にすることのできない話が飛び交ってますよ。
 
もちろん、友人と行けば、その人たちとの会話を楽しみますが、1人のときは、周りの人たちの情報が自然に入ってきてしまうんです。
 
高山:なるほど…。
 
岡村:ここでしか聞けない人間ドラマはとても楽しいですよ。エンターテイメントの頂点と言っても過言ではありません。また、こういった話を聞くことによって、自分の仕事にも役に立つんですよ。例えば営業マンだったら、アイドリングトークのネタにすることだって出来るんです。
 
 

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酒を飲まないアドウェイズ岡村だが、飲み会は大好きである。一般的な飲み会の場合、飲み屋の後にカラオケに行くのが定番であるが、アドウェイズ岡村は間に「喫茶店」を挟むのだそうだ。そのワケを聞くと「整うんですよね。喫茶店に行くと」と語っていた。
 
 
 
喫茶店がなかったら、人生が変わってた
 
 
 
 
岡村:僕、喫茶店がなかったら、今、グレてたと思うんです。
 
高山:え……。どうしてですか?
 
岡村友達って、結局、喫茶店で出来るんじゃないかなって思うんですよ。
 
高山:すみません、もう少し詳しく説明していただけますか。
 
岡村:最近はよく「パフォーマンスを上げろ」と言いますよね。僕はその論調に、一矢を報いたいんです。例えば、導き出したい答えがあったとするじゃないですか。その答えが同じものだったとしても、1分でたどり着いた結論と、5時間でたどり着いた結論では想いって全然違うんですよね。そこに行き着くまでの考え方だったり、考え方の違いをお互い認め合ったりと……。苦労してたどり着いた結論では、気持ちの入り方が違うんです。それこそが友情なんだと思うんです。

 

要するに、パフォーマンスを上げることも大事ですが、仕事と違って人間関係においては、時間をかけて生まれる友情も大事なんですよ。

 
高山:と、言いますと……
 
岡村:話し合うことの素晴らしさや、語り合うことの素晴らしさ。そんな「素晴らしさ」を感じさせてくれる場所を、喫茶店は提供してくれているんです。
 
高山:なるほど……。(それって飲み屋でも良いのでは…?)
 

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アドウェイズ岡村とおくりバント高山のカバンの中の一部。中でもお気に入りなのは、流行りに遅ればせながら購入してハマってしまった「ハンドスピナー」である。
 
岡村:僕、実はですね、これ言うの初めてだと思うんですけど……。17歳の頃、起業をしていたんですよ。
 
高山:え? アドウェイズの前にも起業をしていたんですか?
 
岡村:はい。「グローバルクリーンホワイト」って会社なんですけど。業務用洗剤でお風呂掃除をするっていう。17歳の頃だったので、業務用って言葉を使えばイケると思ったんですよね。友達と2人で立ち上げまして……。
 
高山:全然知らなかったですね……。結局その会社、どうなったんですか?
 
岡村:恥ずかしい話、ほとんど売れなかったんです。もう本当に売れなくて……。で、ここからが本題なのですが、会社を潰そうと思っていると友達に話をする際、ルノアールで言ったんです。「ごめん」って。
 
高山: なるほど……。そういうことだったんですね。
 
岡村:一見、こういう話は飲み屋とかでも良いと思うんですけど、その時は16歳だからもちろん居酒屋には入れませんし、こういう話はシラフで話したほうがいいと思うんですよね。
 
酒の力を借りず、コーヒーだけで喫茶店で語り合うからこそ、本当の友達だと思うんです。
 
高山:めちゃめちゃ深い話ですね……。岡村さんが喫茶店を愛するのには、そんな理由があったんですか。
 
岡村:はい。喫茶店がこの世になかったら、人生が変わってましたね。確実に。
 
なので僕が読者の皆さんに伝えたいのは、人生のターニングポイントとなる重要な話は、「喫茶店」で行った方が良いって事です。友人、家族、部下、恋人……どんな人とでもオススメです。飲み屋より真面目な印象も出ますしね。
 
ただ、誰かがその人生ドラマを聞いているかもしれませんが……(笑)
 
 
 

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実は「グローバルクリーンホワイト」以外に、岡村はもう一つ起業を試みていたそうだ。ただそれは資本金の全てをビラまきに使ってしまい、起業に失敗してしまったのだそうである。
 
 
編集・構成:長橋諒
 

【第29回】忘年会シーズン必見!お酒を飲めない人の「飲み会」の楽しみ方とは? プロシラフ・アドウェイズ岡村が教える「飲マナイケーション」の極意

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第29回。肌に触れる秋風が心地よい季節となったここ最近であるが、この日は岡村のテンションが普段と比べて高かった。右腕に持つ「コーラ」を口に流し込みながら、岡村は一滴も飲めない「アルコール」について声高に話を始めたのである。アドウェイズ岡村が口にする「飲マナイケーション」とは一体何なのか? お酒が飲めない人、必見の内容である。

 

 

 

10月某日 アドウェイズ本社近く・西新宿の路上にて
 
 

 

岡村:……。うん……。うん……。よし……! 今日もいい感じだな……!

 

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西新宿の路上でおにぎりを食べるアドウェイズ岡村。20代の頃は「シーチキン味」が好きだったのだが、最近は「塩おにぎり」を好んで食べているそうだ。

 

おくりバント高山:岡村さん、お疲れ様です。今日は「お酒が飲めない人に、飲み会の楽しみ方を教えたい」って言ってましたけど、何でおにぎりを食べているんですか? お腹が空いたんですか?

 

岡村:何って……? 高山さんは本当に分かってないですね……。このおにぎりを見てもピンとこないんですか?

 

高山:……? え?

 

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単純作業を行うように、おにぎりを食べるアドウェイズ岡村。彼は飲み会に訪れる際、水やウコンの力などの飲み物は口に入れず、おにぎりを胃に放り込むのである。

 

岡村:高山さん。日本のお酒といえば、何だかわかります?

 

高山:日本のお酒……。やっぱり日本酒ですかね。僕は日本酒苦手なんですけど……。

 

岡村:はい、そうです、日本酒です。その日本酒ですが、主な原材料はご存知ですか?

 

高山:えっと……。お米……。あ!!

 

岡村:気付きましたね。そう、お米です。僕はお酒を飲めないので、その原材料であるお米を口に入れてテンションを上げているんですよ。

 

高山:なるほど……。って、全然なるほどじゃないですよ! 僕、お米は好きですけど、胃の中に入れて酔っ払ったことはないです。意味、分からないです……!

 

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「岡村さんって、飲み会は楽しいんですか?」というおくりバント高山の問いに、「当然面白いですよ」と答えるアドウェイズ岡村。おにぎりを食べていると、このように顔がうつろになっていくのだそうだ。

 

岡村:まず根本的なところですけど、酒がなくても酔っ払えるんですよ、人間は。普通の人はお酒を飲んで体にアルコールが入り、気持ちが良くなりますよね。

 

高山:はい。

 

岡村:僕は、米を食べるんですよ。米を発酵させるんです、体の中で。要するに、外で発酵させるか、中で発酵させるかの違いです。お酒を飲めない人は、体の中で発酵させるんですよ。発酵させて、アルコールにして、酔っ払えばいい。酒を飲まなくても酔っ払えるんですよ。

 

高山:まだあんまり意味が分からないんですけど、とりあえず岡村さんは今、酔っ払っているってことですね?

 

 

岡村:はい。なので、乾杯しましょうか。発酵が終わったんで、テンションが高くなってきました。

 

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「お昼に米を胃に入れても、発酵はしない」とアドウェイズ岡村はそうつぶやいていた。要するに、自分で発酵しようと胃に思わせないと、体が発酵しないのである。

 

岡村:実は、本当に発酵されているのかどうかは、僕もよく分からないんですよね。ただ一つ言えることは、「酔っ払う」とはなんなのかというと、「テンションが高くなる」ってことなんですよ。

 

高山:そうですね。僕もお酒を飲むとテンションが高くなります。

 

岡村:でも、僕らはそのお酒を体に入れることができません。とはいえ、その場を楽しむという集中力があれば、酔っ払いと同じテンションになることができるんですよ。

 

高山:はあ。

 

岡村:まずですね、みんなが酒を飲んで盛り上がっている時、自分も発酵させようと、アルコールが入っていると思い込めば良いんです。そうすれば、勝手に自分のテンションも高くなって、周りと同化することができるんですよ。

 

高山:なるほど……!

 

岡村:結局、先入観なんですよ。酒を飲まないと、こうなれない、テンション上げられないって、みんなそういう先入観を持っているんです。酒の場でみんなが盛り上がっている中、俺はああいう風にはなれないなと冷たい目で見ちゃう。でも、米を食べることにより、発酵してアルコールになって俺も酔っ払ってきたぞって思い込めると、酔っ払いに負けないテンション、集中力を培えるんですよ。

 

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酒の席では基本的に「コーラ」を頼むというアドウェイズ岡村。とはいえコーラを飲みすぎて糖分を摂取しすぎると、翌日は二日酔いになってしまうという。

 

高山:では、あんまり大差はないんですね? 酒飲みと飲めない人では。

 

岡村:そうですね。ただ、お酒が飲めない人は、スタートは弱いんですよ。だいたいお酒を飲み始める20時くらいは、酒飲みの方が強いんです。この人たちは、24時くらいになってくると、ますます絶好調になります。

 

高山:そうですね。

 

岡村:とはいえ、朝の5時とかになると、全然ダメになるんですよ。ここで重要なのが、我々は絶好調ということ。だから、朝の5時までより良い状態で楽しめるんです。酔っ払いの介抱もできるし、電車も乗り過ごしません。

 

高山:お酒が飲めない人でも、意外とメリットが多いんですね……。

 

岡村:そうなんですよ。しかもお酒を飲む人は、アルコールのせいでセクハラをしたり、暴力的になったりすることもあるかもしれませんが、こっちはそんなリスクは0ですからね。発酵では、理性は失われないんです。 

 

高山:発酵には失敗がないんですね。

 

岡村:そうですそうです。あとですね、これはとても重要なことなんですけど、酔っ払っていると、何が楽しかったのか、全部忘れているじゃないですか。でも、シラフの人は結構色々とその時の会話を覚えているんですよ。

 

高山:はい。

 

岡村:実はですね。これにより、思い出し笑いっていうのができるんです。

 

高山:思い出し笑い……?

 

岡村:あのですね。本当に酔っ払ってしまうと記憶が残らない場合って結構あるじゃないですか。要するに、思い出の共有ができないんです。例えば、同じ人達と2回目に飲みに行くと、前回はどんな飲み会だったのかの「振り返り」があるじゃないですか。その思い出を唯一ちゃんと話せて、ネタの宝庫になれるんです。

 

高山:あっ!ってことは例えば、一人持ち上げたい人がいたとして、この時、ありもない話もして良いってことですね?

 

岡村:というと?

 

高山:「〇〇さん、前回さすがだなあと思ったのが、朝の5時で雨が降っていて、みんながタクシーを待っていたのにも関わらず、タクシーに乗れずに困っていた年配の方に先輩が順番を譲ってあげてましたよ。酔っ払っているのによくあんなことできますね」

 

なんてことも言えちゃうのかなと……?

 

岡村:まあ、極端ですが……そういうことですかね。確かに酔っている人の話より、酔っていない人の話の方が信用できますからね。

 

高山:これでお互いの株が上がって、出世も間違いありませんね!

 岡村:……。

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「乾杯の時、テキーラをみんなで飲む時とかあるじゃないですか。その時、水を飲んではいけないんです。たとえ酒が飲めなくても、テキーラと同じ苦しみを味わわないといけないんですよ。何を飲むかというと、コーラを飲むんです。コーラの一気飲みは、テキーラより苦しいですからね」と、アドウェイズ岡村は淡々と語る。

 

高山:とはいえ、会社の飲み会の場合だと、上司に「無理矢理飲め」って言われることもあるんじゃないですかね。

 

岡村:はい。ただ、さっきも言ったように、飲めるか飲めないかじゃないんです。場の空気を読めないことによって場を乱さないことが大事であって、テンションを維持できれば、場が崩れないんです。飲めないことによってテンションが下がっているから、飲めって言われるんですよ。この時に、「こいつ、シラフの方が楽しいんだ」と、周りにそう思わせなきゃいけません。

 

高山:ほうほう。

 

岡村:結局、何のために酒を飲むのかわかりますか? みんな、昼間と雰囲気を変えたいとか、普段真面目にやっていても、夜は楽しくやりたいとか、盛り上がりたいとか、そういうために酒を飲んでいるんです。だから、合わせなきゃいけないんですよ、その空気に。

 

そして、お酒を飲めないことは、最初に言うことがとにかく大切です。「私は酒が苦手です。だからお酒は飲めません。」って。

 

高山:確かに最初にそう言ってくれると、すごい親切だし飲む人には助かりますよね…!

 

岡村:僕の場合、この勇気ある申告に加えて、「ただ、テンションは高いんで、ご安心ください!」って付け加えれば、尚更大きな安心感を与えることができるんです。これにより、相手の心配度合いをかなり下げることができるんですよ。

 

飲むぞって時は、これから4人で盛り上がろうぜっ!て話じゃないですか。普段できない話をして楽しもうと。それに対して、当然お前も酒が飲めて、一緒に盛り上がれるんだろう?と思われて呼んでもらっていますよね。要するに、何度も言いますけど、そこの期待を裏切ることはしてはいけないんです。

 

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アドウェイズ岡村から、お酒が飲めない皆さんへ

 

一見、酒が飲めないって、ハンディキャップに見えるかもしれないですが、それは違うんですよ。

 

酒が飲めないから飲み会を楽しめない、っていうのは本当に先入観。酒がなくても、必要なのは、そこに同化すること。もちろん酒があった方が、同化しやすいのは確かかもしれませんが、訓練をすることによって、同化することは必ずできます。

 

同化をして、且つリスクもない発酵。必ずみなさんはできる!できるんです!信じるんだ!

 

僕は、お酒を飲まずに飲み会を楽しんでくれる人が、これからも世の中に増えていって欲しいと、切に願っています。

 

まずは3年、発酵の訓練をしてみてください。飲み会が嫌いなんてワードが口から出ることはなくなるでしょう。

 

ぜひ、みなさんも、より良い「飲マナイケーション」をお楽しみください!

 

 

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飲み会前に改めて米の発酵方法を確認したい方は、この画像を保存してプリントアウトして持って行こう。(画像の著作権はフリーなので、ダウンロードしてご自由にお使い頂いても問題ございません)

 

 

編集・構成:長橋諒

 

 

【第28回】なぜ「女性をいじめる」のはいけないのか? アドウェイズ岡村が自ら掲げる「男道」について熱く語る。

 

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第28回。今回はいつものように社長室でアドウェイズ岡村の話を聞く……という流れだったのだが、この日は岡村の様子が普段とは違うようだ。集合の時間になっても一向に社長室に現れないアドウェイズ岡村。彼は一体、どこで何をしているのだろうか……そして、おもむろに話始めた「アドウェイズ岡村の男道」についてとは? 最後までお見逃しなく。

 

 

9月某日 住友不動産新宿グランドタワー 地下駐車場にて

 

 

岡村:今日は、最初だから……。まあ、コレを使うか……。

 

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住友不動産新宿グランドタワーの地下駐車場に訪れたアドウェイズ岡村。おもむろに釣竿を手に取り、周囲をくまなく確認してから外に向かっていく。

 

岡村:まあ、とりあえずはこんなところかな……。

 

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アドウェイズ岡村が真昼間に歩いているこの地下駐車場は、車の収容台数が446台と中々に広い。なお駐輪場は259台分、バイク置場は32台分の収容が可能である。

 

岡村:(電話を取る岡村)もしもし、高山さん。これから外に来てもらえますか? ビルの裏口で待ってます。

 

高山:え? はい、わかりました…。一旦向かいます。

 

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おくりバント高山を外に呼び出したアドウェイズ岡村。約束の時間になっても社長室に現れず、普段とは雰囲気が異なる岡村に対し、おくりバント高山は少し心配しているようだ。

 

高山:今日はどうしたんですか……? いつものように会議室で「最近のテレビがつまらない」っていう話題について話すんじゃなかったんでしたっけ……。

 

岡村:それがですね……。最近の「勝手にしやがれ」、ちょっと変化がない気がするんですよ。もう何回連続で同じ部屋で撮影してるのかなって思いまして。まあ、そろそろ表情を作るのも疲れてきたっていうのもありますし。ということで、今日は外に繰り出そうと思ったわけです。

 

高山:……なるほど、そういうことだったんですね。でも、どちらへ今日は向かうんですか? 

 

岡村:まあ、目的地はこの際置いておいて、僕はとにかく言いたいことがあるんですよ。

 

高山:はぁ…。といいますと……

 

岡村最近の男どもの「男道のあり方」についてです。

 

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アドウェイズ岡村は、住友不動産新宿グランドタワーから歩いて10分ほどの場所にある「北新宿」に向かうようだ。ちなみにこの周辺は比較的家賃も安いので、サラリーマンの一人暮らしにもオススメである。

 

高山:えっと、最近の男どもの「男道のあり方」というのは……?

 

岡村:ここ最近、ネット上で女性が叩かれていることが多いと思うんです。僕は、それはちょっと僕の考える男道と違うんじゃないかなと思うんですよね。

 

高山:はあ……。

 

岡村:まず前提に、「女性をいじめる」のはいけないことなんですよ。男たるもの、男性は女性を守るべきなんです。これは、たとえ情報化社会になって時代が進もうとも、やっぱり変えちゃいけない普遍的なところだと思うんですね。

 

高山:確かに最近、とある女優さんとか、最近上場した社長さんとか……世間から叩かれているケースが目立ってますね。

 

岡村:まさにそうなんです。僕の男道で考えると、「男が女を叩くことなどありえない!」と思っています。だって、女性を叩くような男なんてかっこ悪いし、モテないじゃないですか。

 

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ちょうどいいスペースを見つけたので、アドウェイズ岡村は自慢の釣り道具を置いてこの場でトークを展開するようだ。熱く「男道」を語る岡村だが、ここは場末のスナックではないのはもちろん、飲んでいる飲み物は三ツ矢サイダーである。

 

高山:岡村さんは女性に手を出したことはないんですか?

 

岡村:まあ、実はあるんですよね……。小学生の時にクラスの女の子に手を上げて、泣かせてしまったことがあるんです。その時、先生にこっぴどく怒られて……、しかも、しばらくクラスの女の子から相当嫌われてしまいまして。その事件があってから、理屈は分からないけど、「女の子に暴力をふるったら先生にボコボコにされる!」「クラスの女の子に嫌われる!」ということを学んだんです。それが今でも体に染み付いているんですよ。

 

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「古代エジプト社会に男女差別はなかった。アドウェイズの社内にも男女差別はない。区別されるのはトイレだけだ」と語る、最近髪を切ったアドウェイズ岡村。

 

岡村:例えば、“先日上場した「ウォンテッドリー株式会社」の仲社長を批判した人”って、その会社の社員でもなければ株主でもないし、基本的に“その社長”と関係ない人じゃないですか。ってことは、つまるところ、平たく考えれば「男か女」ってことだけなんですよ。そんな関係値の少ない人が1人の女性を叩くなってことです。

 

高山:1人の女性を一方的に叩くのが良くないってことですね。

 

岡村:そうですね、意見の言い合いのような「議論」であれば問題ないと思います。今回の場合は、ちょっと違うんです。不確かな情報に基づく、一男性による一方的な一人の女性に対する、「言葉」を使った暴力なんですよ。

 

高山:(急に難しい言葉を使い出したな……)街で知らないおじさんから、急に暴力を振られてきたようなものですね。

 

岡村:まあ、そんなとこです。例えば不倫をしたとか、人を殺したとか……そういう「事実」に対しての批判は仕方のないことだと思います。ただ、まだ「わからないこと」に対して、当人が悪く見えるように一方的に批判をするのは違うんじゃないかなと。しかもこういうことをするやつは絶対にモテないんですよ。

 

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おくりバント高山が本日付けているティアドロップ型のサングラスは、マイケルジャクソンや中田英寿も愛用していた「レイバン」の「Aviator」……ではなく、ダイソーで購入した108円のものである。

 

高山:でもなんで、女性を叩いてはいけないのでしょうか? 根本的なことだと思うんですけど。

 

岡村:それはですね……。モテない……、じゃなかった、例えば、男性が男性をいじめていいなんて法律もないし、男性が女性をいじめてはいけないなんて法律もありません。結局元をたどれば、何もないと言えば何もないんです。

 

高山:何も……ないんですか……?

 

岡村:ないんです。ただやっぱり……「男」として生まれたからには「男らしく」生きたいじゃないですか。それが僕の男道なんです。

 

高山:なる…ほど……。(妙にざっくりしてるな……)

 

岡村:男らしさってつまるところ、僕が思うに女性にモテることなんですよ。男は女性に「あの人、素敵だなぁ」と思われてなんぼです。そう考えると、男が女をいじめていいのかと。これではモテに全く繋がらないんですよね。

 

高山:確かに女性をいじめているような男は、男性からも女性からも好かれないですからね……。

 

岡村モテるために生きてるんですから、僕は。いや、男は。

  

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とはいえ、最近女性からモテていないと語るアドウェイズ岡村。「東京オリンピックの頃にはめちゃめちゃモテてますよ。これから先、モテまくって大変になるかと思います」と自らの未来を予想していた。

 

高山:じゃあ例えば、岡村さんのお友達が「女性を叩く」ようなことをしていたらどうされますか?

 

岡村この世のものとは思えないくらい激怒します。絶対に。僕の友達だったら尚更です。これは、例え上司でもそうですね。僕にとっては友達も上司も大事。その大事な人が間違ったことをしていたら、僕が小学生の頃に女の子を殴ったときの先生からの教えを心から教え込みます。

 

ちなみに、男が生きていくなかで「やっちゃいけないこと」が3つあるんですけど、知ってますか?

 

高山:借金とか、ギャンブルとかですかね……

 

岡村:違いますよ。それは……

 

「家族の金に手を出す」ことと……(特におばあちゃんの金はダメ)

 

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岡村:「犯罪に手を出す」ことと……

 

 

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岡村:そして、「女・子供に手を出す」ことです。

 

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先日家族の金に手を出し(貯蓄)、なおかつ中学生の頃に線路を歩いて渡ろうとした経験がある(未遂)おくりバント高山だが、「女・子供に手を出す」ことは絶対にしてはいけないと心に決めているようだ。なお、おくりバント高山の「男道」はまたの機会にお伝えしよう。

 

高山:なるほど……。

 

岡村この3つは、いかなる時もやっちゃいけないんですよ。まあ、その女性社長の批判をされた方がどう思って書いたかはわかりませんが、結局男が女を叩くと、「モテなく」なっちゃっても仕方ないんですよ。最終的に自分に帰ってきて、誰も得してないですし。

 

高山:そういう人って、レストランに行って、店員に暴言吐いちゃいそうですね。

 

岡村:かもしれないですね……。

  

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「でもこの前の女性議員が秘書の男をいじめた件、あれはいいんですか?」との問いには、「あれは……(笑)駄目ですね!あれはあれで問題です!」とアドウェイズ岡村は語る。

 

 

最後に、記念撮影をして本撮影は終了した。

一緒に写ってもらったのは、北新宿の路地を歩くおじさん二人だ。「釣りするの? 今晩のおかずにするんだったら、俺手伝うよ?」とおじさんはアドウェイズ岡村に手を差し伸べていた。

 

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男道を極めた先輩達と写真を撮らせてもらったアドウェイズ岡村。これもまた、岡村が描く「男らしさ」を追求した結果である。

 

高山:ちなみに岡村さん、なんで今日釣りしてたんですか?

 

岡村:……。それは次回に話すよ。

 

高山:え……。

 

 

■本日使用した釣り道具

 

【ロッド】
DAIWA
SALTIST BS 66ML

【リール】
DAIWA
スピニングリール17 THEORY 2510PE-H (2500サイズ)

【ルアー】
Megabass
X-80SW

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi