岡村陽久の勝手にしやがれ

あなたの相談を岡村流「勝手な解釈」で解決。ITのことから、世の中、男女、不条理まで

【第37回】10年前、アドウェイズ岡村を救った20人の新卒社員とは〜不死鳥編〜

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第37回。7月から引き続き、猛烈な暑さが続く日本。幾つかの台風も上陸をするなど、国民にとって暮らしにくい日々が続いている。だがアドウェイズ社長の岡村はこの暑さにも台風にも負けない“熱くて激しい話”を日本中に届けたいと考えていた。前編から引き続き、自らセッティングをした飲み会の場で、岡村は自分の思いの丈を打ち明けていく。 

 

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―前回のあらすじ―

2018年7月末、アドウェイズ岡村は西新宿の某居酒屋に7人の男女を招いた。岡村曰くこの日の議題は「あきらめ」についてとのことである。集められた7人とは、アドウェイズが業績不振に陥った2007年に入社をした新卒たち、通称・キャリコン事業部の元メンバーたちだった。キャリコンのメンバーはさまざまな困難や壁に直面するも、テレアポや飛び込みなどの“営業”をし続け、がむしゃらに目標を達成していく。そうする内にキャリコンの「あきらめない」という精神が社内・社内の人間を巻き込んでいくようになったのだった。ただそんな中、アドウェイズ岡村はキャリコンの解散を決意。なぜ岡村はそのような決断に至ったのだろうか。後編で真相が明かされる。

 

 

アドウェイズ岡村:それで…。前編の続きですが……。

 

おくりバント高山:はい。前編を読んでくれていた人は、この前の続きをだいぶ待ちくたびれていると思いますよ。

 

岡村:……えっとですね、まあ色々あったんですけど。

 

高山:えっとですから……、それってどういうことですか?

 

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アドウェイズ岡村の話を早く聞きたいおくりバント高山。カラオケ練習にハマって毎日を過ごしているが、誘い過ぎて誰も行ってくれなくなり、最近は一人で行ってるらしい。尚、上達はしていない。

  

岡村:では本題に入りましょう。

 

高山さん、彼らはそもそも“テレアポ営業”をしにアドウェイズに入社してきたわけではないんですよ。そしてさっき言った通り、僕は彼らを2月に解散させることにしたんです。2月と言ったら、残り2ヶ月で4月になりますよね?

 

高山:え。あ…! ってことは要するに、次の新卒がアドウェイズに入社してくるということですね!

 

岡村:はい、正解です。その頃のアドウェイズは、新卒を雇えるくらいまで業績が立ち直ってきたんですが、新卒を入れてもキャリコンと同じような仕事をさせるわけにはいきません。要するにキャリコンも営業をひたすら続けるのではなく“普通の社員”として働かなければならなかったのです。

 

高山:なるほど。そういうことだったんですね。解散させたのって、ちゃんと意図があったんですか。

 

岡村:そりゃもちろんですよ。

 

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アドウェイズ岡村が手にしているのは、元・キャリコンメンバーとの思い出の写真。アドウェイズ岡村は辛いことや悲しいことがあると、この写真を見て元気を貰っているのだが、最近は見る頻度が多いようである。何があったのかはここでは詳しく記さない。

 

岡村:でも彼らはやっぱり諦めなくて。このチームでこれからもどうしても続けたいと言うんです。

 

高山:すごい信念っすね。

 

岡村:もう仕方ないと思い、僕は彼らに無理難題の数字の目標を出していったんですよ。この数字が達成できなかったら、即解散、と。

 

高山:おお。

 

岡村:でも、彼らはそれをやってのけるんですよね。

 

高山:怖。

 

岡村:怖いんですよ。どうしてそんなにやる気があるのか、本当に怖いんです。そこで2月になって、事情を細かく説明しました。「新しく新卒たちが入ってくるから、君たちをこのまま続けさせるわけにはいかない」と。

 

高山:はい。

 

岡村:やっと納得してもらいまして。しかも最後の2月は月の半ばに今までの達成金額の目標を出したんです。そこで達成しても解散。達成しなくても解散ということにして。「でも、やるならば全力でやれ」と指示はしましたが。

 

高山:本当に漫画みたいっすね。

 

岡村:で、月の半ばに目標を達成して解散したんです。

 

高山:すっげ。

  

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アドウェイズ岡村はこのような酒の席では基本的に「コーラ」を頼む。アルコールが入っていないので気分が悪くなったりすることは無いのだが、コーラを飲みすぎて糖分を摂取しすぎると、翌日は二日酔いになってしまうので注意が必要なのだそう。

 

岡村:でも、これには続きがあって。

 

高山:え、まだ続きがあるんですか。

 

岡村:はい。その“続きの部分”を今改めて感謝していて、今日お礼を言いたいなと思ってメンバーに来てもらったですよ。

 

高山:あ、そうだったんですか。

 

岡村:ええ。なので、ちょっとこれから……

 

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岡村:スマホをいじるの、やめてもらっても良いかな。

 

一同:あ、すみません。

 

岡村:いや、ねえ。やめてって言ってるでしょ。

 

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メンバー:すみません。メルカリで気になってた靴があって…。購入しようか迷ってました。

 

岡村:あー。そうなんだ。じゃあ仕方ないか。

 

高山:(嘘みたいに甘いな……)

 

岡村:で、僕がさっき言っていた“感謝”っていうのはですね……、当時、僕は“07ショック”のせいで、毎日借金取りに追われるような生活をしていたんですよ。

 

高山:壮絶だったと言っていましたね。

 

岡村:株を売るか、現金を用意するか。もしくは逃げるかの選択を迫られていて。極貧生活の中、会社を立て直さなきゃいけないしキャリコンを見なきゃいけない。本当に本当に逃げたかったんです。

 

高山:ええ。

 

岡村:そんな中、前編で伝えたようにキャリコンの子達は僕が出す難題をどんどんクリアしていくんですよ。その様子を見て、僕は一つ思ったことがあったんです。

 

世の中の風潮で「諦めるな」って雰囲気があるじゃないですか。でもその頃、会社の業績も良くないし、借金取りに追われてるし、プライベートも色々あって、「何を糧に諦めるなって言うんだよ」ってずっと思ってて。

 

ただキャリコンメンバーは諦めなかった。自分は諦めようとしたけど、彼らは諦めない。諦めっていうのは一番の悪ということにキャリコンメンバーに気付かされたんです。そしてそこでやっと、キャリコンメンバーにあって僕に無いものが判ったんですよ。

 

高山:おお。なんだったんですか。

 

岡村元気です。元気があれば、なんでもできる。人は元気があれば、生きられるんです。

 

高山:……確かに。

 

岡村:僕はですね、未だにマネジメントを僕に教えてくれたとのはキャリコンメンバーだと思っていて。要するに彼らが僕を社長にしてくれたんですよ。彼らがいなかったら新卒を毎年雇っていなかっただろうし、多分僕は逃げてたと思う。それくらい、本当に感謝をしているんです。

 

高山:彼らがいなかったら、僕も今ここにいなかったかもしれないですね。

 

岡村:そういうことです。会社の危機と共に色んな人の未来を救ってくれたんですよ。

 

高山:まさにアドウェイズの不死鳥ですね……、って、あれ?

 

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高山:岡村さん、君たちのことを褒めてたんだよ? ねえ、ちゃんと聞いてる?

 

一同:あ! すみません。この話、年2回多くて年5回は聞かされてるので、もう飽きちゃったんです。

 

高山:え、そうなんだ。確かに年5回は異常だと思いますけど…。

 

岡村:全然良いんですよ。単純に僕がキャリコンメンバーに感謝を伝えたいだけなので。この思い出話の時以外は、仕事には真面目に取り組むし今はアドウェイズの中核を任せているメンバーも沢山います。だから忙しい合間を縫ってこの場にいてくれるだけで良いので、スマホでゲームをしたり、メルカリで買い物をしたりしていても構わないんです。

 

なので、今後もこうやって一緒に飯を食いに行きましょう。これからも俺のことをよろしく。

 

一同:もちろんです!

 

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最後に、記念撮影をして本撮影は終了。

「勝手にしやがれ」も「アドウェイズ岡村」も、今後とも宜しくお願い致します。 

 

 次回もお楽しみに!

 

 

 

【第36回】10年前、アドウェイズ岡村を救った20人の新卒社員とは〜眠れる獅子編〜

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第36回。7月に入り、連日猛烈な暑さが続く日本。気温が40度を超えるエリアもあり、熱中症への警戒が呼びかけられる中、アドウェイズ社長の岡村もこの暑さに負けない“熱い話”を日本中に届けたいと考えていた。自らセッティングをした飲み会の場で、岡村は自分の思いの丈を打ち明けていく。

 

2018年7月某日・西新宿某居酒屋にて
 

 

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おくりバント高山:岡村さん、遅いですね……。今日ってみんな、何の集まりか知っててここに来ているんですか?

 

集まった一同:いえ、全然聞いていないんです。「ちょっと話したいことがあるから」って言われて、場所と時間だけを教えてもらってここに来ることになって…。

 

高山:あー。僕もそうなんですよ。3ヶ月ぶりの「勝手にしやがれ」だから話したいことが結構積もっていたのはわかるんですけど、こんなに大人数を集めるとは…。一体何を話したいのかな、岡村さん。

 

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「勝手にしやがれ」の連載が休んでいた3ヶ月間、おくりバント高山は今更ながら歌が下手な事に気づきカラオケ練習にハマって毎日を過ごしていた。ちなみに上達はしていない。

 

アドウェイズ岡村:遅れてすみません、お疲れ様です!

 

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岡村:ちょっと野暮用で遅くなりまして。僕から誘ったのに遅刻をするなんて、本当に申し訳ありません。謹んでお詫び申し上げます。

 

高山:いやいやそんな、頭を上げてください。ここにいる全員が気にしていないですよ。そんなことより、今日は一体なんのお話なんですか? こんな大世帯の「勝手にしやがれ」って珍しいですよね。

 

岡村:そう、そうなんです。3ヶ月振りのブログ更新にふさわしい内容をお話しようと思いまして、皆さんに集まってもらいました。今日は経営にとって一番の悪である「あきらめ」について話をします。

 

高山あきらめ…?

 

岡村:えっと、高山さんはアドウェイズ社史の中で「07ショック」と呼ばれる時期をご存知ですか。

 

高山:……はい。僕が入社する前の、アドウェイズ社内におけるひと騒動のことですよね?

 

岡村:ええ。上場後間もない2006年10月に、業績がガクンと落ちてしまったんです。これをアドウェイズでは「07ショック」と呼んでいまして。

 

高山:大変な騒ぎだったとベテラン社員に聞いた記憶があります。一応、ブログを読んでいる読者に向けて、どんな騒動かを詳しく説明していただいても良いですか?

 

岡村:もちろんです。えっと、2007年までアドウェイズの広告収入の中心となる顧客はクレジットカード会社やキャッシングカード会社だったのですが、上限金利の引き下げにより各社の広告費が半減したんですね。新入社員の大量採用を進めていたことも併せて赤字が大幅に拡大して…。新規事業の撤退や社内体制の改革だけでなく、僕自身も役員報酬を8割カットし、4畳半風呂なしアパートに移り住んだ“事件”です。

 

高山:改めて聞くと、確かに事件ですね。

 

岡村:はい。そして、先ほどチラッと話しましたが、次の年に新卒社員が70人入社する予定だったんですよ。当初はこの70人全員を既存の事業部に配属する予定でしたが、業績悪化が原因で各事業部が全員を引き受けられなくなったんです。そうなると既存事業部が新卒社員を引き受けられるのは、結局50人のみになってしまって。

 

高山:つまり、20人の新卒社員が余ってしまったんですね。

 

岡村:いえ。余ってしまった訳ではありません。“創出”です。

 

高山:創出…?

 

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烏龍茶を飲み続けるアドウェイズ岡村は、酒がなくても酔っ払える特殊な体の構造の持ち主である。食べた米を体の中で発酵させてアルコールにし、酔っ払うことができるのだそう。なお、自分で発酵しようと胃に思わせないと、体が発酵しないのだとか。

 

岡村:この新たに創出された20人をどうするのかが3月の役員会議で議論され、新規の事業部をつくることが決まりました。それが、2007年4月に設立された新事業部署「キャリアコンサルティングディビジョン」、通称「キャリコン」です。新入社員20名は、キャリコンに創出されました。

 

高山:ってなると、全員新卒の事業部ってことですか。そんな学生の寄せ集めのような集団が一事業部を担っていたなんて相当な事ですよ。

 

岡村:学生の寄せ集めではありません、創出メンバーです。そして、今ここにいる彼らたちが、キャリコンのメンバーなんです。

 

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高山:なるほど! そういうことだったんですね。

 

岡村:メンバーは20名の新卒と僕のみ。いちおうアシスタントとして、2年目の先輩が一名私の秘書として付いていましたが、実質新卒のみの、社長直属の事業部です。キャリコンへの配属先が決まった瞬間、不本意な配属先に絶望して泣き出す者もいましたから。

 

高山地獄絵図じゃないですか。

 

岡村 :会社として、こんなのあってはなりませんよね。キャリコンメンバーの初日の仕事は、泣いている仲間たちを熱い言葉で奮い立たせるという壮絶なものでしたから。「とにかくやるしかない」「俺たちならできる」と、根拠のない根性論で鼓舞することしかできませんでした。

 

高山:目を背けたくなるような光景ですね…。それで…キャリコンの皆さんは具体的にはどんな仕事をしていたんですか?

 

岡村:配布されていたフリーペーパーの求人雑誌を東京中から集めて、そこに掲載している店舗や会社にとにかく電話をしていく…。要するに“テレアポ”ですね。

 

高山:岡村さんが得意の“営業”ですか。

 

岡村:ええ。未経験の新卒たちを前に、「まずは見ておけ」と自ら受話器を取りました。僕としては、彼らの目の前で、サクッと1本目の電話でアポをとっちゃって、「へえ、テレアポって簡単なんだ」と思わせたかったんですよ。しかしこれがなかなか取れなくて、内心「やべえな」と焦りましたね。

 

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元・換気扇フィルターのプロ営業マンであるアドウェイズ岡村。「営業はテクニックではなく、売りたいっていう気持ちが必要。売ることに対して、人生を賭けているのかが大切だ」と豪語していたが、テレアポに関しては運も必要なのかもしれない。

 

岡村:その後、スタートから1ヶ月くらいで2人が辞めただけで、キャリコン事業部は走り続けていました。しかし、なかなか掲げた事業部の月間目標数字には届かなかったんです。

 

そうだよね、鈴木くん。

 

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鈴木:はい、その通りです。毎月毎月目標に届かず部署内の誰もが諦めようとしていたのですが、ある月の最終日に電話が鳴ったんです。それは出張先の岡村さんからでした。「今月達成できなかったら一生達成できないぞ。今月達成できるようにみんなでなんとかしろ」って。

 

高山:おお。

 

鈴木:そしてその日、他部署の社員に声をかけ協力してもらい、結局23時に達成したんです。達成した旨を出張先の岡村さんに伝えると、「よし、お前ら今から飲みに行け」と指示されたのを覚えてますね。

 

高山:めっちゃ良い話じゃないですか。

 

岡村:一方その頃、業績の落ちていた既存の事業部に回復の兆しが見え、人が足らなくなり始めていたんです。そうなるとキャリコンのメンバーを既存事業部に回して欲しいとなるわけで。元々はそのつもりで採用した新卒たちですし。

 

高山:チームとしてまとまってきたのに、解散の危機が訪れてしまったと。

 

岡村:そう。毎日のように「キャリコンを解散させ、こちらに人を回してもらえないか」という旨の依頼が僕の耳に入っていて。でも、ここまで頑張って来た彼らとしてもそこで解散するのは不本意っていうのも理解出来るんです。そこで、キャリコンのメンバーたちに「毎月の目標数字を達成できなかったら解散」という厳しい約束をしました。「未達=解散」ということならみんな納得するだろうと。

 

そうだったよね、腰高さん。

 

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腰高:そうですね…。解散をするかしないか、私たちは毎月崖っぷちの状態でした。ある月は、最終日に目標金額に30万くらい足りていなく、要するにこのままだと解散ってことになってしまう状況にあって。ただ「ここで諦めたくはない」とチームは団結して、私たちは夜の20時くらいから西新宿の電気がついてるオフィスに片っ端から飛び込んで行ったんですよ(笑)。

 

高山:最終日の20時に30万足りない…さすがに達成は無理じゃないですかね。

 

腰高:するとそのとき、営業の一人に1本の電話が鳴ったんです。それは、「麻雀で勝ったら契約しますよ」という話でした。

 

高山:すごい展開っすね。

 

腰高:急遽みんなで会社に集まり、麻雀が得意な社員を探しましたが、残念ながらキャリコン内にはいませんでした。そこで、麻雀が得意だという他部署のシステムエンジニアの2人を見つけて代わりに行ってもらう事にして。

 

高山:麻雀に勝てば事業部存続。負ければ即解散。なんだか漫画のクライマックスみたいですね。

 

岡村:キャリコンのメンバーみんなと僕で雀荘に行き、全員で卓を囲んで局のながれを見守りました。あの時の事は記憶に鮮明に残っています。「このゲーム、めっちゃ時間かかるな」って思ったのが大半ですが。

 

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当時のアドウェイズ岡村は麻雀のルールを一切理解しておらず、1ゲーム15分ほどで決着するものだと思っていた。長すぎる麻雀の勝負に飽きた岡村は、耐えきれず雀荘を飛び出しコンビニのアイスを食べながらその熱い夜を過ごしたという。

 

腰高:そして翌朝、麻雀に勝って契約書にサインをしてもらったんです。その時の麻雀相手が、当時のpixivの社長、現在DMM社長の片桐さんで。

 

高山:うわすっご!

 

岡村:この勝負により、キャリコンは10月も達成することとなりました。これがきっかけになって、以前までは会社の雰囲気的には「キャリコン要らなくない?」という反応だったのですが、こう毎月達成するものだから「今月達成できるのかできないのか」と会社のみんなが気にするようになってきたんですよ。

 

高山「あきらめない」という精神がキャリコンを社内・社内のみんなに知らしめたのですね。あ、ってことは、岡村さんもキャリコンを解散させたくなくなったんじゃないんですか?

 

岡村:ええ、キャリコンはその後も成績は右肩上がりでしたし、会社にもなくてはならない存在になっていて……

 

しかし年が明けた2月、僕はキャリコンを自らの手で潰したんです。

 

高山:えっえっ? どうして…?

 

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岡村:…………僕は、キャリコンが怖くなってしまったんです。

 

「あきらめない」を手に入れたキャリコンを潰す、そう思ったんです。

 

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高山:すみません、笑っちゃうくらい全然よくわからないのですが…。

 

だって岡村さん、この記事の最初に「経営にとって一番の悪であるのは、あきらめだ」って言ってたじゃないですか。彼らは諦めていないんですよ。

 

岡村:そうです。彼らは諦めていません。ただ、どうしても僕はここで潰しておかないといけないなと、そう思ったんですよ。僕を救ってくれた20人のキャリコンのみんなのためを思って。

 

それでは、その理由は、後編でお楽しみください。

 

高山:え、後編? 今回の勝手にしやがれ、後編があるんですか?

 

岡村:そりゃそうですよ。だって3ヶ月の間休載してましたからね。前編だけでは終われないです。

 

高山:うわー気になる……。

 

岡村:次回は「不死鳥編」です。楽しみに待っていてください。

 

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ということで後編は8月末に公開予定となります。

次回「不死鳥編」お楽しみに!

 

 

 

 

【第35回】入社3週間で会社を辞めたくなっている世の新入社員たちへ。アドウェイズ岡村流「石の上にも3ヶ月理論」とは

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第35回。4月も下旬に差し掛かり、夏の匂いを感じることができる季節が訪れていた。アドウェイズ社長の岡村は、前回のブログから引き続き新入社員についてなにやら言いたいことがあるようだ。新入社員はもちろん、学生もベテラン社会人も必読の内容である。

 

 

2018年4月某日・アドウェイズ社長室にて

 

 

 

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アドウェイズ岡村:高山さん、お疲れ様です。ちょっと社長室に来ていただけますか。

 

おくりバント高山:え? 岡村さん、お疲れ様です……。すみません急用でしょうか? ちょっと今手が離せなくて…。

 

岡村:急用です。どうしても今僕が世間に対して言わなければならないことがあるんです。なので、今すぐにお願いします。

 

高山:はい、わかりました。すぐに向かいます。

 

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高山:お待たせいたしました…! えっと、どうされたのでしょうか。

 

岡村:4月のこの時期。もうすぐ新入社員が会社に入社して1ヶ月が経とうとしていますよね。

 

高山:あ、はい、そうですね。それがどうかしましたか……?

 

岡村:高山さん。要するにですね、この時期「もう会社を辞めたい」という人間が出てくるということなんですよ。

 

高山:いやいやいや。それはなんでも早すぎじゃないですか? だって面接を何度もこなして苦労して入った会社を、たった1ヶ月も経たずに…。

 

岡村:いえいえ。新人研修をしている人も現場を任されている人も、この時期誰だって「自分はこの会社に合っているのか?」と自問自答する時期なんです。それが4月の後半、いわゆる「第一次辞めたい期」なんですよ。なので、この時期に差し掛かったタイミングにどうしても伝えたい内容があったので高山さんをお呼びしました。

 

高山:そ、そうだったんですね…。でも、岡村さんはそんな「1ヶ月で会社を辞めたい」なんて考える若者をどう思われているんですか? 甘い考えを持っている人はあまり好きではないですよね?

 

岡村:そんなことはありません。むしろ、辞めたいのであれば1ヶ月で辞めても良いと思っています。

 

高山:え?

 

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岡村:正直言うと僕も、何年も続いた会社ってアドウェイズ以外にないんですよ。恥ずかしい話、1ヶ月で辞めるどころかクビになった会社もありますから。布団の訪問販売の会社で働いていた頃の話です。

 

高山:そ、そうだったんですか。まさかクビになっていたとは。でもどうしてクビになったんですか?

 

岡村:その頃の僕に、布団の訪問販売という仕事が合わなかったんです。要するに、自分に合わない会社は合わないと、割り切るのが大事だと思うんですよ。

 

高山:いきなり本題に入りましたね。

 

岡村:ただ、会社って、新人が配属された部署以外にも様々な事業や役割があるんですよ。なので今いるその部署が合わないだけで、会社が合わないというわけではないかもしれません。だから、辞めたいと思う方は、社内で色々試してみた後に再考しても良いのではないでしょうか。もしかしたら自分に合うポジションがあるかもしれないのに、それを見つけてないのは勿体無いですから。

 

高山:急に今度は「いい話」になりましたね。

 

岡村:ありがとうございます。

 

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“いい話”をすることに定評があるアドウェイズ岡村。先日行われたアドウェイズ入社式でも“いい話”をして新入社員のハートをがっちり掴もうとしたのだが、思いが空回りし“とんでもなくスベった”らしい。

 

 
会社選びは、結婚相手選びと一緒である。

 

 

高山:でも、どうしてみんな辞めたくなっちゃうのでしょうか。さっきも言いましたけど、せっかく何回も面接をやって内定をとったのに。

 

岡村:これはですね。変な話、結婚相手と一緒だと思うんですよ。

 

高山:え?

 

岡村自分に合う会社を見つけることって、結婚相手を見つけることと同じようなものなんじゃないかなと思うんです。例えば、お付き合いをする前って、趣味を聞いたり好きなものや嫌いなものを確かめ合ったりと、お互いが合うのか合わないのかを探り合うじゃないですか。それは会社の面接と一緒なんですね。

 

高山:確かに。

 

岡村:でも実際に付き合ってみたら、「なんか違う」っていうのはあるじゃないですか。それをたった1ヶ月でそう思ったら、その「なんか違う」は一生変わらないんです。これも会社と一緒でして。

 

高山:感覚的に合わないと。

 

岡村:そうです、そうです。例えば足が臭いとか、服がダサいとか、連絡を返してくれないとか、そういうはっきりとした場合であればそれを直してもらうだけで良いんです。ただ感覚的に合わないとなると難しいのかなと。

 

高山:なるほど…。

 

岡村:だからですね、就職活動って本当に大事なんです。相手を見極めなきゃいけませんから。それは会社から見てもそうなんですけどね。

 

高山:でも、例えば1ヶ月で会社を辞めたとして、でもお金がないので働かなくちゃいけませんよね。そうするとまた面接をしなければならなくなりますが…。どんなところを見て判断すれば良いんですかね。

 

岡村:それはですね、相手をどう見るかというよりは、自分を見つめ直したほうが良いと思うんです。

 

高山:自分を…?

 

岡村:先ほども言いましたが、会社は結婚相手と同じ。別れた理由・会社を辞めた理由としては、結局自分にとって譲れない大事なものがあったわけじゃないですか。では、その大事なものとは一体なんなのか。自分は一体なんなのかと、改めて見つめ直す必要があるんです。

 

高山:譲れない大事なものって、すみません、全く思いつかないんですけど…。

 

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岡村:それは……居心地、ですかね。

 

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高山:居心地、ですか。 

 

岡村結婚相手も会社も、居心地が一番大事だと思うんです、あくまで僕にとってはですけど。

 

例えばですね、結婚式に着ていく洋服って年に数回しか着ないですよね。

 

高山:はい。そうですね。

 

岡村:ってなると、結婚式で着る洋服を選ぶことって、1年間で考えると大したことないんです。せっかく買ったのに1年のうちに数時間しか着ないんですから。でもソファーとか布団、ベッドって、毎日8時間くらい共にするわけですよ。人生、結構長い時間を共に過ごすんですよ。

 

高山:言われてみれば…。

 

岡村:要するに、ソファーや布団、ベッド選びのような感覚で恋人も会社も選んだほうが良いってことです。年に何度か着る洋服を選ぶ感覚ではなく、長い時間一緒に過ごすことを見込んで考えて選んだ方が長続きします。なので、自分を見つめ直して、自分にとって居心地の良い会社を探していければ良いと思うんですよ。

 

高山:めっちゃわかりやすいですね。

 

岡村:この理屈を布団の訪問販売をしているときに思いついていれば、もっと布団を売れて、クビになっていなかったかもしれませんね。

 

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「石の上にも3ヶ月」とは

 

 

高山:今の理屈の話だと、「自分を見つめ直して、居心地の良い場所を見つける」ということでしたが、会社にいるうちに自分を見つめ直しても良いのでしょうか。

 

岡村:それはもちろんです。むしろ会社を辞める前に自分を見つめ直す必要があります。この話って、「合わなかったら1ヶ月で辞めても良い。そして、自分にとって何が大事か、自分を見つめ直そう」ということなんですけど、何が大事かって20歳前後じゃ判らないんですよ。僕にとっては「居心地」ですけど。

 

だから、そう考えると答えがなくなるんです。正直な話、いろいろ試してみないとわかりませんからね。で、ここからが大切なのですが、実は1ヶ月の判断で合うか合わないか判るかというと、これも難しいんです。

 

高山:と、言うと…。

 

岡村:最初に1ヶ月で会社を辞めても構わないと言いましたが、辞めないほうが良いんですよね。一周回って、辞めないほうが良いんです。1ヶ月そこそこでは、会社も恋人も自分に合っているのかが判らないんですよ。なので、3ヶ月は様子を見てほしいなと思いますね。「石の上にも3ヶ月」という言葉があるように。

 

高山:ありましたっけ。

 

岡村:さっき僕が作りました。

 

高山:…いやでも、よく考えてみると3ヶ月って大事ですよね。我慢の時期というか。

 

岡村:はい。3ヶ月、もしくは半年過ごしたら、ある程度判ると思うんです。見えていなかった部分が好きになったり、意外な一面を見ることができたりして、苦手だった会社を好きになることもあるかもしれません。

 

なので仕事も恋人も、何年も続けていればいつか好きになる、というもんだと思うんですよね。必ずとは言えないものですけど、でもそう考えていれば少しは楽になるのではないでしょうか。それでもどうしても辞めたい時は辞めれば良いですし、また考えれば良い。固執した考えよりも、もっと楽に考えて欲しいですね。

 

高山:人生50年近く働かなくちゃいけないですもんね…。

 

岡村:はい。なので総括すると、入社3週間で辞めたくなっている新卒のみんなに向けて、「3ヶ月頑張ってみてからもう一度考えてみたら」ということを伝えたかったんです。

 

面倒臭いなあと思っても、このままだと心配だなあと思っても、3ヶ月くらいだったら我慢できると思うんですよね。大人になったら時間が進むのが早く感じると言いますけど、本当にその通りで仕事に集中していると3ヶ月なんてあっという間ですから。

 

だからもう少しだけ、頑張ってみてください。

 

高山:これは……辞めたいと思っているみんなに伝わるといいですね。

 

岡村:だと嬉しいです。

 

ということで、これからも僕は“いい話”を思いついたらどんどん発信していきますので、楽しみにしていてください。

 

高山:(急な呼び出しは辛いな……)

 

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「最近は“好きなことを仕事に”という風潮がありますが、僕だって釣りの仕事ができたら、人生幸せです。でも仕事って、相手がいることで初めて成り立つので、僕が釣りをすることで世の中に何かしらのメリットは提供できないんですよ。なので僕は仕事を好きになっていったほうが手っ取り早いのかなとも思いますね」とアドウェイズ岡村は最後に語っていた。

 

 

 

ということで「勝手にしやがれ」を次回もお楽しみに!

 

 

【第34回】毎年恒例!部下に恵まれる上司になる!新入社員を迎える先輩・上司の6つの心構え!

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第34回。東京では観測史上3番目の早さで桜が満開になるなど、春らしい陽気を迎えていた。そんな3月末であるが、アドウェイズ社長の岡村の様子がおかしい。パソコンを広げて仕事をしているのかと思いきや、自分が書いた過去のブログを見て笑っているのである。アドウェイズ岡村は、なぜそのような行動に出たのだろうか。真実はブログの最後に明かされる。

 

 

2018年3月末・アドウェイズ社長室にて
 

  

f:id:okuri_bunt:20180328144239j:plain「大事な話がある」と言って、おくりバント高山を社長室に呼んだアドウェイズ岡村。だが、あまりにも突然呼んだため、昼食のパンを食べながらの話し合いとなってしまった。


アドウェイズ岡村
:高山さん。2018年、早くももう4月ですよ。4月といえば、言わなくても分かりますよね?

おくりバント高山:そりゃもちろん、花見ですよね。桜の下で飲む酒、日本ならではの醍醐味ですもん。よろしかったら近々一緒に行きますか? 中野に絶好の花見スポットがあるんですよ。
 

f:id:okuri_bunt:20180328145041j:plain「花見のことなら誰にも負けない自信がある」と豪語する、おくりバント高山。だが、「何が、どのように、誰に負けないのか」については自分でも良くわかっていない。
 

岡村:高山さん、相変わらず何を言っているんですか。

高山:え? だって4月といえば……

岡村:4月と言えば、いよいよ新社会人達が働き始めるわけです。そんな時に花見のことしか考えていないでどうするんですか。新社会人たちを迎える僕ら上司は、ずっと浮かれているわけにはいかないんですよ。

高山:すみません。うちの会社には新入社員は入ってこないので…。

岡村:……そういう姿勢がダメなんですよ。

高山:ごめんなさい……。でも岡村さん、よく考えてみると、僕ら先輩社員だけが「迎える気持ち」を持つのではなくて、新社会人たちもこれから社会に属すために「迎えられる気持ち」を持つ必要だってあるのではないでしょうか。

岡村ちょっと待ってください、高山さん。

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岡村:それって、新人を総プリウス化しようとしてません?

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高山:そ、総プリウス化………??

 

新人を総プリウス化しようとする上司とは

 


高山:新人の総プリウス化って、どういうことですか?

岡村:新入社員を迎えた上司ってどうしても「最近の若い奴は根性がない」とか、基準に届いてない部分を見つけがちじゃないですか。

でもね、例えば自動車で「リッター3kmしか走らなくて、急斜面だとすぐ底を擦っちゃう凄くうるさい車」があったら、みんなダメな車だって思いますよね。

高山:確かにそんな車、絶対役に立たないです。

岡村:でも実はその車、ものすごい速くて、ものすごいカッコ良いんです。言うなれば、それがフェラーリじゃないですか。フェラーリでさえ、悪く言おうと思えば悪く言えちゃうんですよ

高山:な、なるほど……!! 悪いとこだけ見てたらそうなっちゃいますよね。

岡村
:日本で一番売れてるプリウスって、燃費が良くて、坂道も擦らないし、4、5人乗れてすごく便利ですよね。全ての項目で合格点を出してくる名車です。でも、プリウス以外は全部ダメな車なんですか? って話じゃないですか。

乗りこなすのは難しいけど格好良いフェラーリや、多少燃費が劣っても7人乗せられるステップワゴンを、プリウスの基準に満たないってだけで否定してやしませんか?

高山:基準以下の部分ばかり指摘して直させようとする……それが新人をプリウス化しようとする上司なんですね……!

 

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3月末現在で「今年一番のドヤ顔」を決めたアドウェイズ岡村。今年はあと何度この「ドヤ顔」を見ることができるのだろうか。これからのブログにも乞うご期待である。

岡村:上司の最初の役割って、ダメな部分を探すことじゃなく、そいつが何者なのかを特定することだと思うんですよ。まず見極めて、「あ、トラックだ」ってわかった瞬間に荷物ガンガン乗せてやるんです。

高山才能に合わせた適材適所、みたいなことですね。でもどうやって見極めれば良いんですか?

岡村:車みたいに見れば判るものじゃないので難しいですよね。でも、何かは持ってるはずなんだ。だから、こいつ自身も気づいてないことを見つけてやる!そういう感覚で色んなことをやらせてみたり、仕事以外の話もたくさんして、部下がどんな人間かを知ろうとすることが必要です。

高山:なるほど…。でも、どのくらい部下のことを知れば良いのでしょうか。

岡村:自分の部下に関する自慢話を、最低でも2時間は話せないと、僕は上司としてダメだと思うんですよ。車の良いところを語れない車屋みたいなもので、部下の良いところを語れない上司なんて職務怠慢なんですよ。

「実は今11人乗りの車を探してて」って言われた時、誰がその能力を持った人材か分からないってことじゃないですか。こいつだったらできますよって言えるくらいでないと。

 

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「僕は高山さんの自慢、4時間話せますよ」と言い、おもむろに図を描き始めるアドウェイズ岡村。

 

高山:なるほど……新入社員に一方的に基準や心構えを押し付けてるだけじゃ、上司としてはまだまだってことなんですね。

岡村:やっとわかってくれましたか。では最後に、新入社員を迎える上司として、僕が大事にしている心構え6つお伝えします。

高山:(6つも…?)

 

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上司の心構え講座、スタートです!

 

 


新入社員を迎える上司の6つの心構え
その1. 1教科の法則で部下を育てよ!

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高山:1教科の法則……ですか?

岡村:どの学校にもいる勉強が苦手な人って、だいたい全教科できてないですよね。そういう人に勉強させる方法って実は簡単で、1教科だけをめちゃくちゃ勉強させて超高得点取らせるんです。1教科でも良い点とったら嬉しいじゃないですか。そうすると、じゃあ他の教科も頑張っちゃおうかなってなるんですよ。

高山:仕事がどれも上手くできない新人も同じってことですか。

岡村:仕事ができないやつも、1個だけ強みを持てば仕事自体が楽しくなって自信もついてくるんです。自信って、できないこともできるって信じさせる力があるじゃないですか。1つ自信を持たせると、他のこともできるようになってくるんですよ。

高山:新人には、まず1個だけ頑張らせろ。わかりやすいですね。

岡村:僕の経験上、9割くらいの人は何か強みを見つけられるはずです。必ずひとつ、オリンピックで金メダル取れることがあるはずなんです。強みが判ったら、その強みを使った仕事をバンバンやらせる。そうやってそれが凄くできるようになると、弱みだった部分も強みに変えられるようになるはずです。

そして本当は強みがあるのにどうしても見つけられない残りの1割は、上司がひとつ強みを作ってあげるんです。そうすれば他の強みも見えるようになってくるはずです。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その2. 部下と一緒に『ランボー』を観よ!

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岡村:長所を見つける次に大事なのは信頼関係だと思います。

上司と部下って常に良いことを言い合うわけじゃないじゃないですか。「お前ここが悪いぞ」って耳の痛いことも言わなきゃいけない時に直そうって思ってもらえる信頼関係が大事かなと。

高山:その関係はどうやって作れば良いんでしょうか。

岡村:部下と一緒に『ランボー』を観に行ってください。

高山:『ランボー』ですか……?

岡村:2008年に新卒の研修を僕が担当した時、みんなで『ランボー』を観に行ったんです。その時のことってみんな今でも覚えてて、話にも出るんですよね。そうやって思い出を作ることも大切だと思うんです。

付き合ってるカップルが、映画も買い物も食事も行ったことないなんてこと、あんまりないですよね。

僕は、上司と部下って恋人や親友、家族と同じくらい大切な関係だと思うんです。だって平日の朝から晩までずっと一緒に過ごしてるわけじゃないですか。他の誰よりも時間を共有する相手なんですよ。

高山:思い出を作ろうと思うくらい、最上級の愛を持って接しろということですね!

岡村:そういうことです! しかも上司と部下は、同じ目標のもとで同じ苦しみを味わい、喜びを共有する、言わば戦友に近い関係なんですよね。

高山それを解らせたくて『ランボー』を観に行くってことですか!

岡村:そうそうそう! 部下に対してそれくらいの愛を持ち、部下の幸せを願い、良いところを引き出す。それが上司だと思うし、本気で部下の幸せを願っているならその気持ちは伝わりますから。自然と信頼関係も構築されていくはずです。

高山:まさにトラウトマン大佐とランボーの関係!!

岡村:それくらい部下を愛して幸せを願えってことですね。

高山:今日帰りに『ランボー』シリーズ全部レンタルして観ます。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その3. 「褒め怒り」を会得せよ!

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高山新人の叱り方とかも難しいですよね。どれくらいのさじ加減が良いのやら。

岡村:最近の新卒の傾向は、最近の幼稚園に行くとわかるんです。昔の幼稚園って「こら!おやつ食うなって言ってんだろ!」ってげんこつ食らわしたりしてたじゃないですか、そういう時代なんで。

でも今の幼稚園は「だめだよ~おやつ食べちゃ~。も~食いしん坊さんなんだから~」って言うくらいで、褒めて伸ばしてるんですよね。殴る時代から褒める時代に変わりつつあるんです

そういう褒める力を、特に昔の人こそ意識して身につけていった方が良いかなと思います。まずは褒めるところから入ると。

高山:具体的にはどう褒めて、どう怒れば良いんでしょうか。

岡村:僕が怒る時っていつも、できないことじゃなく、本来やれたはずなのにやらなかったことに怒るんです。

「お前の能力ならできるのに、なんでできなかったの?」「お前できるやつなんだからさ」「できるのにやらなかったことを怒ってるんだぞ?」って言ってたら、怒られてるんだか褒められてるんだかわからなくなってきません?

高山:怒られてるのにちょっと嬉しいですね(笑)

岡村:そうなんです。頭ごなしに怒るんじゃなくて「怒られてたはずなんだけど、なんか気持ち良かったな…」ってとこに持ってくのがコツだと思うんですよね。

高山:それなら言葉が届き易くなりそうです。

岡村:褒める時も同じことで、上手くいった時こそ「本当によくやったな。でももうちょいこうすると良かったよね。」「こっちもできるようになると良いよね。」と、認めつつアドバイスを添えるんです。調子良い時は心が開いて素直になってるので言葉が入るんですよね。

逆に失敗直後に怒るのは全然効果ないと思います。

高山:なるほど~。合わせて褒め怒りということですね。

岡村:時代は褒め怒りですよ。嘘だと思ったら幼稚園見学に行ってください。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その4. 怒った後は喫茶店で恋バナをせよ!

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高山:僕も岡村さんに死ぬほど怒られたことありますけど、岡村さんって一回怒ったことは二度と言わないですよね。

岡村怒った後もすごい重要だと思ってるんです。その人のやったことに対して怒っても、その人自身は絶対否定しちゃいけないと思います。

高山:罪を憎んで人を悪まずってやつですね。

岡村:でも、怒られた側の心理としては両方否定されたように感じるんですよね。だからこそ、僕は怒った後は忘れて普通の話しますね。

高山:そう、それよく話題になります! 怒られた後に普通の話されるの超気まずいんだけどってみんな言ってますよ(笑)

岡村:怒っても、お前自身を否定するってことは絶対ないぞってことを相手に示さないといけないんですよね。だからこそ、怒った直後は喫茶店に行って恋愛話なんです。

高山:確かに気まずいのも最初の30分くらいですもんね。でもなんで恋愛話なんですか?

岡村:あ〜 僕、専門分野が恋愛相談っていうか、色恋沙汰が大好きで(笑)

高山:好きですよね(笑)

岡村:仕事以外でも頼れるところがあったほうが、仕事だけの関係よりも強いっていうのもありますね。

高山:確かにそう見えるかもしれません。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その5. 部下とのカラオケは竹原ピストル

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高山:若い社員とカラオケ行ったりすると、ジェネレーションギャップをもろに感じちゃったりしますよね。ああいう時って何を歌えばいいんですかね。

岡村竹原ピストルですね

高山:いや、なんでですか(笑)

岡村:やっぱり僕は、上司がカラオケ行った時の役目って「あ、こんな良い歌あったんですね」って感じてもらうことだと思うんです。

高山:はぁ~、なるほど。仕事だけじゃなくて文化面においても上司たれってことですか!

岡村今流行りの歌を歌うのは若者の役割じゃないですか。上司の役割っていうのは、古すぎたりマニアックで聴いたこともない名曲を厳選して歌って、後世に伝えていくことだと思うんです。僕はそれが竹原ピストルや長渕剛の中にあると思ってます。

高山:確かに岡村さんと知り合わなかったら西新宿の親父の唄とか知ることなかったと思います(笑)でもそういう志を持つと、カラオケの選曲する時の迷いも消えますね。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その6. 飲ませる上司は三流と心得よ!

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岡村:若手に酒を飲ます上司っているじゃないですか。あれすごいダサいですよね。なんで若手に飲ませようとするかって言ったら、飲ませる以外に盛り上げ方を知らない人が飲ますんですよ。

高山:飲ます、脱がす、あとは嫌なイジリとかですね。

岡村:そう。せっかく居酒屋に行ったなら、上司としてめちゃくちゃ盛り上がるような楽しい話、またこの人と飲みに行きたいと思わせる話術で場を盛り上げないと絶対ダメだと思うんです。酒飲ませて盛り上げるなんて三流ですね。

高山:だいたい飲ませるやつに限って自分が飲まないんですよね。

岡村:逆に、自分が飲んで「俺こんなに飲めるんだぜ!」って盛り上げるのは最高ですよね。自分で喋って盛り上げたり、自分で飲んで盛り上げてこそ、上司として一流だと思います。尊敬できる経営者、例えばクルーズの小渕さんとかって、めちゃくちゃ面白いですもんね。

高山:小渕さん話は面白いし、お前飲めよ!とか全く言わずに自分が「うぉーー!」って飲むんですよね。こっちも、小渕さんが飲んでるなら僕も!ってなりますよね(笑)

岡村できる社長ほど、自分が飲むって法則はありますね。自分が面白いことができなくても、相手の面白い話を引き出すことはできますし。できる上司ほど人に飲ませない。これは間違い無いです。

 

***

 

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高山岡村さんが理想とする上司像が見えた気がします。大切なのは、やっぱり愛なんですね。

岡村愛ですね。弱点が沢山ある部下にも良いところがある。それを見つけたらきっと好きになるし、好きになったなら、幸せを願って成長をサポートしようと思うはずです。

そう思えたら、例え他の部署に行こうが転職しようが「やりたいことをやるべきだ」って思って支えますよね。どこかで上司が見ててくれたり、何かあったら助けてくれるって思えるのと思えないのって全然違うじゃないですか。

高山:そうやって育った部下が、今度は上司のことを助けてくれたりもしますよね。僕も、アドウェイズに入社した時の部下に、おくりバントのピンチを救ってもらったことがあります。後輩や部下が、上司を支えてくれてもいるんですよね

岡村:ほんとにそうですね。一生上司のつもりで幸せを願う。6つの心構えを紹介しましたけど、これが新入社員を迎える上司にとって一番大切な気持ちだと思います。

高山:愛ある上司のもとでは新人一人ひとりが優秀な人材に育っていく。それこそが「部下に恵まれる」ということなのかもしれませんね。 僕ももし今後、新入社員を迎える時は、まず得意分野を見つけるところから始めようと思います! 

岡村:お互い理想の上司目指して頑張りましょう! 

高山:はい! ちなみに、さっきから思っていたんですけど、僕の勘違いだったら申し訳ないんですけど、この話って去年しませんでしたっけ?
 
岡村:え…………?

高山:まるっきり同じ話をした気がしていて…。僕の勘違いですかね…。

岡村:……バレちゃいました?

高山:やっぱり……。

岡村:あのですね、どうしてもこの話、このタイミングでもう一度したかったんですよ。

高山:と、言いますと…

 

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岡村
:昨今、社会において「働き方」に関する様々な問題が出ているじゃないですか。僕ら上司である立場の人間は、それらを解決しなければならないし、部下が働きやすい環境作りを作ることは上司の責任なんですよ。

 

高山:そうですね。


岡村:僕だって高山さんだって、今は社長ですけど20年前は新入社員だった頃もあるわけじゃないですか。ただ、新入社員が入ってくるこの時期くらいは、自分自身を振り返る時間を作っても良いのではないかと思っていて。

 

なので、この記事をキッカケに、上司である人たちに“初心は大事”だということを伝えたいんです。

高山:そういうことって、すぐに忘れちゃいますもんね……。

 

岡村:“部下”という仲間たちに支えられて、会社が成り立つんです。そのことを、上司という立場にある人はしっかり踏みしめて仕事をしていって欲しいなと、そう思うんですよ。

 

念押しですけど、これは本当に大事なこと。なので、僕は毎年この内容をブログに書きたいと思っています。

高山:すごい。そういうことだったんですね。聞いたことある話をされていたので、岡村さん今日疲れているのかなと思ってましたよ。

 

岡村:もう何年も一緒に働いているんですから、もう少し僕の気持ちを理解して下さいよ。僕の良いところ、高山さんは2時間話せますよね?

 

高山:2時間どころか、8時間話し続けれるよう、努力します。

 

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ということで、今年度も「勝手にしやがれ」をよろしくお願いします!!
 
次回もお楽しみに!

バレンタインデーにチョコをあげるのは禁止!チョコを欲しがる男性にアドウェイズ岡村が一喝

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第33回。あっという間に一年の1/12が過ぎ、記録的に寒かった冬もそろそろ終わりに近づいているが、春の前に大きなイベントが控えていた。何を隠そう、それは「バレンタインデー」である。アドウェイズ社長の岡村はそんな国民的行事「バレンタインデー」について、読者の皆さんに向けて何か言いたいことがあるようだ。昨今の世の中では「義理チョコ」についての議論がなされているが、アドウェイズ岡村は何を語るのか。乞うご期待。

 

2018年2月某日・アドウェイズ社長室にて

 

 

おくりバント高山:岡村さん。なんで今年のバレンタインデー、アドウェイズは禁止なんですか!?

 

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「バレンタインデーにチョコレートを渡す文化はこれからも存在すべきだ」と、アドウェイズ岡村に迫るおくりバント高山。チョコレートのことを愛してやまない高山だが、最近は「ラーメン二郎」の良さにも改めて気付いたそうで、週五回通うほどハマっているようだ。

 

アドウェイズ岡村:高山さん……。相変わらず何を言っているのかがわかりません。

 

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おくりバント高山の問いに、呆れた面持ちで反応をするアドウェイズ岡村。チョコレートは週に一度必ず食べるほど好きらしいのだが、それは中学生からの習慣であり、特にハマってはいないという。もちろん「ラーメン二郎」にもハマってはいない。

 

高山:この前会社の女性社員に「来週はバレンタインデーだから、チョコレートちょうだいね」とおねだりをしたら、「アドウェイズはバレンタインデーにチョコをあげるのは禁止ですよ?」って言われたんですよ! 岡村さん、なんでアドウェイズはそんなことになったんですか!

 

岡村:はあ……。高山さん。もう、2年前からですよ。うちの会社がバレンタインデーでチョコを渡すことを禁止しているのは。

 

高山:え? なんですかそれ。本当……ですか?

 

岡村:高山さんは「半年経つと過去の記憶がどこかにいってしまうんです」って自分で言っていたじゃないですか。そのせいでもう忘れているんですよ。

 

高山:え……。僕、そんなこと言いましたっけ?

 

岡村:ほら、忘れてる。

 

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「ホワイトデーの時、チョコを貰っていない人にもお返しをすると、自然に次の年にチョコを貰えるようになる」と自論を展開するおくりバント高山。おくりバント高山はそこまでするくらいバレンタインデーにチョコレートが欲しいのである。

 

高山:僕の記憶が飛んでいることはもう良しとして、なぜ2年前からアドウェイズはバレンタインデーにチョコをあげるのを禁止にしたんですか? 岡村さん、バレンタインデーに何か恨みでもあるんですか?

 

岡村:あのですね、高山さんって、女性の気持ちをちゃんと考えたことはあるんですか?

 

高山:日々、考えているつもり……なのですが。

 

岡村:じゃあどうして答えがわからないんですか。

 

高山:すみません…。

 

岡村:簡単に説明すると、バレンタインデーは、女性の負担が本当に大きいんですよ。

 

正月があけたら「あけましておめでとう」、仕事が終わったら「お疲れ様」。それと同じように「バレンタインデーにはチョコをあげる」と、世の中は自然にそうなっています。

 

特に会社で働く社会人の場合は、渡すチョコが相当な量になるじゃないですか。上司だけに渡すといっても「じゃあ上司ってどこまで?」とか、「あの人に渡すんだったらあの人にも渡さないと」など、バレンタイン前の女性って考えなければならないことが多いと思うんですよ。

 

それって女性にとってすごく負担ですよね。仕事のパフォーマンスも落ちるだろうし。なので、業務以外で変な気は使わせたくないという理由で禁止にしたんです。

 

高山:そう、だったんですね。

 

岡村:かの有名な「サイバーエージェント」もバレンタインデーにチョコをあげるのを禁止にしてるみたいですよ。

 

高山:え、そうなんですか。

 

岡村:はい。なのでこの記事を読んだ人は、ぜひ来年からバレンタインデーの日にチョコレートを配る風習を無くしていくきっかけにして欲しいと思います。

 

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「サイバーエージェント藤田社長の考えは俺の考えと通じるものがある」と勝手に思っている岡村だが、サイバーエージェントの採用には3度落ちている。

 

岡村:でもね、バレンタインデーにプレゼントを渡すという文化は世の中的にはあっても良いと僕は思うんですよ。「義理チョコを贈る風習」っていうことが面倒くさいだけなのであって。経済的にも意味がある日だと思いますし。

 

ただ……、送るものが「チョコレート」に限定されていることに僕は異論を唱えたいと思っていまして。

 

 

高山:え?

 

 

女性はなにを貰ったら嬉しいのか?

 

 

岡村:僕の考えですが、日本人は「ダイエット」をしている人が多いじゃないですか。で、ダイエットをしている人に、チョコレートのような糖質の塊を食えっていうのはいかがなものかと思うんです。

 

高山:確かに……。

 

岡村:この場合、プレゼントをする側は男性・女性どちらでも構わないのですが……、嫌がるものをあげるのって、本当に良くないんですよ。「日本人は甘いものが好き」という風潮はありますが、そこには必ず配慮が必要で。なんでもあげたら良いってものではありません。

 

高山:それじゃあ、何をプレゼントしたら良いんでしょうか?

 

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岡村「ささみ」ですね。

 

高山:「ささみ」……?

 

岡村:はい、鳥のささみです。しかもスーパーでは売っていない高価な鳥のささみ。美味しいし、糖質も少ないし、様々な料理にも使える。


例えば女性にシャンプーや服、香水など、いかにも「女性が好きそうなモノ」をプレゼントしようとするじゃないですか。でも良く考えてみてください、女性はそれぞれ趣味嗜好が違うので、気に入ってもらえない場合が良くあるんですよ。

 

でもささみは大抵の人間に気に入ってもらえます。冗談のように思われるかもしれませんが、僕はバレンタインデーにささみをプレゼントし、うまくいったことが6回もありますから。

 

高山:すごいですね……。


岡村:ただ誕生日やクリスマスなど、バレンタインデーより大きなイベントにおいては、ささみは許されません。

 

高山:確かに「誕生日にささみ」って、お金がかかっていないように思われますもんね。そう考えると、誕生日やクリスマスには何をプレゼントしたほうが良いんでしょうか?

 

岡村:彼女や奥さん、好きな人に「何が欲しいの?」と聞いても、女性はそう簡単に答えてくれませんよね。「あんまり高いものを言っても良くない。けど安すぎるものもプライドを傷つけてしまうかも」と思うからです。


でもそれには解決方法がありまして。それは……

 

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岡村:決め打ちです。

 

高山:決め打ち……?


岡村:高山さん、女性が欲しがるものって、僕が思うにバッグかアクセサリーかの2択で決まっていると思うんですよ。

 

高山:…?

 

岡村:その二つの中で、今年はどっちをプレゼントするのかというだけの話なんです。要するに「俺は今年はバッグをプレゼントしたい」と、イベントの数週間前に宣言をします。

 

その上で、バッグであればどんなサイズが気になるのかを聞きます。大きなサイズが気になるのか、中くらいが良いのか、それとも小さいものが欲しいのか。

 

その情報があれば完璧です。「サイズは分かったけど、色や柄には好みがあるから、一緒に買いに行こう」と伝えるだけですから。


高山:かなり効率的ですね。

 

岡村:また、プレゼントの金額ですが、僕のルールであれば社会人は「月収×10%」を守るべきだと思っています。

 

高山:30万円だったら3万円分のプレゼントってことですね。

 

岡村:はい。ただここで間違えてはいけないのは、手取りではなく額面での月収ということです。男たるもの、好きな人へのプレゼントに税金を乗っけてはいけませんから。

 

高山:男たるもの、細かいことを気にするなと。

 

岡村:そういうことです。

 

バレンタインデーは男からささみをプレゼントし、誕生日やクリスマスには決め打ちでバッグかアクセサリーを渡す。これだけを覚えておけば、もうイベントごとは怖くありません。ぜひ男性読者の皆さんには実践して欲しいですね。

 

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バレンタインデーのお返しには、昔から「明太子」を渡していると語るアドウェイズ岡村。「みんなお返しにチョコを貰うので、明太子は差別化です。甘いものの中にしょっぱいものがあったら嬉しいですしね」と話していた。これもまた岡村が描く「男たるもの」の象徴である。

 

 

高山:記事公開がバレンタインデーだから、みんなが実践できるのは来年ですね。

 

岡村:来年もこのブログが続いていたら、その時にもう一度告知しましょう。

 

高山:(続いていると良いな……)

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi

 

【2018年・新年特別号!】アドウェイズ岡村直伝!「より良いお正月」の過ごし方。

 

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、新年特別号。「元旦に記事を出したい」アドウェイズ社長の岡村が、私たちにそう発したのは2017年の年末のことだった。どうしても元旦に聞いてもらいたい話があり、それを読者に伝えないと2018年の良いスタートが切れないということである。実家に帰って暇だ、もしくは顔も覚えていないような親戚との会話が億劫だという方は、アドウェイズ岡村の話に付き合って頂ければ幸いだ。

 

 

 
2017年末・アドウェイズ社長室にて
 
 
 

 

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岡村:あけましておめでとうございます。

 

おくりバント高山:あけましておめでとうございます。

 

岡村:これ、言ってみたかったんですよね。

 

高山:え?

 

岡村:テレビのバラエティ番組とかで、年が明けてもないのに「あけましておめでとうございます」って言うじゃないですか。

 

高山:ああ……はい、事前に収録しておいてってやつですね。

 

岡村:今回、このブログでそれをやっているわけですよ。

 

高山:確かに……。今まだ年が明けてないですからね。

 

岡村:今年の最後に、ひとつ夢が叶って良かったです。

 

高山:それは、なによりです。

 

 

アドウェイズ社長・岡村陽久が教える「初詣のやり方」
 
 
 
高山:では今回は「新年特別号」ということで、岡村さんの2018年の目標を聞きたいなと。
 
岡村:えーと……その前にですね、僕はどうしても言っておきたいことがあるんですよ。
 
高山:え?
 
岡村:だって、「新年特別号」じゃないですか。しかも元旦にリリースするんです。こんな絶好の機会は無いなと思いまして。
 
高山:というと、何を言っておきたいんでしょうか……。
 
岡村「初詣の仕方」についてです。 
 

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高山:ははっ(笑)。何を言っているんですか、岡村さん。初詣なんか、ウチの小学生の娘だってわかりますよ?
 

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岡村:……。本当に高山さんはわかっていないですね。そういうことだから会社の経営状況が危ないんじゃないですか?

 

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高山:……。

 

岡村:初詣というのはですね、なんでも良いってわけじゃないんです。 高山さんは初詣に行ったら、お祈りをしますよね。この時一体、何を唱えていますか?

 

高山:「今年も会社が潰れませんように」とか、「家族の健康」とか、一通り思ったことを言います。

 

岡村:それなんですよ。

 

高山:え?

 
岡村:神様にお願いをしているわけですよね?
 
高山:はい。
 
岡村:もし神様が本当にいたとして、「お金持ちになりたい」「恋人が欲しい」「健康に生きたい」とか言っても、本当に叶えてくれると思います?
 
高山:……?
 
岡村:いきなり知らないヤツが来て、そんなお願い事をされても、一方的過ぎるじゃないですか。
 
高山:……それは確かに。
 
岡村:なので、「去年1年間、ありがとうございました」とまずはお礼から入るわけです。
 
「わたくし、実は去年もこちらに来ていたんですけど、お忘れかと思いますが、株式会社アドウェイズの岡村陽久と申します。住民票は台東区谷中にあり、今は別のところで暮らしています」
 
「去年は神様のおかげで、会社の業績も上がったし、プライベートも割とうまくいっているし、幸せに暮らしています。本当にありがとうございます」
 
と、ここまでがお礼の挨拶になるわけで。
 
高山:お礼が必要なんですね……。
 
岡村:はい。で、お礼が済んだら……
 
「ただ、できたらで良いんですが、本当に神様もお忙しいと思うんですが、時間がある時で全然構わないんですけど、わたくし今年はこういうことをしようと思っておりまして、可能であれば暖かく見守っていただけませんか」
 
「数多くの人が何十万人・何百万人お祈りをしているので、わたくし一人のために叶えてくれるのは難しいと思うんですが、本当にお時間があるときで構いませんので、よろしくお願いします」
 
と、誠意を込めてお願いをするわけです。
 

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岡村:要するに、「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」の5W1Hを神様に伝えることが大事なんですよ。
 
高山:5W1H……。
 
岡村:神様って、100円そこそこで人を幸せにしてくれる素晴らしいお方なんですが、でも、全員を幸せにすることは出来ません。だから差別化を図らないといけないんですよ。
 
高山:差別化……。懸賞のハガキと一緒ですね。
 
岡村:そういうことです。お礼をする時は下から出て、とにかく自分のことを覚えて帰ってもらいます。日本人はこれが出来ていない人が多すぎるんです。
 
高山:すみません、実践します。
 
岡村:はい。だから本当は毎年同じ神社に行った方が良くって、で、せっかく行くなら目立つ格好をして行ったり、483円とか微妙な数のお賽銭を投げたりして、差別化を図るようにしましょう。まずは自分のことを覚えてもらうってことからです。
 
 
 
日本人はなぜ「カウントダウン」をするのか。
 
 
 
高山:そういえば岡村さんは、いつも年越しのタイミングはどう過ごされているのでしょうか?
 
岡村 :……。高山さんはどう過ごされるんです?
 
高山:そうですね……。家にいる時は、テレビでカウントダウンの番組を見て過ごしているかもしれません。ゆく年くる年とか……。
 
岡村:なんだか結構、お正月らしいことをしているんですね。
 
高山:まあ、そうですね……。今年の目標を決めたり、お餅を食べたりとか、正月らしいことをしているかもです。
 
岡村:じゃあやっぱり高山さんも、1月1日に踊らされている人のひとりなんですね。
 
高山:え?
 

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岡村:例えば11月から12月に変わる時、高山さんはテンションが上がりましたか?
 
高山:いえ、全然上がってなかったと思います。
 
岡村:そうですよね。それと同じで12月から1月に変わるのもですね、ただ月が変わっただけなんですよ。実は。
 
高山:いや、まあ、そうですけど……。
 
岡村: なぜか日本人は12月から1月になった途端に、いきなり資格を取ろう、痩せよう、早起きしようと、目標を立てようしますよね。いつものテンションを乱して、いつもの自分じゃなくなる。
 
で、年をとるたびに「今年もそれが出来なかった」と自信を失います。
 
高山:確かに。
 
岡村:それだったら、しないほうが良いんですよ。1月1日に頼りすぎると、来年に持ち越しちゃいますからね。思い立ったら吉と言いますが、吉は別に1月1日ではありません。1月1日にとらわれちゃいけないんです。
 
高山:(これ読んでる人のほとんどがとらわれているんだろうな……)
 
岡村:ちなみにさっき高山さんはお餅を食べるといいましたが、ぼくはお餅は食べません。
 
高山:お正月なのに……ですか?
 
岡村:はい。おせちは食べますが。
 
高山:えっと……岡村さんはお餅が嫌いなんでしょうか?
 
岡村:いや、別に嫌いではないですよ。なぜ食べるかがわからないだけです。だって、1年中売ってるじゃないですか、お餅って。
 
おせちは一年中売っていません。正月しか食べられないんですよ。
 
高山:確かに……。
 
岡村:別に5月におもちを食べても良いし、12月31日におもちを食べても良いんです。でもおせちはお正月しか食べることができません。スーパーに売ってないですからね。
 

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 「カウントダウン」についても意味がわからないと語るアドウェイズ岡村だが、実は12歳から数年前まで毎年、同級生とディズニーランドに行って年越しをしていたという。「今は寒くてもう辞めた」とのことだ。
 
岡村:なので、冒頭に高山さんが僕に「2018年の目標は?」と言っていましたが、正直特にないんですよ。僕は思い立ったらすぐにやってしまいますからね。
 
高山:ああ、そういえばインスタグラムとかも最近始めたとか。
 
岡村:はい、そうなんですよ。試用運転中なんですけど、まずはやってみることが大事なのかなと思いまして。
 

www.instagram.com

 

高山:でもブログ的に今年の抱負がないと不安なので、とりあえず今年はブログを12本書くってことでどうでしょう?

 

岡村:毎月は必ずってことですね。

 

高山:はい。

 

岡村:がんばりましょう。初詣に行った時、ちゃんと出来るように神様にもお願いをしておきます。

 

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写真はアドウェイズ岡村が実際に2018年1月1日に訪れた初詣の様子である。この時岡村は、「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」の5W1Hを、約45秒で神様に伝えることに成功した。

 

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アドウェイズ岡村が初詣に訪れた場所は、千葉県君津市の鹿野山神野寺。「初詣は神社でも寺でもどっちでも良い。行くことが大事なのである」と岡村は語る。

 

ということで、2018年の「THE 勝手にしやがれ」をどうぞお楽しみに!

それではみなさん、良いお正月を!

※本記事に使用した写真は大人の理由により、一部、「【第19回】アドウェイズ岡村が、トランプ大統領を斬る!!」からの流用となります。


編集・構成:長橋諒

写真:morimi

 
 

【第31回】芸術、営業論、女性問題…。アドウェイズ岡村が自身の2017年を振り返る。

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第31回。季節はあっという間に年末。クリスマスも過ぎ、2017年も終盤を迎えることとなったが、アドウェイズ社長の岡村が読者の皆さんに向けて何か言いたいことがあるようだ。そう、御察しの通り、2017年の総括である。「今年はそこまで大したことがなかった。」とわざわざ前置きをしてから話し始めた「アドウェイズ岡村の2017年」とは。どうぞご期待あれ。

 

 

 
2017年12月某日・アドウェイズ社長室にて
 
 
 

 

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岡村:今年書いたブログ、合計で12本か……。多いのか、それとも少ないのか、よくわからないな……。あ、これ意外に面白いな……

 

ねえ、高山さん、どう思います?

 

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おくりバント高山:そうですね……。でも、数の問題じゃないんじゃないですか? クオリティーが担保されていることにより、ファンも順調に増えて成果が出るのかと……。今年は割と凝った企画を出していましたから、読者のみんなを飽きさせずに済んだんじゃないですかね。

 

岡村:うーん。まあ言われてみればそうかもしれませんが……。

 

高山:何か気になるところでも……?

 

岡村:まだ、ちょっと言い足りないところがあるんですよ。今改めてブログを読んでみると、もう一度このテーマについて補足しておきたいっていうことが。

 

高山:あ、じゃあ、それ、今年の総括ってことで、今回の記事にしたらどうですか?

 

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岡村:うーん……

 

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岡村:うーん……

 

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高山:……

 

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岡村やりましょう。

 

 

 

めちゃめちゃ芸術が好きになりました。

 

 

 


岡村:今年最初のトランプの回、割と良いこと言っているんですよ、僕。

 

高山:トランプの回って……不安と向き合う方法を教えてくれた回ですね。

 

岡村「今感じている不安が、未来の財産になる。」とか……我ながらめっちゃ良いこと言っているんですけど、今回は言い足りてなかった記事の補足をしたいので、良いこと言ってた系の記事は飛ばします。

 

高山:あ、はい。

 

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PCの画面を見ながら、過去のブログを探るアドウェイズ岡村。使用しているブラウザはグーグルクロームではなく、MacBookに標準搭載のSafariである。

 

岡村5月病の記事、あったじゃないですか。

 

高山:ありましたね。岡村さんが5月病から抜け出せなくて、悩みを読者に教えてもらうっていう。あれ、解決したんですか?


岡村:まず、ゴムボートの溶接ができないという問題がありました。あれは試行錯誤をして解決することが出来たのですが……

 

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実際にアドウェイズ岡村が手作業で直した穴の修復跡。


岡村:治ったんですけど、この前のすごい台風で流されました。

 

高山:え……

 

岡村:でも、解決したからそれで良いんです。

 

また、友人が賢い問題については、もう気にしないことにしました。FBとかに流れてきても、全然気にしてないです。

 

高山:ほとんど自己解決されたんですね。

 

岡村:いえ、芸術がよくわからないっていう問題は、うちの役員の蘇さんから色んな見方を教わったんです。それでめちゃめちゃ芸術が好きになりました。

 

高山:まじですか。


岡村:蘇さんってもともとエンジニアで、芸術には一切興味のない人だったんですよ。で、その人が芸術に興味を持ったってことは凄いなと。

 

高山:はい。

 

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芸術よりラーメンに詳しそうに見える蘇(そ)は、上海でECサービス「Nint」を運営している。

 

岡村:簡単に言うと、例えばピカソの絵の中に売春婦が出てる絵があるんですけど、当時は絵を描くなら綺麗な女性を書かなきゃいけない、神聖なものとして描かなきゃいけないっていうのがあったらしいんです。ただ、ピカソはいろんな視点、角度から絵を描いて、これまでの芸術の常識を覆したんですよ

 

高山:なるほど。


岡村:「あっそういうドラマがあったんだ」と、話を聞いてすごく興味を持ったんです。絵が生まれた背景や歴史とかを知ることで、楽しみ方が広がってくることが分かりまして。


高山:それってまさに「なにこれすげーこんなのはじめて」ですね。


岡村:絵を見て感性で「すげー」ってなる方ももちろんいると思うし、理屈を聞いて「すげー」ってなる人もいると思うんです。僕は後者なんですけど。

 

あの記事をきっかけに蘇さんが詳しく教えてくれて、前よりも芸術に近づけた気がします。いつか僕も、この部屋に自分が良いなと思った絵を飾りたいなと思いますね。

 

 

 

歴史に残る営業を見た。

 

 

 

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岡村:次は、営業論の記事で補足があるので、もう一度お話しておきたいんですけど……

 

高山:はい。


岡村:リンクアンドモチベーションという会社が、僕のところに営業に来たんです。モチベーションクラウドってサービスがあって、組織の状態を可視化しようっていうサービスで。

 

うちはちょっと他のを検討してたんです。だから丁重にお断りをしようと思ったんですけど、その会社の勝田あやこさんという営業の方がとてつもなくてですね……。

 

高山:とてつもない……?

 

岡村:13時からスタートした1時間の打ち合わせだったんですが、、13時55分まで完全に断る流れだったんです。「今回せっかくご説明頂いたんですけど、ちょっと見送らせていただきます」と。

 

ただ、13時55分くらいから怒涛の営業が始まって。勝田さんは「ただ昔と違って今は少人数から始められるんです、だからアドウェイズ全体で使う必要もないんですよ。試したいところから始められますし、10人からでもできます」と言ったんです。

 

高山さん、これ何か分かりますか?

 

高山:えっと……

 

岡村「1セントの法則」です。寄付を求める時に、「1セント」でも良いんでお願いします! って小さく入ることによって、1セントだったら良いかとなり、じゃあせっかくだから1ドルをあげるか、となるやつです。


それをまさに実行してて。「お、そっからくるか」と。そしたらうちの役員が「じゃあうちの組織からやってみたい」って言い始めて。そしたら勝田さんが、「では申込書だけ今日いただけませんか」と言うんです。

 

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最近ハマってよく飲んでいるというコンビニの「カフェラテ」だが、ルノアールのコーヒーに味が似ているという。ただアドウェイズ岡村は、残念ながら「コーヒーの味」はわからない。

 

高山:怒涛ですね。

 

岡村:他にもいろいろ怒涛の営業は続いたのですが、これらって、僕が営業マンに指導してきたことなんですよ。それを彼女は確実に実践していたんです。結局この勝田さんは、はんこを押した申込書をその日に持ち帰りまして・・

 

高山:すごい。

 

岡村:なんかすごく良い営業を見せてもらったなと思って、とても嬉しかったですね。しかも、アドウェイズは新しい契約をする際、稟議を通さなきゃいけないのですが、この時は「緊急稟議」で通しましたから。

 

高山:これぞ営業って感じですか。

 

岡村:はい。見ててすごく初心に戻りましたね。歴史に残る営業であり、僕が描いてる理想のトークです。営業に悩んでいる営業マンは、ぜひ勝田さんの営業トークを真似したほうが良いと思います。

 

 

はあちゅうさんの問題は、氷山の一角

 

 


岡村:あとはあの……9月にアップした女性問題についても補足があります。

 

高山:あ、最近また色んなことが取り沙汰されてますね。

 

岡村:そうなんです。あの「はあちゅうさんの問題」って、僕はあれ事実だと思っていて。先輩が後輩を呼び出して、尊敬されているっていう立場を利用して“そういうの”に持ち込もうとするヤツって本当にいるんですよ。

 

高山:ええ。

 

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神妙な面持ちで話を展開するアドウェイズ岡村。「女性をいじめているような男は、男性からも女性からも好かれない」というポリシーを念頭に岡村は語る。

 

岡村:あれって、“氷山の一角”だと思っていて、やっぱりみっともないんです、男として。みっともないったらありゃしない。ダサいんすよ。すごく。

 

先輩っていう絶対的な権力を使って、尊敬っていう本来美しいものを利用して持ち込むってダサいんですよ。とにかく。あれがもしうちの社員だったら絶対に許せません。

 

高山:そうですね。

 

岡村:ぼくははあちゅうさんのあの勇気をすごく賞賛したいです。そういうことをしたら今回のようになるんだっていうのを世の中に知らしめることができたと思うので、はあちゅうさんには「ありがとう」と言いたいですね。

 

高山:でも賛否両論あるみたいですね。

 

岡村:なんか否定的な意見を言ってる人のことですか? 本当けしからんですよ、単にやった男が悪いわけじゃないですか。批判なんてとんでもないことですよね。「じゃあ批判するやつは止めたことがあんのか」と。「そんなことしたことないはずなのによく批判できたな」って話ですよ。

 

高山:岡村さん、ヒートアップするのは分かりますが、それくらいにしておきましょう。

 

岡村:そうですね、このままこの話題で3時間は喋ってしまいそうです。

 

 

クロダイもシーバスもあんまり釣れなかった
 
 
 
岡村:以上3つのブログの補足でした。
 
高山:さらに深まった感じがしますね、本当に。
 
ちなみに岡村さん、今年頭に掲げた目標とかってありました? それ、クリアしたんでしょうか?
 
岡村:目標……? そうですね……。

今年の目標でいうと……やっぱり釣りでしたね。
 
高山:だと思いました。
 
岡村:クロダイと大きなシーバス釣りたいっていう2つの目標があって、クロダイは一瞬釣れたんです、48センチが。でもクロダイって1年を通して釣れる魚なので、もっと定期的に釣りたかったってのはありますね。

シーバスも、大きなのは全然釣れませんでした。結構難しいんですよこれが……。ただ、Globis Capital Partnersという会社の高宮さんっていう方とよく釣りに行くんですけど、高宮さんはすっごいよく釣るんですよ。
 
高山:どうしてそんなに違うんですかね。
 
岡村:高宮さんは、ヤル気が違うんです。「真のヤル気」を見ましたね。
 
高山:真のヤル気……?

岡村:高宮さんと釣りに行く時は、だいたい夜7時とかに集合して夜のシーバス船に乗って行くんです。船は出航の時間になるまで港で停まっているのですが、高宮さんはそこに乗り込んで、動いてない船の上からシーバスを釣ろうとするんです。いきなり。
 
高山:おお……。
 
岡村:とにかく高宮さんは竿を投げ続けるんです。釣り場でもないところから釣ろうとするんです。例え、そこで魚が釣れなくても魚を釣るんです。
 
高山:魚が釣れなくても魚を釣る……。
 
岡村:1秒でも時間があれば竿を投げ続ける高宮さんを見て、「真のヤル気」ってこうゆうことなんだ、って僕は思ったんです。
 
だから本当に釣る人って技術も確かにあると思うんですけど、本当にヤル気が違いますよね。シーバスを釣りたいんだっていう気持ちがすごく伝わるんです。だからいっぱい投げるし、釣りに行く前日から、こうやって釣ろうかな。とか考えてて、で実際に試して、釣れなかったら違う方法を試すし、そういうPDCAを高速で回してるんですよ。
 

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高宮さんのヤル気がどれくらいなのか、身をもって表現してくれたアドウェイズ岡村。「熱くなれる心は持っているので、ヤル気はいくらでも出せる。寒くなければ」と語る。

高山:なるほど。

岡村:だから高宮さんの背中から学ぶことってすごく多いんです。釣りは副産物を僕に与えてくれるるんです。
 
高山:結局、釣りは素晴らしいっていう話になっちゃいましたね。
 
岡村:はい。でも、それで良いんですよ。釣りは本当に素晴らしいんで。
 
高山:じゃあ来年の目標としては……
 
岡村:高山さん。

高山:はい?
 
岡村:来年の目標は、元旦に公開する予定の「勝手にしやがれ」で言いましょうよ。
 
高山:元旦? 元旦に記事を公開するんですか?
 
岡村:そうです。ちゃんと見ていてくださいね。新年一発目、ドカンと沸かせますから。
 
高山:期待してます……!(元旦……?)
 

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これにて2017年の「THE 勝手にしやがれ」は幕を閉じます。
次回は元旦に公開予定の「勝手にしやがれ・新年号」。どうぞお楽しみに!
 
それではみなさん、良いお年を!
 
 
 
 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi