アドウェイズ社長の岡村陽久がユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第5回目。
これまで人生相談と言いながらも、岡村の語りたいことをひたすら聞き続けてきた我々おくりバントと読者の皆さま。待てど暮らせど質問が来ないなら、こちらから質問を聞きに行ってしまえ!ということで、おくりバント高山が自らアドウェイズ社内を巡回し、いかにも悩んでそうな若手3人の捕獲に成功した。
「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう 若手社員」by高山
しかし、自分の語りたいこと以外に興味がないのか、岡村に取材のアポを取ろうにも「今日も明日も明後日も忙しい」の一点張り。そこで、我々おくりバントは張り込みを敢行。岡村がアドウェイズ本社からほど近いコインランドリーに人目を忍ぶように洗濯をしにいくという事実を突き止めた。そして5月のとある日の午後、ついに決戦の時は訪れた!
*洗濯機の中で待つこと3日、遂に岡村が洗濯に来た!
*本日の舞台は西新宿の老舗「梅月コインランドリー」 。なんと80年の歴史を誇る。
高山:岡村さん、逃がしませんよ!
岡村:うぁぁぁ! なんで洗濯機の中に!
高山:岡村さんが1人になる時が来るのをずっと待ってたんですよ!ついに、ついに今日こそ答えてもらいますよ!
岡村:ど、どういうことですか?
*デカすぎるお尻が抜けなくなった、おくりバント高山は、そのまま話を聞くことに。
高山:あなた、何もわかっちゃいないよ! アドウェイズの若手社員たちが多くの悩みを抱えながら働いていることを。今日こそ、相談に答えてもらいますよ!
岡村:…………。はぁ……。
高山:さすがに虚を突かれたようですね(にやり)。今日は私が厳選した悩みに悩む若手3人の相談に真正面から答えてもらいますよ!
岡村:………。え〜と、あの方ですか。大変失礼ですけど、うちにこんな若手いましたっけ?
*レトロ感がマニアにはたまらない「梅月コインランドリー」のママ。
高山:ママ、すいません。いま撮影中です……。悩める若手、出てこい!
*第1相談者!ベビーフェイスが悩みの戎●さん。
*第2相談者!忙しさでお肌と恋のケアに悩む上●さん。
*第3相談者!寝てるので悩みも名前もわかならい……。
岡村:なんか最初の2人はアーティスト写真みたいだし、3人目はこんなんだし、悩んでるようには全然見えませんが……。高山さんの目利きが心配です。
高山:では早速、1人目からスタート!!
【質問1】戎●さん(男性/入社2年目)
戎●:自分は2年目なのですが、いまだに子供扱いされるのが悩みです。ベビーフェイスで背が低いこともあってか、クライアントからも対等のビジネスパートナーというより、「そうかそうか、新人くん頑張れよ」というような扱いをされ、新入社員を取引先に同行させても格好がつきません。舐められないためにも、髪型を大人っぽくしようかと思うのですが、どんな髪型がいいでしょうか?
高山:俺みたいなアフロか、パンチパーマとかオールバックとかでいいんじゃないの〜?︎
戎●:真剣に答えてください! こう見えて、本気の悩みなんですよ!
岡村:そうだねぇ、悩んでるんだもんねぇ。…よっし、本気で答えますか!
*人生相談は得意だという岡村。若手のリアクションはいかに!?
岡村のガチンコ回答
バカヤロウ! お前は根本的に間違ってる! 目指す方向は逆だ、逆! よく考えてみろ、相手がお前を舐めてくれていることで、どれだけ自分に求められるハードルが下がっているか。舐められているからこそ、逆にしっかりとした仕事や会話ができれば、そのギャップで相手は一気にお前の評価は高まるんじゃ!
仕事する上では、見た目はもっと若く可愛くみせて、中身は大人のビジネスマンへと成長させて、さらにギャップを作れ! つまり敢えて言うなら、髪型はもっと幼く見える「坊ちゃん刈り」、「マッシュルームカット」辺りが正解ってことよ! まぁ頑張れや。じゃあの。
高山:……。あのー、これって竹原●二のボ●ボコ相談室ですか?
岡村:ハッハッハ! 似てないっすか!? いやー、それにしてもこの悩みは羨ましいぐらいですよ。僕は16歳から21歳まで換気扇フィルターの訪問販売をやってたんですが、その頃のことを思い出しますね。僕はふけて見える方でしたから、17歳ぐらいの時でも30歳ぐらいに思われてました。だから、主婦相手の時は、敢えて「お母さん」なんて呼んで、必死で若さアピールをしてました。その方が、「若いのに頑張ってるわねぇ」ってこっちの話を聞いてくれるんですから。ちなみに、サラリーマンにあるまじき高山さんの髪型や服装もそういうことなんじゃないですか? ダメそうに見えて、シッカリしてるみたいな。
高山:おっしゃる通りです。私も戦略的にやっております。
岡村:では、今月の予算は必達でお願いしますよ!
高山:……。
*「いまどき坊ちゃん刈りって……。ここをもっと右にしたらいいかなぁ〜」
*暑苦しいまでに回答した岡村に対する若手の薄いリアクションに遠い目……。
【質問2】上●さん(女性/入社2年目)
仕事が忙し過ぎて、家に帰れるのがすごく遅い時間になってしまいます。女性としてはお肌のケアのことも気になるし、もっと早く終われるような状況になって欲しいです。
大学時代からの彼氏も、「なんでそんなに遅いのか理解できない」なんて言って、自分の状況を全然理解してくれないのも悲しいです。
高山:女性のお肌問題はどう解決しましょう?
岡村:え〜と、お肌ねぇ、お肌でしょ? そうだねぇ、サイ●ーエージェントさんでは女性社員向けにお肌にいいドリンクを支給しているんだとか聞いたことあるけど…。お肌かぁ。そうだなぁ…(消え入りそうな声で)
高山:どうしたんですか? 全然聞こえませんよぉ?
岡村:え〜と、えーとですねぇ、お肌のことはよく分かりません! すいません! 申し訳ない! ただ、「仕事が遅くてプライベートがない」って意味なら、しっかり答えますよ!
*気を取り直して、「得意中の得意」という人生相談を続行。
岡村のガチンコ回答
生き方は人それぞれ。仕事に全力をかける人生もあれば、家族を何より大事にする人生もある。趣味や遊びを生きがいにする人生もある。どれがいいも悪いも誰も分からないわけで、それぞれが選んでいくしかない。ただ、まだ20代前半で人生の方向性がまだ決まってないであろう君に言うのであれば、プライベートは二の次、仕事に全てをかけるという時期があっても悪いことじゃないと思う。何かに全力に取り組んだからこそ、自分にとって大切なことが見えてくる! だから、敢えて言う「早く帰れなくても問題なし!」 まぁやるだけやってみろや。じゃあの。
高山:あのー…。
岡村:なんじゃい?
高山:ひぃ……。お言葉ですが「仕事が遅いことを彼が理解してくれず、関係がうまくいかなくなっている」という悩みに答えてません。
岡村:「愛」じゃ。
高山:そうですよね。おっしゃる通り、彼女の仕事が遅いってことすら理解できない男なんて、愛が足りないですよ!
岡村:逆じゃ。彼女の愛じゃ。
高山:えっ?
岡村のガチンコ回答
愛が足りてない。それは、お前の愛が足りないよ。彼氏はお前が仕事ばかりで会う時間ないことに文句を言っているみたいだけど、本当は何が言いたいか分かるか? 「ちゃんと、俺を愛してるのか?」ってことだよ。それも分からず、「彼氏が全然理解してくれない」なんて言ってるようじゃ、”まだまだ”だな。
ワシも確かに仕事人間だけど、彼女とは基本的にうまくいくんだ。帰るのも遅いし、休みは寝てばっかりだけど、ちゃんと愛を伝えるようにしている。「大丈夫だよ。俺は君を愛しているよ」ってな。つまり、そういうことよ。彼氏と時間の話じゃなくて、愛の話をしてみろって! まぁ、愛だろ愛。じゃあの。
*岡村の回答そっちのけ、「いいですねぇ〜。お肌もキレイですよ!」というカメラマンの掛け声に応えて「ウフフ」とまんざらでもなくポーズを決める。
*むさ苦しいまでに回答した岡村に対する若手の薄いリアクションに、もはや笑うしかない。「岡村さんは女心がわかってない! 女性は褒めるのが大事です」byカメラマン
岡村:とにかく愛、つまり愛なんですよね…。(遠い目で)
高山:ちなみに、岡村さんは若手時代の頃はどんな恋愛をしていたんですか?
岡村:さっきも言ったように若い頃は訪問販売をやってたんですけど、当時の彼女と同棲してました。だけど、デートなんて1回もしたことなかったですね。ノー映画、ノー外食、ノー遊園地です。仕事に夢中だったから、家に帰ったらその日の営業トークの復習・ダメ出しを彼女と2、3時間やって寝てましたし。唯一の休みだった日曜は、上司なしで一人で営業にいけるチャンスだったから、彼女を営業車の助手席に乗せて、営業の様子を見てもらってました。
高山:……。
岡村:それでも5、6年付き合ってましたよ。その間、50回ぐらい別れたり戻ったりしてましたけど。
高山:もう、常識を越えすぎててよく分かりませんね。ところで、なんでその彼女とは別れてしまったんですか?
岡村:付き合っている間にアドウェイズを立ち上げたんですが、それに夢中になっているうちに、気がついたら彼女がいなくなっていました。
高山:え? そんなに深いパートナーだったのに、自然消滅!?︎
岡村:まぁ、そんな感じです。…高山さん、愛ってなんですかね? 洗濯してると心も洗われるんですよ。ちょっとこの間にさせてもらおうかな。
連載5回目を迎え、ついに人生相談が実現した本企画。岡村は若手の悩みを完全に解消してみせるのか? 眠れる第3の相談者は目を覚ますのか!? 果たして!
【後編は近日公開いたします!お楽しみに】
▪️撮影協力『梅月コインランドリー』
東京都新宿区西新宿6-19-2
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関連記事 『岡村陽久の「前のめり人生道」:日経ビジネスオンライン』
※本記事および対談の内容は岡村陽久、および株式会社おくりバントによる創作です。
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編集・構成:小沼朋治
構成:是枝勉
写真:中村宗徳