アドウェイズ社長の岡村陽久がユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ。
ここまで読者の質問に答えることなく第13回目を迎え、今日こそはと質問をぶつけようとすると、またもや岡村からどうしても話したいことがあるという。それは、岡村がハマっているアプリの件だった。
岡村の業務に支障が出るほどハマっているアプリとは?
高山:最近、お気に入りのアプリがあると聞きました。せっかくのスマホを、ほとんど通話にしか使わない岡村さんにしては珍しいなと。本当にアプリにハマってるんですか?
岡村:はい。平日は2時間、休日は4時間使ってます。
高山:…。で、そのアプリは何なんですか?
岡村:サイバーエージェントのAbema(アベマ) TVですよ!これ、20以上の番組が観られるインターネットテレビ局なんですけど、僕が大好きな麻雀と釣り番組が24時間、無料で見放題なんですよ!!
このくらいハマってる!と身振り手振りで表現する岡村だが、寝不足感がその中毒具合を一番よく表現している
高山:すげーテンション高いですね(笑)。小耳に挟んだんですけど、会議中にも使ってるらしいですね…。
岡村:え、バレてたんですか…。わからないように机に置きながら観ていたんですけど…。
高山:姑息!! 僕、岡村さんとの会議中にfacebookしてるの見つかって、ボコボコにされた経験あるんですけど。「俺との会議中に携帯を見ることは許さねえ!出戻り5回までに並ぶ、アドウェイズ鉄の掟だ!」って。あれ、一体なんだったんですか。
岡村:本当に申し訳ありません。15年続いた鉄の掟を自ら破ってしまいましたし、業務に少し支障が出始めているのも否めません。全部、このアプリ、いや、仕掛け人の藤田社長のせいなんですよ。
「会議中に携帯を見るべからず!」という、アドウェイズ鉄の掟を自ら破った岡村だが、その態度にはまったく反省の色が見られない。これがAbema TVの魔力か...
高山:藤田社長って言いたいだけじゃないですか(笑)。
岡村:そんなことないですよ。このAbema TVの画面、よーく見てください。番組選択メニューで、「釣り」と「麻雀」が並んでるんですよ! これっておかしくないですか?
高山:まあ、普通は「釣り」の次は海つながりで、マリンスポーツとかサーフィンだったりしますね。
岡村:でしょ!なのに、この2つが並んでるのって、藤田社長が僕のためにこのアプリを作ったんじゃないかって、勘ぐりたくなりますよ!
高山:ないないない(笑)。まあ、とにかくハマりまくってるってことですね。
岡村:はい。万が一、Abema TVのサーバーがダウンしたら、うちのエンジニア総動員してもいいくらいです。
藤田社長の考えは手に取るようにわかる!と豪語する岡村。繰り返すが、サイバーエージェントの採用には3度落ちている
Abema TVのすごいところ
岡村:やっぱり地上波TVって、お茶の間で広く楽しめることを優先しないといけないから。結果、最大公約数的なつくりなので、尖った企画やニッチを扱う番組が少ないですよね。ましてや、このご時世ですから、クレーム対策で視聴者に気を遣ったものばかりで、高山さんみたいに、どんどん丸みがある企画ばかりになって、高山さんみたいに、コンテンツがつまらなくなってますよね。
高山:…。お言葉ですが、僕は体型に丸みが増すほど、面白みが増していると周囲から言われます。
岡村:(無視して)要するに、番組にファンがつかなくなってるんじゃないかと。僕自身も地上波のTV番組に熱狂するということが、なくなっちゃったんですよ。その点、Abema TVは「麻雀」や「釣り」など、かなり番組のターゲットを絞ってるので、ファンがつきやすいし、コミュニティが生まれやすいと思うんですよ。
岡村のiPhoneのDOCK。4つ入るにも関わらず、長らく通話アイコン単体だったが、Abema TVが増えた。「なにこれすげーこんなのはじめて」なDOCである
高山:(Abema TVの「麻雀」番組表を見ながら)「マンスリーリーグ」とか「プレミアリーグ」とか、まるでサッカーみたいになってますね。これ、地上波TVで流しても、ほとんどの人が楽しめませんね(笑)。
岡村:麻雀は開催されてる大会の数がすごい多いんですよ。でも、地上波で放送されることはないので、今まではDVDで借りるしかなかったんです。ちなみに、プレミアリーグには藤田社長が参戦してるので、姿を見る機会が多くなって本当に嬉しいですね。
高山:結局はそこですか(笑)。
岡村:ひとつひとつの番組はニッチかもしれませんけど、インターネットTVは番組数に制限がないので、100でも1000でも無限に作れますよね。Abema TVは、それぞれのユーザーにマッチした番組を配信してくれる、夢のようなTV局になるんじゃないかと思ってますよ!
高山:サイバーエージェントが一社提供した「フリースタイルダンジョン」のヒットがあるので、ニッチな番組作りも期待ができそうですね。
岡村:本当にさすがですよ。でもラップって、ちょっと話すのが早くないですか?もう少しだけ、ゆっくりやってくれたらいいのになあと。
高山:身も蓋もないこと言わないでください。
珍しくUIに意見をする岡村。コメントを覧を表示すると、画面のドラを表示する牌が見えなくなるとご立腹だったが、2016年6月10日現在、岡村の想いが通じたのか改善されたようだ
Abema TVにはTVの常識が通用しない!
岡村:AbemaTVはCMの長さが絶妙なんですよ。
高山:地上波のCMは1分ですけど、何分なんですか?
岡村:15秒なんですよ。だから、地上波の感覚のままで、その間にアレコレしてると、「ああ! 進んじゃってる!! 見逃したっ!」って痛い目にあうんで。Abema TVを観るには今まで以上の集中力と忍耐力が必要ですね。 トイレにすらいけません。
高山:ちなみに、進んじゃった分は巻き戻せないんですか?
岡村:…。僕はプレミアム会員なので戻せますね。集中力の話は発言を撤回します。
高山:スマホだから、トイレまで持っていけますよね?
岡村:…。持っていけますね。トイレの話も発言を撤回します。
高山:いつでもどこでも気軽に楽しめるってことでいいでしょうか。
岡村:はい。ただ、15秒なんでCMだけど観てようって気持ちになれますね。広告効果は高いと思います。
Abema TVを絶対に成功させたい!
岡村:海外ではNetflixやHuluなどがヒットして、動画配信サービスも盛り上がってますが、日本ではまだまだ。で、そこに賭けてくる藤田社長はさすがだと思うんですよ。麻雀のときでも到底考えられない打ち方をしますから、最強位の勝負勘は、やっぱり常人では計り知れないなと。
高山:僕は岡村さんから、常人では計り知れない藤田社長への想いを感じますが…(笑)。
岡村:当たり前ですよ! 日本のインターネット広告市場を創ったといえる藤田社長が、今度は新たにAbema TVというプロダクトを通じて、インターネット動画広告市場を創出するんですよ! Abema TVはまだ赤字だと思うんですが、要望があろうがなかろうが、全広告代理店が連合を組んで広告を販売、早期黒字化を目指すべきです。Abema TVにはいろんな人の夢が詰まってるんです。絶対に成功させたい!
業界の夢を語る岡村だったが、いつの間にか夢の世界へ...。睡眠時間を削ってAbema TVを観ているに違いない...
高山:まずは、この「岡村陽久の勝手にしやがれ!」をAbema TVに出稿したらどうですか?
岡村:したい! まだ広告の販売は本格的にやってないと思うんですけど、営業マンが来たら絶対に買います。約束します。
岡村からの提案とは!?
岡村:実はAbema TVに提案があるんですよ。
高山:提案ですか?
岡村:麻雀番組に一般人代表のコメンテーターとして呼んで欲しいんです! 今の解説はちょっと玄人過ぎるんですよね。なので、素人が「あれ?どうして?」って気になるところをドンドン僕が拾って、解説のプロ雀士さんに説明を求めることで、プロと素人の差を埋める役割を果たしたいんですよ。
Abema TVの広告宣伝に限り、自由にこの写真を使ってよいそうです
高山:でも、岡村さん忙しいんですよね?
岡村:どんな約束があってもズラします。
高山:たとえ株主総会でもですか?
岡村:はい。株主も本望でしょう。
高山:Abema TV様、岡村へのオファーをお待ちしております。ギャラは初回は無料です(笑)。
ハマりすぎて寝不足バージョン。Abema TVの広告宣伝に限り、自由にこの写真を使ってよいそうです
編集・構成:小沼朋治
写真:上野朝之