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岡村陽久の勝手にしやがれ

あなたの相談を岡村流「勝手な解釈」で解決。ITのことから、世の中、男女、不条理まで

【第16回】岡村陽久&小渕宏二の「出張!リアル勝手にしやがれ」in札幌

株式会社おくりバントが鋭意制作しております「岡村陽久のTHE 勝手にしやがれ」。今年の3月、ネット業界の招待制カンファレンスB Dash Camp」in 福岡にて、勝手にリアルイベント「勝手にしやがれ特別版」が開催されたわけですが、それが勝手に評判になってしまい、先日のB Dash Camp」in札幌でもまさかのリアルイベント第2回目が行われてしまいました。

 

そこで今回も、勝手に入手したイベント当日の録音テープをもとに、勝手にダイジェスト記事にさせていただきます。

 

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対談前に握手する小渕社長と岡村だが、正直、地元の先輩後輩にしか見えない

 

B Dash Camp 2016 Fall in札幌2016年10月17日開催)

 

スピーカー 

クルーズ株式会社 代表取締役社長 小渕宏二

株式会社アドウェイズ 代表取締役社長CEO 岡村陽久

 

司会

B Dash Ventures株式会社 西田隆一氏

 

小渕「これを聞いても、皆さんの中には何も残りません

西田:皆さんこんにちは。「アドウェイズ」って会社があるんですけど、そこの岡村さんが『岡村陽久の勝手にしやがれ』という面白いブログをやってるんですよ。今回は、それをリアルイベントとして企画にしたものなんですけど、見た事無い人はこの企画の後にぜひ見てください。

〜小渕社長&岡村の登場〜

小渕:岡村さん、よろしくお願いします。さっきから廊下を歩いていると、第一回の印象が強かったのか、「勝手にしやがれ楽しみにしてます!」と声かけられるんですけど、皆さんの中には何も残らないと思いますので(笑)。期待をされても困ってます、はい。中身を期待しないでください。でも、反響がすごくてですね、あれで投資が一個決まったんですよ。

岡村:本当ですか!

小渕:「小渕さんは、岡村さんの話を引き出すのがウマイので、うちの会社もお願いします」なんていってね(笑)。岡村さんが良いモデルになっています、ありがとうございます。今回も岡村さんの話が長ければ勝手にカットさせていただきます。よろしいですか? 岡村さん。

岡村:勝手にしやがれ(棒読み)。

小渕:今回も6つほど皆様からお悩みをいただいているんですけど、当然の様に勝手に変えさせていただきました。それでは「岡村陽久、小渕宏二の勝手にしがやれin札幌」皆様拍手お願いしま〜す!

会場:パチパチパチ! 

f:id:okuri_bunt:20161121182831j:plain岡村の長い話をうまく要約し、さらにオチまでつけてくれる小渕社長がいてこそ成り立つ45分 

小渕:では最初のお悩みです。悩める起業家Aさんより。「今、会社の経営理念、ビジョン、行動指針色々と見直しています。変えちゃいけないもの、変えた方が良いもの、そのへんはどの様にして決めるのでしょうか」とのこと。

あ、皆さん知らない方にむけて言っておきますと、岡村さん事業の事は全く分かりません(笑)。経営理念は岡村さんも、よくやってらっしゃる部分ですね。

岡村:はい、はい。行動指針はアドウェイズに10個あって、3年に1回見直してるんですよね。事業戦略、ビジョンも業界の変化が激しいので数年に1回変えています。一番変えちゃいけないのは、経営者の熱意。気持ちとかガッツとか。このへんだけは変わっちゃいけないかな、と。

小渕:岡村さん、経営理念なんでしたっけ?

岡村:「人儲け」。金儲けより人儲けっていう。

小渕:ここの会場にいる皆さんはたぶん、人儲けより金儲けって思ってると思うので(笑)、簡単に「人儲け」について教えていただけますか?

岡村:売り上げをあげて行ったり、利益あげていったりするのも会社として大切な事だけれども、それよりも大事な事ですね。アドウェイズの社員が朝起きて、布団蹴っ飛ばして会社に走っていく様な、ワクワクする様な会社にすること、後は取引先に儲けていただく、それすなわち「人儲け」と呼んでいます。

経営理念の他にビジョンとスローガンがありまして、スローガンは「なにこれ すげー こんなのはじめて」。

小渕:出ました! これ考えたのは、おととしのバレンタインデーですよね。岡村さんと鹿野くんと山田くんと僕で、1泊2日の合宿して。

岡村:はい。社員数とか拠点も増えてきて、アドウェイズとして何を大切していけば良いのかと伝えづらくなってきたので、今日入ってきたバイトでも目をつむってでも言える、この言葉にしました。

小渕:浸透するって大事ですよね、朝から社訓の読み合わせしたとしても、あんま心に落ちない言葉だと意味が無いし、あのスローガンを作る時に一番大事なのは「岡村さんがいつも言ってそうな事」だと思って、それでアドバイスしたんですよ。そうじゃないと社員に見せた時に腹に落ちてこないというか。

岡村さんはこの服装であってこその岡村陽久なのであって、いきなりジャケットとか着てきたらイヤじゃないですか(笑)。それと一緒で、岡村さんの言葉であるからこそ。なので、参考にしたいという方がいらっしゃったら、「社長がいつも言ってそうな言葉」にするのが良いんじゃないですかね。

f:id:okuri_bunt:20161130120142p:plain岡村がいつも言ってそうなことまで把握している、アドウェイズ愛に溢れる小渕社長

 

起業3年目の質問者に喝!「手を抜くな、全部やれ」

小渕:それでは次の質問は起業家Bさんより「起業してまだ3年目ですが、やらないといけない事がたくさんあって若干テンパっています。事業を成長させる上で一番注力する物を一つ選ぶとしたら何だと思いますか?」

岡村:この文を読むと、3年目にしてちょっと楽でもしようと思ってるのかな? って感じるんですけど。

小渕:アハハ。 

岡村:「選択と集中」じゃないですけどなんか効率良くしようとしてるのかな?

小渕:ごめんなさい、岡村さん。うち「選択と集中」ってプレスリリース出したばっかりなんですよ。

crooz.co.jp

岡村:アハハ。

小渕:まさかこんな所で仲の良い岡村さんにdisられるとは(笑)。まあ、僕16年目なんで、3年目にして、って事ですよね。 

岡村:例えば3年目で、事業に集中するべきなのか、事業を生む人に集中すべきなのか、今いる人を成長させる文化や環境作りに集中すべきなのか、と色んな事迷ってる、とそんな話だと思うんですけど、3年目は楽しようっていうタイミングじゃまだ無いのかな、と。全部大事だし、全部注力すべきなのかな、と。

小渕:今ちょうど、岡村さんが4畳半のアパートで暮らしている時の写真が出ていますけど、企業して6、7年目で上場して、それから七転八倒あって。そんな感じなのに、3年目で力抜くな!という事ですね。では、起業家Bさんには「甘えてんじゃねえ!」という事で。

岡村:手、抜くなって事です。

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手を抜くなと力説する岡村。その手は何かを揉んでいるように見える

 

岡村、一番の修羅場を語る「寝ても覚めても地獄」

小渕:続いて悩める起業家Tさんより「これまで経験した修羅場について教えてください。今後訪れるだろう困難の為に聞いておきたいです」

岡村:アドウェイズの一番の修羅場って2007年ですね。上場して半年たって、売り上げが急激に落ちて、戦力の社員がどんどん辞めていって、で、4月に新卒が150人入ってきて。もともと250人いたのが200人になって、そこに150人入ってきたと。売り上げを立てる戦略はいなくなったけど、新卒だけがドカンと入ってきて。あの時、僕、上場してすぐに株を担保にお金借りちゃったんですよね。

会場:爆笑

岡村:でも株価はどんどん下がって、いわゆる担保割れをしちゃって、株はとられるかもしれないし、社員は辞めちゃうし、赤字続きだしって……。

小渕:あの時、毎晩の様に「どうする!? 岡村さんの株」って話し合ってましたもんね。どうやって助けようか、って。

岡村:そんな、にっちもさっちも行かない状況で、寝たらなんとかなるかなって思って寝てみたら、本当に悪夢しか見なかったり。

小渕:岡村さんでもそんな事あるんですね?! 

岡村:寝ても崖から30分間落ち続けるみたいな夢を見て、ぱっと目覚めて朝会社行っても、どんどん「すみません、社長辞めたいんですけど」って話があって、寝ても覚めても地獄みたいな。そんな、マイナス面がたくさんあったんですけど、いわゆる経営幹部は「何とかしましょう」っていってくれて、仲間はいたんですよね。

あとは小渕さんみたいに「大丈夫だよ、頑張ろう」って言ってくださる経営者の方がいたり、おそらくすっごい困った時に、社員って助けてくれないと思うんですよね。だから、そういう時に助けてくれる仲間作りを元気があるうちにしておくというのは大事かなと。 

小渕:良い時から仲間作りをちゃんとやっておけば、修羅場も切り抜けられると。

岡村:修羅場になってから何やってもダメだと思うんですよね。なのでその前にちゃんと仲間を作っておく。

小渕:岡村さんって、この見た目だから助けたくなっちゃうんですよね。だって、鹿野君だってスローガン決める時に一人で僕の所にきて「岡村さんが今困っていて、事業と人がたくさん増えて、人儲けだけだと社員とのつながりが少ないと。小渕さんの“オモシロカッコイイ”みたいな一言で言える言葉を作ってください!」と。岡村さんが言っている仲間作りっていうのは普段からやっておかないとですね。

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窮地の岡村を救うべく、自身のマンション売却を検討したことがある小渕社長。そして、その一番の理由は、なんとコワモテな岡村の見た目だった!

 

朝ちゃんと来る、社内の女子をつまみ食いしない。社長こそ真面目であれ!

小渕:では次の質問。「社員数が30名を超えたあたりから、退職者が増えてきました。社員が辞めない文化作り、環境作りについて教えてください」。岡村さん今社員数どのくらいですか?

岡村:国内・海外含めて、1,200名くらいですね。

小渕:今日会場にはスタートアップ系の起業家さんもたくさんいらっしゃると思うんですが、10人くらいで皆の顔が見えている時と、何百人、1,000人となってくると社長の求心力が弱ってくることってあるじゃないですか。そんな時にどうですか? 思い返してみて。2003年くらいですかね。

岡村:僕も30人超えたあたりから退職者が増えてきて、なかなか50人行かないって事があったんですね。色んな制度作ったり文化作ろうぜって話し合ったんですけど、なかなか上手くいかなくて。一番効果があったのは、僕が朝ちゃんと起きて会社に行くっていう。

小渕:「あんな岡村さんでさえ、朝来てるんだし!」って。

岡村:うちの会社は10時出社なんですけど、前の夜遅かったり、朝まで打ち合わせしていたりして10時半にきたり、会議に遅刻しちゃったりして、30人未満なら「社長、昨日遅かったからしょうがないね」って許してもらえるんですけど、100人とかになってくると、20人とか新入社員がいるわけじゃないですか。そうすると「俺ばっか真面目に来てて社長がだめじゃん」って不信感が生まれると思うんですね。だから、文化作りや制度よりもそういう所が大事かな、と。

小渕:岡村さんって風呂入らないじゃないですか? あっ、ごめんなさいね、こんな所で。

岡村:全然大丈夫ですよ、自信持ってるんで。

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すっごい真面目な顔で「岡村さんは風呂入ってない」「パンツの替えすらない」と、いきなり暴露する小渕社長

小渕:中国に3泊4日で出張いっても、パンツ一枚も持ってこないし。こういうヒゲはえてる、見た目で得してると思うんですよね。「すげー頑張ってるんだろうな」っていう。でも大事ですよね。社長が頑張ってる姿見せるのってすげー大事ですよね。 

岡村:役員が社員の女の子に手を出しちゃうとかって、変な話よくあるじゃないですか。

小渕:これはITあるあるかもしれない。

岡村:2人に手出しちゃうとかね。そういう時って、近くにいる人は「あいつすげー頑張ってるから、2人とか3人じゃ物足りないんだろうな」って思えるけど、ちょっと離れたら「この会社なんだ?」ってなっちゃうと思うんですよね。だから、会社にちゃんと行くとか、女の子に手を出さないとか、キャバクラで領収書切らないとか、当り前の事を当たり前にやらないと、新しく入って来た方は不信感を抱くと思いますね。

小渕:うちでは、本気じゃない、いい加減な社内恋愛は禁止。仲間を傷つけるような、浅い関係が幅を利かすような会社はダメでしょ。想像してください。そんな会社で自分の家族を働かせてみたいって思わないよね? ここは一回、喝入れてもらったほうが良いかもしれない。このやりとりを見た、全国のIT企業の皆さんにね。

岡村:はい。「ちゃんと幸せにしてやるんだ」というつもりで社内恋愛をするのは良いんですよ、大賛成です。でも、俺は仕事出来るんだぞみたいに威張ってつまみ食いしちゃうのは、本当にけしからんなと。社内ってきっとやりやすいんだと思うんですよ。

小渕:外でモテないから中に行くんですよね。

岡村:本当に実力つけたいんだったら、やっぱナンパするとかキャバクラ行くとか、合コン行ってなんとかするっていう、そっちの力を身につけて欲しいですね。

小渕:岡村さんは外でモテるんですか?

岡村:全くモテないですね。

小渕:アハハハ。説得力無いですね。でも、今回のお話、一番心に響いたと思います。社長が真面目に会社に来て背中を見せろと。

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「社員・元社員・社員の友達・彼女の友達に手を出さない」それが岡村の美学

岡村「小渕さんの一番尊敬している所は話が面白い所!」小渕「そこだけ?」

小渕:ではこのへんで、会場の皆さんから質問を受け付けたいと思います。つまらなかったら、勝手にカットしますので。

来場者:お互いの人間的に素晴らしいと思う部分、経営とかは全く関係無く、人間的に良い所を教えてください。

小渕:では僕から岡村さんの人間的に素晴らしい所。一言で言うならば、嘘の無くて誠実な所です。今日の質問にも嘘無く真っすぐ答えてもらっていると思いますが、そういう所が大好きです。

岡村:小渕社長は尊敬する所はたくさんあるんですけど、本当に一番尊敬するのは、話がめちゃくちゃ面白いんですよね。

小渕:それだけですか?(笑)

 岡村:皆で飲んでいても、小渕さんが会話に入って来ると話がめちゃくちゃ盛り上がる。社内で業績悪い時ってどんよりしちゃうと思うんですけど、小渕さんが入って来ると「よっしゃ、やってやろうぜ!」ってなるんじゃないかなって。あそこはいつも見ていて、すごい所だなって尊敬しています。

 

小渕&岡村「自分より優秀じゃないと採用しない」

来場者:「smartHR」というサービスを運営している、株式会社KUFUの宮田と申します。お2人に質問なんですが、会社にめちゃくちゃ仕事の出来る先輩を役員として招き入れるという事をやってみたいんですが、今までの会社の雰囲気が壊れるかな? と不安に思う部分もあります。どうしたら良いと思いますか?

小渕:その優秀な人っていうのは、自分よりも優秀?

来場者:はい、自分よりも優秀です。

小渕:岡村さん、役員、岡村さんより皆優秀だもんね(笑)。

岡村:そうですね、あと、僕より優秀じゃない人ってあんまりいないんですよね。僕はいつも社長だからってそんなに偉いわけじゃないっていうのをいつも心がけていて、例えば半期会議とか全社員の会議の時って、経営陣は皆優秀なんで話がめちゃくちゃ面白くて、僕は1、2分しか話さない代わりに資料作りはちゃんとするとか。

小渕:アハハハ!

岡村:そういう事をする事で……。

小渕:資料作り出来るんですか?

岡村:いや、資料作りが得意な人にお願いしてるので。

会場:爆笑

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めっちゃウケてます

岡村:自分で作るわけじゃなく、僕は資料作り取りまとめ係みたいな感じで。社長だからといって踏ん反りかえるわけじゃなくて、優秀な役員達の手助けをするってことですね。

小渕:僕も自分より優秀な人しか採用しないっすね。僕の採用基準って「自分に無い必殺技・得意技を持っている人」って事なんで。マンガの『ONE PIECE』でもそれぞれに得意な事と必殺技ってあって。でもその、必殺技を気持ちよく打てない環境ってあるじゃないですか。そうならないように、社長はその人が活躍出来る環境作りをするべきで、気持ちよく必殺技を打ってもらえる場所があるんだったら、入れるべきだと思うし、優秀でも居場所がないんだったら入れない方が良いと思います。

 

岡村のお買い物スポット「全部アメ横」

来場者:ターミナルの廣田と申します。今、ファッションとITの世界を融合させようと考えていまして、小渕さんっていつもオシャレだなと思っていまして。……あっ岡村さんもオシャレ……ですよね。どちらでお買い物してらっしゃるんでしょうか?

小渕:今無理矢理感ありましたね(笑)。そのスカジャンって何ですか? 鯉ですよね? 

f:id:okuri_bunt:20161130115644p:plainITの上場企業社長で、鯉のスカジャンを着てるのは、おそらく岡村くらいであろう

来場者:靴下は……?

岡村:結婚式以外は履いてないです。これは全部アメ横ですね。地元が上野なんでそこで買ってます。

小渕:では、皆さんの中で岡村さんのファッションを真似したいな〜という方は、年末までにアメ横へGOでお願いいたします。

楽しい時間はあっという間という事で、このへんで「勝手にしやがれin札幌」おひらきの時間になりました。3回目もですね、呼ばれなくても勝手にやろうと思っていますので、ここで皆さんと一本締めで終わらせていただきます。

会場:よぉ〜〜ッ! パンッ!

岡村&小渕:どうも皆さんありがとうございました!

 

編集・構成:小沼朋治