岡村陽久の勝手にしやがれ

あなたの相談を岡村流「勝手な解釈」で解決。ITのことから、世の中、男女、不条理まで

【第23回】会社の受付にiPadを置くと、売上があがる? 美人社長にアドウェイズ岡村が挑む。

アドウェイズ社長の岡村陽久がユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ。第23回目は、第15回目にお送りしたキッズラインCEO・経沢香保子さんに続き、2回目となる女性相談者の登場。若い女性が苦手だという岡村が、どのように彼女の相談を解決していくのだろうか。

 

4月某日 アドウェイズ本社 社長室

 

橋本:いつもお世話になっております。ディライテッドの橋本と申します。

 

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急に取引先の社長室に呼ばれた、ディライテッド株式会社の橋本真里子社長。なぜ呼ばれたのかはよくわかっていないようだ。

 

岡村:いつもお世話になっております。えっとすみません。どなたでしたでしょうか。

 

高山:岡村さん、僕がこの人を呼んだんです! 9階にある「iPad」のことをご存知ですか!? 受付システムとかいうやつで、うちの会社となにやら契約を結んでいるらしいんですよ。

 

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目の前にいる美女が若いこともあり、いつも通りのテンションではないアドウェイズ岡村。

 

高山:今日9階で打ち合わせがあったんですけど、この「レセプショニスなんとか」ってやつが入り口に置いてあって、慌ててこの会社の社長の橋本さんを呼んだんです。そしたら、こんな若い美女が現れちゃって。このiPad、なんでウチの会社に置いてあるんですかね?

 

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9階とは、住友不動産新宿グランドタワー「Bulbit株式会社」のこと。「僕達にしか見えていない世界をより多くの人に知ってもらうために、インターネットを通じてサービスを提供し世の中に”ヒラメキ”を与えたい」を掲げる、アドウェイズのグループ会社である。

 

橋本:はい。弊社で展開するサービス「レセプショニスト」は、チャットツールと連携した、新しい受付システムになります。通常だと会社の受付では内線電話をご利用されることが多いと思いますが、こちらを使うことで来客の取次時間を0にすることができるんです。Bulbit株式会社様とは、先日よりご契約させていただきました。

 

岡村:はぁ……、そうなんですか。知らなかったです。

 

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美人で若い女性に深く傷つけられた過去を持つアドウェイズ岡村とおくりバント高山は、そのトラウマから「どうせ、20代そこそこのネーチャンが作ったサービスだろ」と言わんばかりに、橋本社長の言葉に聞く耳を持たない。

 

橋本:これにより、来客応対時のコミュニケーションコストを大幅に減らすことができますし、内線電話の対応が不要になるため、業務に集中できるようになります。また、担当者に直接連絡がいくため、呼びに行くための移動も無くせるんです。加えて、内線だと残せない来客の「ログ」も残すことができるので、社員がいつどんな方に会っているのかも把握できます。

 

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 『いっせーの』的なゲームをやり始めた、アドウェイズ岡村とおくりバント高山。もう傷つきたくない彼らは、“若い女性”には一切の関わりを持とうとしない。彼らの屈折した処世術である。

 

橋本:タブレット端末しか置かないので、エントランスが綺麗に見えるっていうメリットもあるんですよ。実際に御社の9階も、とてもスタイリッシュにまとまっているかと思います。

 

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スマホで最近ハマっている“釣り”の情報をチェックするアドウェイズ岡村と、毎日吸っているタバコの銘柄をあらためて確認するおくりバント高山。

 

橋本:ちなみにこれは私が約10年間、さまざまな会社の受付業務をやってきたノウハウを生かして作ったサービスなので、内容にはとても自信がございます。使っているお客様のお声としては……

 

岡村:え? 10年間? え? ちょっと待って。橋本社長、失礼ですけど今何歳っすか?

 

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「10年間」というパワーワードを見逃さなかった、アドウェイズ岡村。キーンと張り詰めた空気、そしてピリピリとした緊張感が現場を駆け巡る。

 

橋本:あっはい。35歳です。今年で36歳になります。

 

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高山・岡村:なんだ……と……!?????

 

熟女で美人なら話が違う

 

岡村:先ほどはお見苦しいところをお見せしてしまい、大変失礼致しました。まさかこの美貌で35歳だなんて。僕と一つしか変わらないじゃないですか……。お手数ですが、もう少しこのサービスについて詳しく教えていただけますでしょうか?

 

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先ほどの態度とは打って変わって、家族に見せるような笑顔を見せるアドウェイズ岡村。彼は釣りと同じくらい、35歳くらいの熟女が大好きなのである。ちなみに今まで、飲み物を出すことすら忘れていた。

 

高山:いやぁ……。まじっすか……。すっげえな……。僕もサービスについて詳しく知りたいです。恐縮ですが、ご教示願います。

 

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10歳の誕生日を迎えた少年のように、おくりバント高山は目をキラキラと輝かせている。ちなみに彼もアドウェイズ岡村と同じく、35歳くらいの熟女が大好きなのだ。その証拠に、彼の奥さんは4つ年上である。

 

橋本:急にご興味を持っていただき、ありがとうございます! それでは、もっと細かくご説明させていただきますね。

 

岡村・高山:ありがたき幸せ。

 

※35歳が熟女というのは、岡村・高山の独断と偏見であり、世の35歳以上の女性をすべて指す訳ではありません。そして今回の熟女表現は最大級の褒め言葉として発言しております。独特の価値観でごめんなさい!

 

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資料をもとに、「レセプショニスト」のサービス内容について細かく説明を受ける二人。綺麗な熟女の橋本社長に少しでも気に入られようと、真剣に話を聞いている。

 

俺がもし、営業マンだったらこうするね

 

岡村:全て理解いたしました。サービス内容を頭に叩き込んだので、明日から御社の営業として働ける自信があるくらいです。

 

高山:僕も大体わかりました……。ん? あれ? どうしたんですか、岡村さん。なにか困った顔をして。


岡村いきなり本題、言っちゃって良いすか?


橋本:どうぞ。

 

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アドウェイズ岡村が橋本社長の説明を聞いた時間は、およそ10分。さすがは換気扇フィルターの元飛び込み営業マン、この短時間で全てを悟ったのだった。


岡村:僕、ずっとこれまで営業をやってたんですよ。営業マンの仕事って、お客様のところに訪問するじゃないですか。で、大体の企業にいらっしゃる「受付の方」があんまり好きじゃなくて。


橋本:それはなぜでしょう。


岡村:受付の方って、綺麗な人が多いじゃないですか。その時点ですごくテンションが崩れるんですよ。気持ちを持ってかれるというか。


高山:あ〜わかる! とにかく営業マンって、テンションを崩されてたくないんですよね。


岡村:そうそう。例えばですね、エレベーターで上がっている時って、営業するときのイメージが完成しているんですよね。でも、エレベーターを出て受付で綺麗なお姉さんが出てきた瞬間に、イメージしてたものを全部忘れちゃうんです。


高山:うんうん、わかります、わかります。


岡村:営業マンって、自分のテンションを守るために、いろんな工夫をしているんですよね。例えば、午前中にはお金を使わないとか、昼飯は腹八分目までしか食べないとか……。でも、美人を見た瞬間に、一気にテンションが崩れるんです。だからこの「レセプショニスト」があるとテンションを維持したまま、まともな提案ができるのではないでしょうか。それは、お客さまのためにもなりますしね。


橋本:新しい切り口ですね……。


岡村:確か「ミクシィ」とか、そんな感じだったな……。


橋本:あ、わたし、昔「ミクシィ」の受付にいたんです。

 

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橋本社長は「ミクシィ」の他にも、「USEN」や「GMOインターネット」など、さまざまな大手企業の受付嬢を務めていたそうだ。

 

岡村:え!? マジっすかッ? いや、前に「ミクシィ」にめっちゃ綺麗な受付の方がいて、テンションがガタ落ちしたことがあったんですよ! その日はすっごい完璧なトークと、絶対通るであろう提案を持って行ったんですけど、受付の方が美人すぎて、一気に心がやられちゃったんですよね。


高山:うわ〜ッ。それって、ミクシィの人も「せっかくの良い提案だったのに…」ってなりますよね。


岡村:そうそう、そうなんだよね。まぁ、なんだかんだ最終的には契約が取れたんですけど、本来だったら1ヶ月くらいで話がついたのが、結局2〜3ヶ月くらいかかっちゃって。


橋本:なるほど……。今のお話ですが、有人の受付を置いている企業は全く理解をしていないと思うんです。「受付に綺麗な人をおけば、お客さんは喜ぶだろう」って思っているわけで……。


高山:大間違いっすね。そこは。


岡村:営業マンとしては、無心で行きたいんですよ。面接の時とかもそうだと思います。あそこは戦う場ですからね。美人な受付も、合コンで使われてそうなカッコイイ飲み屋も、自分たちとは非現実的な世界だから、そういう場所では100%の自分を出せないんだよね。例えば、受付が警備員のところあるじゃないですか。あれだとすっごい安心するわ。

 

今の受付システムは、ジョナサンだったら大変なことになる事例


岡村:いやね、橋本社長のお話を聞きながら思い返してみると……。僕、前から思ってたんですけど、既存の受付のシステムって、責任の所在がハッキリしてないですよね。

 

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橋本:そう。そうなんですよ、ボールが誰にあるのかっていうのが不透明になりがちなんです。

 

岡村:もし例えば、伝達ミスで大損害が起きたって時に、裁判をしたとしたら実は誰も悪くないわけですよ。受付はちゃんと伝えた、代理対応した人は付箋を貼りました、本人は会議中だから聞いてませんでした……となります。でも、待っている人は10分だろうが20分だろうか待たなきゃいけない。ヤバくないすかこれ。

 

高山:もしこれがジョナサンだったら大変なことになりますね。

 

岡村:そうそう。まあ、俺はデニーズの方が好きだけど。

 

高山:そこ関係ないっす。

 

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「いつもならもっと面白いことが言えるのに……」アドウェイズ岡村は、取材中に幾度となくそう漏らしていた。美熟女を前にすると、緊張のあまり普段の20倍もつまらなくなってしまうそうだ。

 

岡村:で、この「レセプショニスト」の場合は、本人に直接言うじゃないですか。そうすることで責任の所在がハッキリするんですよね。ちゃんと責任感を持たせられるんです。

 

高山:確かに。

 

岡村:そう考えると「レセプショニスト」のようなシステムを導入していないってことは、お客さまを待たせてしまっているっていう意識が足りてないってことですよね。絶対に待たせていないっていうことであれば、問題ないんですけども。

 

橋本:そうですね。

 

岡村:今までだったら……

「株式会社アドウェイズの岡村ですけど、本日はサービスデベロップメントグループの高山さんと16時からアポ取らせていただいておりまして…、わかりました、じゃあ、はい、ありがとうございます。失礼します」

これで何秒?

 

高山:25秒です。

 

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得意のイラストを描き始めるアドウェイズ岡村。ちなみにこの人間の図は、受付嬢である。

 

橋本:しかも、受付票を書いてくださいとなったら、もっとお時間かかりますよね。

 

岡村:大体プラス2倍くらいですね。まあ、概算して約1分ってとこかな。そのあと、受付の人が担当者に繋いで、その人がデスクにいない場合、代理の人にお任せする。で、代理の人が、社内を捜しにいく……

 

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喫煙所にいる想定をしたアドウェイズ岡村。社長室を出て、ターゲットを探しに行く。

 

岡村:これでまた1分が経過。いない場合は携帯に留守電をかける、出ない場合は付箋を貼る。さらに1分ずつ加算されていきますね。

 

高山:結構待たせちゃってますね。

 

岡村:例えば13時待ち合わせで、13時10分まで待たせてしまっているっていうのは、完全に受付放棄なわけですよ。これから取引をしようと思っている企業とかの場合、10分も待たされたら、「うち、相手にされてないのかな?」って思いますよね。その10分の間にどんどんネガティブな思考になっていきます。で、その思考で商談に入っちゃう。

 

高山:岡村さんあの、10分待ち合わせに遅れたら、営業成約角度って何パーセント落ちるんすかね……。

 

岡村:普通に考えたら……50パーセントは落ちてるでしょ。50パーセント、利益損してるわけですよ。売上が上がらない会社には、もしかしたらそういうところがあるかもしれないですね。

 

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5分遅れるだけで、致命的なダメージが発生することをグラフで説明するアドウェイズ岡村。橋本社長はウンウン頷きながら、ブラックボードを撮影していた。

 

高山:なるほど……。ってことは、岡村さんがもし「レセプショニスト」を売るんだったら、「御社の売上が50パーセントあがりますよ」って言いますよね。

 

岡村:まあ、簡単に言うとね。ってか、営業って「1秒の間」とか、「0.5秒の間」とかがすごい大事じゃないですか。一秒遅れただけでダメになっちゃうことも多いと思うんですよね。この場合だと、一秒どころか、もう5分10分の話で。もう、終わってますよね、再起ができない……。ただ、このレセプショニストがあると……

 

受付コードを打つだけで……

 

16秒14。16秒でいっちゃうんすね。で、チャットワークって大体0.1秒くらいで送信できるから、16秒15でフィックスできちゃう。導入してない企業は未来が危ぶまれるかもしれない。

 

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今日初めて知ったサービスを、これほどまでと褒めちぎる岡村。余談だが、この取材のあと岡村は、橋本社長とLINEを交換することに成功している。

 

営業と恋愛は表裏一体

 

岡村:例えば好きな子がいるとします。こいつと付き合いたいなっていう女性が。その人が突然、「あの……。私、あなたのこと…すごい好きかもしれない……」って言ってくるとします。この状況で返事を5秒待たせると、このあと女性はなんと言うか知ってますか。

 

高山:え、全然わかんないっす。

 

岡村「うそうそ、冗談…‥!」って、そう言うんですよ。女性も恥ずかしくなっちゃって。もうダメだと思って。

 

橋本:なるほど……

 

高山:「本当に!?」って相手の懐に入って行かなきゃいけないんですね。

 

岡村:だから、恋愛も、営業も、5秒待たせると、全てが終わるんです。「うそうそ冗談」って言われた後に、「いや、俺もお前のこと好きだよ?」って言っても、なんの効果もありません。5秒以内に「いや、俺の方が好きだよ」と食い気味にいかなきゃ。

 

橋本:なるほど………。

 

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岡村の恋愛論に「なるほど」を連呼していた橋本社長。実は彼氏がおらず、現在募集中だそう。できれば年上、バツイチでも可ということだ。

 

岡村:ということで、「レセプショニスト」を導入してない企業は、考えを改めた方がいいですね。僕が自信をもっておすすめします。

 

橋本:どうもありがとうございます! 実は御社にもすでに導入して頂いてますしね。

 

岡村:まあ、それ今日知ったんですけどね(笑)。とにかく要するに、この「レセプショニスト」を使うメリットって、コストダウンではなく売上アップなんですよ。それが、回りに回って、企業のイメージアップにもつながりますし。営業ツールでもあり、売上アップツールでもある。こんなサービスって、本当珍しいですよね。すぐにアドウェイズにも導入させていただきます!

 

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最後に、橋本社長へ「おくりバントロゴ入り特製ブラウス」をプレゼントした岡村と高山。橋本社長はこの昭和感満載なプレゼントに、満面の笑みを浮かべていた。

receptionist.jp

marikohashimoto.hatenablog.com

「勝手にしやがれを見た!」でお問い合わせいただくと、対応が50%アップするうえに、直接橋本社長がお伺いするとのこと。

次回の勝手にしやがれもお楽しみに!

 

※尚、本記事は広告ではございません。

 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi