岡村陽久の勝手にしやがれ

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【第24回】祝55周年記念! 週7で通う「ルノアール」について、アドウェイズ岡村が熱き想いを語る

アドウェイズ社長の岡村陽久がユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ。第24回目である今回は、多い時には週7で通う「喫茶室ルノアール」(以下:ルノアール)について、岡村が何やら言いたいことがあるらしい。全国の営業マン達に、そして「ルノアール」を愛する全ての人たちに、アドウェイズ岡村が伝えたい熱き想いとは——

 

 

5月某日 新宿区 「喫茶室ルノアール」にて
 
 
高山:岡村さんお疲れ様です。今日は「ルノアール」について語りたいことがあるとかないとか。
 

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「どうしても今すぐ語りたいことがある」。アドウェイズ岡村がおくりバント高山を召喚する時によく使う誘い文句だ。この日もそうやって、おくりバント高山は新宿のルノアールに来たのだった。

 

岡村:そうなんです。どうしても今日は「ルノアール」について語っておきたいことがあったんですよ。

 

高山:確かに岡村さん、いっつも「ルノアール」にいますもんね。実際、週何回くらい行ってるんですか?

 

岡村:ピークは週5。でも1日に何回か行く時もあるので、週7かなあ。

 

高山:会社より行ってるじゃないっすか。

 

〜「ルノアール」の力量を調べる時に一番いいのが、「カフェオレ」を頼むこと〜

 

岡村:で、今日は「ルノアール」の良いところをみんなに知って欲しいと思って、高山さんをここに呼んだってわけです。

 

高山:はい、僕も岡村さんほどではないにしろ、「ルノアール」にはよく行きます。ちなみに岡村さんは普段何を注文するんですか?

 

岡村:慣れ親しんだ店舗なら何を頼んでも良いんですが、そうでない店舗だと、まず注文すべきメニューがあります。

 

高山:ほう。一体それは何でしょうか。

 

岡村「カフェオレ」です。店舗の力量を調べるのに一番良いメニューが、カフェオレなんです。これひとつで店のレベルが分かっちゃうんですよ。

 

高山:ごめんなさい、どういうことっすか。

 

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ルノアールのメニューは、基本的に頭にインプットされているアドウェイズ岡村。アイスコーヒーを頼む時は「水出し」、何か特別な時には「カフェゼリー&ココアフロート」を注文するという。

 

岡村:「カフェオレ」って、下は牛乳・上はコーヒーじゃないですか。要は「2層」に分かれているんです。ってことで配分が中途半端なお店は、レベルが高くないってこと。ちゃんと分離せず、混ざっていることさえあります。

 

高山:ああ! なるほど!

 

岡村:基本的に「ルノアール」はどの店舗もレベルが高いんで安心なんですが、稀にそうじゃないところもあって……。以前「混ざっていたカフェオレ」を出した店舗のスタッフに、作り方を教えたことがあります。もちろんその分の代金は支払いましたよ。

 

高山:さすが「ルノアール」に精通しているだけありますね……。ちなみに混ざっていても味は一緒なんですか?

 

岡村:もちろん。味は同じです。全てはサービスなんですよ。

 

〜岡村少年の初めての「ルノアール」〜

 

高山:そういえば岡村さん、どうして「ルノアール」が好きなんですか? 何かきっかけがあったんでしょうか。

 

岡村:子供の頃、最寄り駅に「ルノアール」があったんですよ。近くを通るたびに「ルノアールって何だろう?」ってずっと思っていて。それで、中学生になった時に、思い切って入ったんです。そしたらなんと「喫茶店」でした。

 

高山:それは忘れられない思い出ですね。

 

岡村:中に入って一番感動したのが、椅子がすっごい柔らかいんですよ。座ったときのリラックス感、開放感がすごくて。

 

高山:あの緑の椅子ですよね。あれは確かに柔らかい。それで、その時からずっと通っているんですか?

 

岡村:いえ、「ルノアール」は普通のカフェよりも高かったんで、メインは「コロラド」(株式会社ドトールコーヒーが運営するコーヒー専門店)でした。ちょっとお金に余裕がある時は、「ルノアール」。 大人になってから初めて「ルノアール」に来たらそれはただの喫茶店かもしれないですけど、僕みたいに子供の時からずっと思い続けている人間にとっては、憧れの喫茶店なんですよ。

  

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先ほど注文したカフェオレが運ばれてきた。若干混ざっているように見えるが、アドウェイズ岡村曰く「合格点」なんだそう。

 

〜他の喫茶店と「ルノアール」の違いとは〜

  

岡村:高山さん、他の喫茶店と「ルノアール」の違いってご存知ですか?

 

高山:え? 何かはっきりとした違いがあるんですか?

 

岡村今日覚えて帰ってください。まず、先ほども言いましたが「ルノアール」って椅子がいいんですよ。僕の持論ですが、喫茶店で一番重要なのは椅子なんです。

 

高山:と、いいますと……

 

岡村:普通のチェーン店系の喫茶店って「単価×回転率」で売り上げが決まるじゃないですか。 ってことは、普通は椅子を固くするんですよ。 お客さんに長居をさせない為に。

 

高山:なるほど……。

 

岡村:その反面、「ルノアール」の椅子はすっごく柔らかいんです。つまり「ずっと居てください」、「リラックスしてください」ということ。普通はコーヒー1杯で3時間とかいられたら困るじゃないですか。でも「ルノアール」は姿勢が違うんです。コーヒーが無くなったら自然に暖かいお茶も出てくるし、電源だってWi-Fiもある。

 

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満面の笑みがこぼれてしまうほど、「ルノアール」について饒舌に語るアドウェイズ岡村。知らない街に行った際は、必ず駅の近くに「ルノアール」があるかどうかを探すのだとか。ちなみに「ルノアール」は東京、埼玉、神奈川、そして熊本に1店舗というエリアで展開している。

 

高山:普通だったら、長居しないような工夫がなされてますよね。

 

岡村:そうなんです。僕が思うに「ルノアール」は、金儲けの為に喫茶店をやってないんですよ。

 

高山:え? じゃあ何の為にやってるんですか?

 

岡村:間違いなく慈善事業です。長居されたら儲かるわけないじゃないっすか。

 

高山:やばいっすね「ルノアール」。

 

〜「ルノアール」のおかげで、今のアドウェイズがある〜

 

高山:喫茶店やカフェって日本中にたくさんありますけど、テラスで飲んだりラテアートだったりが流行っているじゃないですか。岡村さんはあまりそういうところは行かないんですか?

 

岡村:そうですね。もちろんテラス系を否定するわけではないんですけど、僕にとっては会社の命運とか人生について重要なきっかけを作ってくれるカフェが「ルノアール」なんですよ。

 

高山:というと。

 

岡村:「ルノアール」で、アドウェイズにおいて重大な数々のことが決められてきたんです。ですから、「ルノアール」のおかげで今のアドウェイズがあると言っても過言ではありません。

 

高山:あ! 確かに僕も「おくりバント」を始めてから何回か会社の危機があったんですけど、1回目の時に「ルノアール」で岡村さんに話を聞いてもらって持ち直した思い出があります。改めてすごいっすね、「ルノアール」。

 

岡村:ルノアールには、僕らの他にも様々な人生ドラマがあるんです。恋愛や仕事はもちろん、今後の人生を決定する瞬間でさえ。ターニングポイントを共有する空間なんですよね、ここは。

  

〜商談をする上で必要な二つのこと〜

 

高山:そういえば岡村さんは前に、「ルノアールで営業」をすることが多いって言ってましたよね。営業も決まりやすいとかがあるんでしょうか。

 

岡村:そりゃもちろん。「商談を決める上で必要なこと」って2つしかないと僕は思ってるんですけど、その2つが「ルノアール」には備わっているんですよ。で、まず一つ目はタバコを吸えるかどうかです。

 

高山:何でですか?

 

岡村:もちろん全員がタバコを吸うわけではないのですが、僕の場合は周りも吸う人が多いので。それで、何かを話し合う時って正論ばかりじゃなくて「そりゃそうですよね」って聞いた話を飲み込まなきゃいけないんですよ。

 

高山:確かにそうですよね。

 

岡村:その時にタバコを吸って、タバコの煙を飲み込むのと同時に、その話も飲み込めるっていう。「ルノアール」で話さなきゃいけないってくらいの重要な話っていうのは、やっぱりある程度のことを飲み込まなきゃいけないんです。良いことも悪いことも。

 

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高山:とはいえ、タバコは他の喫茶店でも吸えますよね? もう一つは何でしょう?

 

岡村:それはタイミングです。お茶が出てくるタイミング。例えば大詰めの話をしている流れの中で、「よしじゃあ…分かりました。」って収まるのって本当に一瞬じゃないですか。人が「YES」っていう瞬間です。

 

高山:ギリギリの交渉ですね。

 

岡村風が吹いただけでもその話は無くなっちゃう時があるんです。そんなギリギリの緊迫感の中で、水を持ってきたり、おしぼりを交換しに来たり、「ご注文は?」って聞かれたら、全部台無しになっちゃいますよね。

 

高山:ええ。

 

岡村:「ルノアール」の店員さんは、とにかくそこが徹底されているんです。営業をしているときは、絶対に話しかけてこない。恐らくですけど「ルノアール」の店員さんは教育されていますね。

 

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普段は「ルノアール」歌舞伎町店に通っているというアドウェイズ岡村。だが、もし岡村を歌舞伎町店で見かけたとしても、そっとしておいてあげて欲しい。大切な取引中なのかもしれないのだから。

 

高山:その話聞いて思い出したんですけど、商談がうまくいってお客さんが帰った後、店員さんが「おめでとうございます」ってお茶を持ってきてくれたことがあるって話、知り合いから聞いたことがあります。

 

岡村:大半の営業マンが気付いていないと思うんですけど、「ルノアールなら話がうまくいく」っていう流れが絶対あるんですよ。そうゆう意味で言うと「ルノアール」はビジネスパートナー、むしろ経営コンサルタントですね。二人だったら1,000円くらいで凄腕の経営コンサルをしてくれるんですよ。他にこんなにコスパが良いのがいるのかって話です。

 

〜お世話になったルノアールに恩返しを〜

 

岡村:あれ、高山さん。この状態、5分以上経ってますよね? はぁ……これはマジでよくないっすよ……。

 

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飲み終わったグラスに気付いたアドウェイズ岡村が、まるで可哀想な子猫を見るような眼差しを、おくりバント高山に送る。ちなみにおくりバント高山は、あれだけアドウェイズ岡村が「カフェオレ」について語っていたのにも関わらず、「アイス宇治抹茶ミルク」を注文していた。

 

高山:あっ。

 

岡村空にしたら、自分で頼まないと!

 

高山:店員さんじゃなくて、僕がってことですか!

 

岡村そりゃそうだよ。僕らはこれまで「ルノアール」に散々よくしてもらってるじゃないですか。それを流石にドリンク1杯ってわけにはいかないですよ。

 

高山:あっやば(笑)そういうことか、すみませんでした。

 

岡村:「ルノアール」から恩恵を受けたんだったら、ちゃんと恩返ししなきゃダメですよね。駆け出しの営業マンみたいで良くないです。

 

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「ルノアール」に来る30分前に、会社で昼食を済ませてきたアドウェイズ岡村。お腹がいっぱいであるにも関わらず、彼は「ありたどりの照り焼きチーズトースト」を美味しそうに頬張っていた。これがいわゆる恩返しなのである。

 

岡村:じゃあ最後に言いたいことがあります。ちゃんと聞いていてくださいね。

 

高山:え? 僕にですか?

 

岡村:違いますよ。「ルノアール」さんにですよ。高山さんが来る前に店員さんに教えてもらったんですけど、今年で「ルノアール」が55周年を迎えるらしいんです。そういうことならこの機会に、日頃の感謝の思いを伝えたいなと思いまして。

 

高山:なるほど。じゃあ言っちゃいましょう! よろしくお願いします。

 

拝啓、ルノアール様

 

ルノアールさん、いつもお世話になっております。株式会社アドウェイズの岡村と申します。 「銀座ルノアール」が今年で55周年を迎えるということで、本当におめでとうございます。 私ごときがお祝いの話をさせていただくのは大変恐縮ではありますが、 一言お祝いの言葉を申し上げさせていただきます。

 

小学4年生から「ルノアール」って何だろう、と思い続け、中学1年で勇気を出して入ると、そこは喫茶店でした。当時の僕は分からないながらに、「喫茶店だけどここは他の店と何か違うな」と思っていたことを今でも覚えています。また、「こういうお店に来れるような大人になりたいな」と思うような空間でした。

 

大人になり、ルノアールに頻繁に来ることができるようになって、経営会議や社員相談、取引先との重要な商談など、数々の場面でルノアールを利用させていただきました。その際の商談やお話がうまくまとまったのも、全てルノアールさんのおかげでございます。

 

たまたま、先ほど来た店員さんに「ルノアールの語源」について聞いたところ、「名画でございます。名画に恥じぬ空間提供をさせていただきます」とご教授いただきました。24年経って、初めてルノアールさんの理念が理解でき、「なるほど!だからこうなんだな」と納得いたしました。55年間、このような空間を提供し続けることは並々ならぬ苦労があったと思います。

 

様々な工夫があり、経営努力があったんでしょう。その結果、我々利用者は恩恵を受けることができ、ルノアールさんには本当に感謝しかありません。これからは少しでもルノアールさんから受けた恩をお返しできるようにいきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。ルノアール関係者の皆さま、くれぐれもお体にはお気をつけください。

 

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以上、アドウェイズ岡村でした。
 

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会計の際には自前の「ルノアールEdyカード」を使って支払いをしたアドウェイズ岡村。このEdyを使えば、飲食代金の10%が割り引かれるのだそうだ。これはとてもお得である(なお、一部店舗は使用が出来ない場合があります)

 

www.ginza-renoir.co.jp

ルノアールに一度も行ったことがないという方は、この機会にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
なお、この記事は株式会社おくりバントの独自の主観・偏見によるもので、広告ではございません。

 

次回もお楽しみに!

 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi