アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第25回。今回は読者からの質問を……という流れだったのだが、なんと岡村が5月病から抜けられず、何も話したくないという状況に。しかも「勝手にしやがれ」は今月は無しでも良いとまで発言し…果たして岡村が抱え込む3つの悩みとは。
岡村:………………………………
この日アドウェイズ岡村は、“長期間人が立ち入っていない屋根裏部屋のような空気”を醸し出し、 陰鬱な表情を浮かべていた。ちなみに約3時間、この佇まいで過ごしていたとのこと。
岡村:仕事が手につかない。何もしたくない。逃げたい。辛い。帰りたい。辛い。嫌だ……。
トントン(ノックの音)
高山:岡村さん、お疲れ様です。次回の「勝手にしやがれ」なんですけど、良い企画を思いつきまして……え!?? 岡村さん……!????
死んだ魚のような目をしているアドウェイズ岡村に、衝撃を受けたおくりバント高山。ちなみにこの日、おくりバント高山が準備していた「勝手にしやがれ」の“良い企画”とは「アドウェイズ岡村の100のコト」と題し、岡村が読者からの質問に答えていくというものであった。
高山:岡村さん、どうしたんですか!?? 風邪でもこじらせたんですか?
岡村:……ああ、高山さんか。あのさぁ、悪いんだけど今日の打ち合わせ……リスケにしてもらえるかな? いや……それよりも「勝手にしやがれ」は今月はお休みってことにしてもらえると嬉しいんだけど……。
高山:いやいやいやいや!!!! それはちょっと困ります! このブログ、毎回楽しみにしている読者がたくさんいるんですよ!っていうか、一体どうしたんですか?アドウェイズ社内でも岡村さんの雰囲気が普段と違うってことで話題になってますよ?
岡村:悩みがさ………。
高山:……悩み……ですか?
岡村:どうしても解決できない悩みがあるんですよ……。
高山:はぁ……。
岡村:自分の悩みを解決できないくせに、人の悩みなんて聞いてられないじゃないですか……。本当もう無理なんですよ……。
高山:僕でよかったら聞きますよ、岡村さんの悩み。お悩み相談は結構得意なんです。
岡村:……高山さんじゃ、解決できないですよ。無理に決まってます。
高山:そんなに卑屈にならないでください! とりあえず教えてくださいよ! ぼくを「ヤフー知恵袋」だと思って言ってみてください!
自称「悩み相談のプロ」のおくりバント高山は、的確なアドバイスで男女問わず幾多の人間の人生を変えてきた男である。人間関係、職場関係、経営関係、子育て、恋愛、自己実現、対人恐怖症、ギャンブル依存症、ネット依存症等、ジャンルは幅広く対応できるそうだ。ただ、あくまで自称である。
岡村:そこまで言うなら話しますけど……。僕、釣りが趣味なんですよ。平日は週に2〜3日、休日はほとんどの時間を釣りに費やしているんです。
高山:存じ上げております。
岡村:高山さん、釣りをする際に「二番目」に大事なものって何だか分かりますか?
高山:二番目? 一番は釣り竿として……網とかでしょうか?
岡村:……分かってないですね……。ゴムボートですよ。
高山:ゴムボート……ですか? でも、そのゴムボートがどうしたんですか?
岡村:この大事なゴムボートにですね、小さな穴が空いてしまうんです。昇降時に船底を地面で擦ってしまう際に起こるんですが……穴が開くことでゴムボートがどうなるか分かります?
高山:空気が抜けちゃいますよね。でも、それって修復できないんですか?
岡村:それが悩みなんですよ。
高山:なるほどですね。では、もう少し具体的に教えてもらえませんか。僕、穴をふさぐのだけは得意だったんです。
岡村:たぶん理解が出来ないと思うんですけど、一応説明しますね。例えば「外側」に穴が開いたとします。これを修復する際は、専用のボンドでくっ付けるんですけど、空気って外に出る力が働くじゃないですか。
岡村:そのため、結局空気は漏れちゃうんです。付属品のボンド、ホームセンターで買ってきたボンド、Amazonで「最強」と書かれているボンド……全部試しても、結局剥がれちゃうんです。
高山:はぁ。
岡村:それで僕も思考を巡らせて……。例えば1mmの穴が開いたとしたら、その穴をあえて大きな穴にするんですよ。で、中に手を入れて中からボンドを貼り、その上外からも貼るんです。二重にすることで漏れにくくするっていう。
一見、「クマが酷い幽霊の顔」に見えたかもしれないが、これはアドウェイズ岡村が手作業で直した穴の修復跡である。穴を広げて両側から塞ぐ行程を行うと、この様な見た目になるのだそうだ。
高山:すごい考え方ですね…。それでも空気は漏れるんですか?
岡村:そうなんです。ちょっとずつ漏れていくんです。
高山:じゃあもういっその事、新しいゴムボートを買えばいいんじゃないんですか…?
岡村:僕は、常に物を大切にしたいんです。「壊れたら買えばいい」って風潮があると思うんですけど、僕は直して大事に使うっていう、そういう生き方がしたいんですよ。ゴムボートってだいたい5万円ほどで買えるんですけど、修理機材は5万円以上かけてますからね。
高山:まじっすか。
岡村:そんなに修理機材を買うんであれば、新しいヤツを買ったほうが合理的であることはわかっています。でも、それでいいのかっていう話。例えば社員で考えてもそうで、ミスが多いから新しい社員を雇えばいいっていうのは違うと思うんですよ。買い換える、入れ替えるっていうのは誰でもできるんです。
高山:確かにそうですね……。ちなみに直し方の検討はついているんですか?
岡村:ひとつ気になる技術がありまして……。「溶着」っていうゴムとゴムを溶かして溶接する技術なんですけど……。そのやり方が分かれば、正解に近づくと思うんですよ。
「溶着」(ようちゃく)とは、樹脂や非鉄金属を接合する技術の一種。写真のように母材(接合したい材料のこと)を熱や圧力などで物理的に溶かし、部材を一体化させる作業は「溶接」である。大事なことなので間違わないように気を付けよう。
高山:おお……。
岡村:ただ「コテ」も買って実践したんですが、うまくいきませんでした。もう、いくらお金をかけても良いからゴムボートを直したいんです。「直す」ってとこに成長があるんですよ。
高山:なるほど……。
岡村:悩みを話していたら、段々スッキリしてきました。とりあえず次の悩みも話してもいいですか?
高山:え? まだあるんですか……
岡村:先ほどは僕の「趣味」に関する悩みでしたけど、仕事に関する悩みもあるんです。
高山:といいますと……
おくりバント高山は、アドウェイズ岡村がそこまで悩みを抱えているとは想像もしていなかった。今まででアドウェイズ岡村から唯一相談された悩みが、「スパゲッティとパスタ、どっちの呼び方が大人っぽいか」というほんの小さな悩みだったからである。
岡村:「Facebook」で友人がシェアしている投稿に、気の利いたコメントが出来ないんです。
高山:え?
岡村:例えば、「メタップス」※ の佐藤社長の投稿。彼は『メアリーミーカー、「インターネット・トレンド2017」を発表』という記事をシェアしているんでけど。
※株式会社メタップスはコンピュータにあらゆるデータを学習させて、人々の最適な意思決定を支える頭脳になることを目指しているIT企業
岡村:この記事をシェアする際に佐藤さんは「いつものやつ」とコメントをしていますよね。ってことは2016年もその前の年も見ていたってことじゃないですか。しかも記事の内容は全て英語なんですよ。
「佐藤さん達が色々なことを学んでる中、僕はどんどん置いてかれるんですよ。これって不安じゃないですか?」とアドウェイズ岡村は弱々しく語る。岡村曰く、ここ最近のFacebookは特にこのような投稿が目立つという。
岡村:あと、「gumi」※ の國光さんとかもそう。彼はインタビューされた記事の中でこんなことを言っていて……
※株式会社gumiは世界No.1エンターテイメント企業になることを目指して、ゲームの企画・開発・運営、及びVR領域の投資・開発などを行っているIT企業
“ところでVR(バーチャルリアリティ)とAR(拡張現実)とMR(複合現実)の違いってわかりますか?これって三つとも実は同じこと言ってるんですが、割合が少しずつ違う。”
出会った人の情報が直接目に飛び込むMR、その実現へのステップーーウェブ3.0がやってくる!(後編) - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)より引用
岡村:これ、「割合が少しずつ違う」というところが、どこが少しずつ違うのかがわからないというか……
高山:えっと……要するに岡村さんも記事の内容を理解して、Facebookでシェアをしていきたいってことですか?
岡村:そういうことになりますね。記事の流れはなんとなく理解が出来るんですけど、自分の見解とか、気の利いたコメントが出てこなくて。解ったフリをして嘘は言いたくないじゃないですか。こういう話題に入っていって、「完全に同意!」とか言いたいし……。そして最終的には佐藤さんや國光さんから相談をされたいです。「このテクノロジーについて岡村さんはどう思います?」って。
高山:「岡村さん賢いな」って思われたいんですね。
岡村:その通りです。
岡村:最後の悩みを聞いてもらってもいいですか。
高山:はい。
岡村:僕、芸術が一切わからないんですよ。例えば「バスキア」の絵画とか、ZOZOTOWNの社長に123億円で落札されたらしいんです。
高山:ニュースで見ました。
岡村:僕にとってはこの「バスキアの絵」と「お洒落なカフェに飾ってある絵」との差が分からないんですよ。だけど僕も理解したいんです。 123億円の絵を見て、価値を感じたいんです。
高山:言いたいことは分かります。
岡村:どうせ絵を見るなら、「こうゆうところを見ると楽しい」ってのが知りたいんです。僕も芸術を嗜んで、感動したいんですよ。
高山:なるほど。
岡村:この件に関係することなんですが、僕、宮崎駿監督のジブリ作品が好きなんです。「天空の城ラピュタ」なんて、登場人物の本名も把握してます。シータの本名は『リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ』で、 ムスカの本名は『ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ』とか。
高山:初耳です。
岡村:もう100回くらい観てますね。「となりのトトロ」も好きだし「耳をすませば」ももちろん好きなんですけど、唯一理解できない作品がありまして……。
高山:なんでしょう。
岡村:「千と千尋の神隠し」です。日本での歴代興行収入第1位で、子供から大人まで大人気な作品なのに、僕にはどこを面白いと思えばいいのか一切分からなかったんですよ……。
高山:他人はその面白さを理解できているけど、岡村さんは理解をできていなくてそれが辛いということですか。
岡村:はい。僕、人生で見逃してるものがたくさんあるんじゃないかって思うんです。それが悲しくって……。とはいえ、他人は見逃していて僕だけがその良さを理解できるものがあるんですけど……。
高山:なんですか?
岡村:「換気扇」です。僕は「換気扇」を見ると思うんですよ、「これはすげーな」「いい換気扇だな」とか。 ビックリするかもしれませんが、外から住居を見るだけでキッチンでどんな換気扇を使ってるかもわかるんです。 「プロペラ式」なのか「機械式」なのかとか。奥さんがどんな思いでその換気扇を選んだのかとか。
換気扇フィルターの営業マンの過去を持つ、アドウェイズ岡村。飛び込み営業の際、フィルターが3枚ある換気扇だと3倍の儲けが出るため、大層喜んでいたそう。「いつか俺の家に換気扇フィルターの営業が来たら、営業マンに喜んでもらいたい。だから自宅の換気扇のフィルターは3枚にしたんだ」と岡村は語る。
岡村:そんな風に、換気扇ってドラマがあるんです。で、それは「バスキア」にも「千と千尋の神隠し」にも言えることだと思って。でも、僕には理解が出来ない。だからこの2つの「良き感じ方」を知りたいんですよ。
高山:岡村さん、ごめんなさい。今聞いた3つのお悩み、僕では対応できそうにありません。ゴムボートの溶着も気の利いたFacebookでのコメントも、バスキアや千と千尋の神隠しの理解の仕方も、射程圏外です。
岡村:大丈夫です。高山さんが分からなくても「勝手にしやがれ」の読者なら絶対に答えを導いてくれるはずです。
高山:え? ということは……?
岡村:3つの悩みを、読者に聞いてみることにします!
岡村:「Amazonで売ってるような機材」で出来る溶着の仕方を教えてください。ちなみにネット上で「ボート 修理」「ボート 溶着」など、考えられるワードは全て検索済みです。ネットに載っていない情報をお持ちで、ゴム製品に詳しい方、心からお待ちしています。
「僕の人生、あと30年位はあると思うんですけど、この先の人生でゴムボートとの付き合いもずっとあるんです。言うなれば友達です。そんな友達の傷の直し方を教えてくれた方は僕にとっては恩人。新品のゴムボート差し上げます」
岡村:最先端のことを教えてくれる家庭教師を募集します。男女問わず大学生でも社会人でも、分かり易く簡単に教えてくれるなら誰でも構いません。
「人生で一回くらいは賢いって言われたい。プレゼントした図書券を使ってもっと賢くなって、もっと僕に分かり易く物事を教えてください」
岡村:芸術以外にも見逃してるものが他にもあると思うんです。そうゆうのを全て感じられれば人として豊かになれると思ってて。まずは「バスキア」と「千と千尋の神隠し」から探っていければと思います。この2つの良さをご説明頂ける方、是非お待ちしています。
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編集・構成:長橋諒
写真:morimi