岡村陽久の勝手にしやがれ

あなたの相談を岡村流「勝手な解釈」で解決。ITのことから、世の中、男女、不条理まで

【第47回】会社は友達を作る場所じゃない!けど”御トモダチ”は社会人のライフラインになる

前回「おじさんギルド」の重要性を伝授してくれた西久保さん。論客としての腕を買われ、この日も社長室に呼び出されていた。今回は「おともだち」ならぬ「御トモダチ」の作り方を教えてくれるということだが……?

 

7月某日 アドウェイズ社長室

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アドウェイズ岡村:お忙しいところ急にすみませんね、西久保さん。僕一人の手に負えないので、一緒に高山さんを説得して欲しいんです。

 

おくりバント高山:岡村さんなんでそんなこと言うんです! あんたも俺を裏切るのか!!

 

西久保:穏やかじゃないですな……。一体なにがどうしたんです。

 

高山:クライアントからの直球な要望を伝えたら、仕事を任せてる若手から逆ギレされて。俺だって精一杯尽力してるのに、何で軽自動車の狭い車内で2時間説教を受けなくちゃいけないんだ。もう泣きそうだったよ。というかほぼ泣いてたよ。きっと未来永劫、誰も俺の頑張りなんて認めてくれないんだ。

 

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西久保辛い。

 

岡村:ずっとこの調子なんです。

 

西久保:でも、高山さん。もしかして高山さんも、他人に関心を持っていないんじゃないですか?

 

高山:他人への関心……?

 

学校では作れない、人生を支える“御トモダチ”

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西久保:自分を一方的に理解してもらおうとしたって無理な話です。高山さんは相手の家庭のことや、私生活、好きな漫画、得意なワザや苦手な食べ物、どれくらい知っていますか? 人に関心を持っていない人が、同僚や上司部下から分かってもらうのは難しいんじゃないですか?

 

高山:そ、それは確かにそうかもしれませんけど……。でも、ここは会社ですよ! ある程度の距離を保ちながら相手の気持ちを酌んで、よしなにやってくのが社会なんじゃないんですか!  会社は学校じゃないんだ!

 

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岡村:ばかやろう……。

 

高山:!?

 

岡村:確かに会社は友達を作る場所じゃない。会社はなあ……『御トモダチ』を作るところなんだよ!

 

高山:おともだち!?

 

西久保:違います、御社の『御』にカタカナの『トモダチ』の方の『御トモダチ』です。

 

高山:そんな言葉聞いたことないですよ……。

 

西久保仕事というお互いに切実な事情が絡んでいるからこそ育める社会人の熱い友情関係ですよ。それは決して学校ではできない。要は全ての会社は最高学府なんです。今の世の中、御トモダチがいないと生き延びるのは難しい。水道、ガス、電気に次ぐ社会人のライフラインなんですよ。

 

岡村:そう、御トモダチはね、社会で唯一自分のことを分かってくれる、心の支えなんです。

 

人には、適正な感謝と適切な承認が何より大切

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岡村:社会で生きていくには自分の頑張りを提示ことも大事かもしれないですけど、日本には見せない美学ってものがあるじゃないですか。

 

西久保:隠れて努力したり、わざわざ口に出さずに相手を思いやることですよね。

 

岡村:ただ、それをずっとやり続けていると、たまに気付いてほしくなることがあるんです。

 

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高山今の俺じゃん。

 

西久保:人間だから仕方ないのよ。誰だって褒められたいんだもの。

 

岡村:そうなんです。努力とか、男らしさとか、徳のある行動とか、知っておいてほしかったりするんですね。

 

西久保:そうそう。

 

岡村:御トモダチは「お前はこういう気持ちでやったんだろ」「俺、お前が頑張ってるのちゃんと分かってるぞ」と励ましてくれます。別に評価が欲しいわけじゃないんです。ただ、たった一人でも自分の努力を知ってくれてる存在がいるということ自体が、心のお守りになるんです。

 

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西久保:人間って、感謝と承認の連続で成長していきます。それは会社員も同じで、お金による成果や対価はもちろん大切だけど、それだけでは心に栄養は行き届かなくて。適正な感謝と適切な承認が繰り返し得られることで、その場所に居心地のよさを感じられたり、ここで頑張りたいと思えたりする。

 

岡村:それをしてくれるのは御トモダチだけなんです。絶対。

 

高山:仕事に関わる全員から褒められなくても、ツボを押さえた一人からの評価で良いんですね。

 

離婚の危機を救った御トモダチのアドバイス

高山:成長とか心の支え以外に、御トモダチを作るメリットってあるんですか?

 

西久保:そりゃメリットだらけですよ。

 

岡村:御トモダチは自分のことをプライベートも含めて全部理解してくれる相手ですから、ピンチのときに最高のアドバイスをくれるんです。

 

西久保:高山さんも、身に覚えがあるんじゃないですか? 前に家のお金を使い込んじゃったときに解決できたエピソード……。

 

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高山あぁっ!

 

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高山:そうだ、家の貯金を全部使っちゃって奥さんが許してくれなかったとき、岡村さんに相談したんです。そうしたら「高山さんは営業マンだから言葉で謝っても口八丁なだけだと捉えられるかもしれない。だから、手紙をしたためて文字で誠意を伝えればきっと奥さんの心に響くはずだ」って言われて。

 

岡村:ありましたね(笑)

 

高山:そんなバカなと思ってたら、本当に許してもらえて。あのときの驚きは今でも忘れられないですよ。岡村さんは、俺のことも奥さんのことも熟知してるから、問題を解決する一番の正解が分かったんだなと。え? もしかしてあれが……。

 

西久保:まさにそう。 それが御トモダチなんですよ。

 

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高山:そうか実は……社長である岡村さんと俺は、御トモダチだったんですね……。

 

岡村:高山さん、僕はずっと高山さんのこと御トモダチだと思ってましたよ。

 

高山:岡村さん……!

 

西久保:あんまりやり過ぎると気持ち悪くなるのでこれくらいにしときましょうか。

 

御トモダチがいれば100万円の仕事も数千万円以上の価値に

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西久保:御トモダチが必要なもうひとつの理由は、やはり仕事が楽しくなる、幸福度が増すってことですね。例えば今すごい苦しい思いをしていたとしても、御トモダチと一緒に乗り越えられたらいつか笑い話になるんですよ。

 

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岡村:楽しさも御トモダチがいれば100倍です。例えば100万円売り上げがでた案件を1人でやっていたら、ただそこには100万円の売り上げだけがあります。

 

高山:それはそうですよね。

 

岡村:でも御トモダチと一緒ならみんなで思いっきり喜べるし、足りなかったらみんなで思いっきり嘆くことができる。同じ気持ちで一喜一憂できるんです。それは、単なる同僚じゃなくて御トモダチだからこそですよね。

 

西久保:月に1回の面談で売り上げだけ褒める上司と違って、御トモダチは一緒に戦った過程も知ってくれていますからね。

 

岡村:自分が夜な夜な続けてきた努力やそこで味わった苦悩を、御トモダチが知ってくれているからこそ、また再起できる。そして一緒に乗り越えた日々はドラマになるんです。その感動は100万なんかじゃ買えません。1億、2億、それ以上の価値がある。

 

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高山:御トモダチとの日々は数億円以上の価値がある……。俺が会社経営の危機に面して落ち込んでいたとき、西久保さんがその日の予定を全部キャンセルして、ラーメン二郎インスパイア系の「豚星。」に連れて行ってくれたあの行動も……。

 

岡村はい、完全に御トモダチです。

 

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高山御トモダチはこんなにも、近くにいたんだ。

 

御トモダチを作るコツはリアルな『いいね!』と『リツイート』

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高山:御トモダチを作ることの重要性はわかったんですが、今から御トモダチを作ろうとしたとき、どんなアクションをすれば良いんでしょう。プライベートに踏み込んだりするのは今の時代ルール違反になりかねないですけど。

 

岡村:あくまで周囲の人に関心を持って見守ることが大事ですね。

 

西久保感動したら、リアルで『いいね!』すればいいんです。

 

高山:SNSだけでなく、リアルで『いいね!』……!!

 

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西久保:誰かが良いことをして感動したら、直接「いいね!」って伝えればいい。それからみんなにも言いふらせばいいんです。そこから御トモダチとのドラマは始まっている。

 

高山:リアルで『いいね!』して『リツイート』するだけでいいんですね……!

 

岡村:これってネットではみんな簡単にできてることなんですよね。でも何故かネットの中だけで済ませちゃってリアルではやっていない。

 

高山:SNSのおかげで『いいね!』を付けたりシェアする習慣はついているはずだから、実はやりやすい時代なのかもしれないですね。

 

岡村:今、自分は『他人に興味もないし御トモダチもいりません』って思っている人も、実はみんなFacebookやTwitterはやっていて誰かに『いいね!』やリツイートをしている。それをリアルでやるだけで御トモダチができて、毎日がけっこう面白くなるんじゃないかな、と。

 

〜〜〜

 

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高山:今日もありがとうございました。御トモダチの作り方がわかって希望が持てました。自分のことを理解してもらおうとする前に、まず人に関心を持つところから始めます!

 

西久保:僕らは高山さんの御トモダチですから力になりますよ!

 

高山:あ、じゃあ5000円で良いんで貸してくれませんか? なんだったら3000円でも良いです。

 

西久保:またですか……?

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

執筆:勝山ケイ素

編集・構成:いちじく舞