岡村陽久の勝手にしやがれ

あなたの相談を岡村流「勝手な解釈」で解決。ITのことから、世の中、男女、不条理まで

【第23回】会社の受付にiPadを置くと、売上があがる? 美人社長にアドウェイズ岡村が挑む。

アドウェイズ社長の岡村陽久がユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ。第23回目は、第15回目にお送りしたキッズラインCEO・経沢香保子さんに続き、2回目となる女性相談者の登場。若い女性が苦手だという岡村が、どのように彼女の相談を解決していくのだろうか。

 

4月某日 アドウェイズ本社 社長室

 

橋本:いつもお世話になっております。ディライテッドの橋本と申します。

 

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急に取引先の社長室に呼ばれた、ディライテッド株式会社の橋本真里子社長。なぜ呼ばれたのかはよくわかっていないようだ。

 

岡村:いつもお世話になっております。えっとすみません。どなたでしたでしょうか。

 

高山:岡村さん、僕がこの人を呼んだんです! 9階にある「iPad」のことをご存知ですか!? 受付システムとかいうやつで、うちの会社となにやら契約を結んでいるらしいんですよ。

 

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目の前にいる美女が若いこともあり、いつも通りのテンションではないアドウェイズ岡村。

 

高山:今日9階で打ち合わせがあったんですけど、この「レセプショニスなんとか」ってやつが入り口に置いてあって、慌ててこの会社の社長の橋本さんを呼んだんです。そしたら、こんな若い美女が現れちゃって。このiPad、なんでウチの会社に置いてあるんですかね?

 

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9階とは、住友不動産新宿グランドタワー「Bulbit株式会社」のこと。「僕達にしか見えていない世界をより多くの人に知ってもらうために、インターネットを通じてサービスを提供し世の中に”ヒラメキ”を与えたい」を掲げる、アドウェイズのグループ会社である。

 

橋本:はい。弊社で展開するサービス「レセプショニスト」は、チャットツールと連携した、新しい受付システムになります。通常だと会社の受付では内線電話をご利用されることが多いと思いますが、こちらを使うことで来客の取次時間を0にすることができるんです。Bulbit株式会社様とは、先日よりご契約させていただきました。

 

岡村:はぁ……、そうなんですか。知らなかったです。

 

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美人で若い女性に深く傷つけられた過去を持つアドウェイズ岡村とおくりバント高山は、そのトラウマから「どうせ、20代そこそこのネーチャンが作ったサービスだろ」と言わんばかりに、橋本社長の言葉に聞く耳を持たない。

 

橋本:これにより、来客応対時のコミュニケーションコストを大幅に減らすことができますし、内線電話の対応が不要になるため、業務に集中できるようになります。また、担当者に直接連絡がいくため、呼びに行くための移動も無くせるんです。加えて、内線だと残せない来客の「ログ」も残すことができるので、社員がいつどんな方に会っているのかも把握できます。

 

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 『いっせーの』的なゲームをやり始めた、アドウェイズ岡村とおくりバント高山。もう傷つきたくない彼らは、“若い女性”には一切の関わりを持とうとしない。彼らの屈折した処世術である。

 

橋本:タブレット端末しか置かないので、エントランスが綺麗に見えるっていうメリットもあるんですよ。実際に御社の9階も、とてもスタイリッシュにまとまっているかと思います。

 

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スマホで最近ハマっている“釣り”の情報をチェックするアドウェイズ岡村と、毎日吸っているタバコの銘柄をあらためて確認するおくりバント高山。

 

橋本:ちなみにこれは私が約10年間、さまざまな会社の受付業務をやってきたノウハウを生かして作ったサービスなので、内容にはとても自信がございます。使っているお客様のお声としては……

 

岡村:え? 10年間? え? ちょっと待って。橋本社長、失礼ですけど今何歳っすか?

 

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「10年間」というパワーワードを見逃さなかった、アドウェイズ岡村。キーンと張り詰めた空気、そしてピリピリとした緊張感が現場を駆け巡る。

 

橋本:あっはい。35歳です。今年で36歳になります。

 

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高山・岡村:なんだ……と……!?????

 

熟女で美人なら話が違う

 

岡村:先ほどはお見苦しいところをお見せしてしまい、大変失礼致しました。まさかこの美貌で35歳だなんて。僕と一つしか変わらないじゃないですか……。お手数ですが、もう少しこのサービスについて詳しく教えていただけますでしょうか?

 

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先ほどの態度とは打って変わって、家族に見せるような笑顔を見せるアドウェイズ岡村。彼は釣りと同じくらい、35歳くらいの熟女が大好きなのである。ちなみに今まで、飲み物を出すことすら忘れていた。

 

高山:いやぁ……。まじっすか……。すっげえな……。僕もサービスについて詳しく知りたいです。恐縮ですが、ご教示願います。

 

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10歳の誕生日を迎えた少年のように、おくりバント高山は目をキラキラと輝かせている。ちなみに彼もアドウェイズ岡村と同じく、35歳くらいの熟女が大好きなのだ。その証拠に、彼の奥さんは4つ年上である。

 

橋本:急にご興味を持っていただき、ありがとうございます! それでは、もっと細かくご説明させていただきますね。

 

岡村・高山:ありがたき幸せ。

 

※35歳が熟女というのは、岡村・高山の独断と偏見であり、世の35歳以上の女性をすべて指す訳ではありません。そして今回の熟女表現は最大級の褒め言葉として発言しております。独特の価値観でごめんなさい!

 

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資料をもとに、「レセプショニスト」のサービス内容について細かく説明を受ける二人。綺麗な熟女の橋本社長に少しでも気に入られようと、真剣に話を聞いている。

 

俺がもし、営業マンだったらこうするね

 

岡村:全て理解いたしました。サービス内容を頭に叩き込んだので、明日から御社の営業として働ける自信があるくらいです。

 

高山:僕も大体わかりました……。ん? あれ? どうしたんですか、岡村さん。なにか困った顔をして。


岡村いきなり本題、言っちゃって良いすか?


橋本:どうぞ。

 

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アドウェイズ岡村が橋本社長の説明を聞いた時間は、およそ10分。さすがは換気扇フィルターの元飛び込み営業マン、この短時間で全てを悟ったのだった。


岡村:僕、ずっとこれまで営業をやってたんですよ。営業マンの仕事って、お客様のところに訪問するじゃないですか。で、大体の企業にいらっしゃる「受付の方」があんまり好きじゃなくて。


橋本:それはなぜでしょう。


岡村:受付の方って、綺麗な人が多いじゃないですか。その時点ですごくテンションが崩れるんですよ。気持ちを持ってかれるというか。


高山:あ〜わかる! とにかく営業マンって、テンションを崩されてたくないんですよね。


岡村:そうそう。例えばですね、エレベーターで上がっている時って、営業するときのイメージが完成しているんですよね。でも、エレベーターを出て受付で綺麗なお姉さんが出てきた瞬間に、イメージしてたものを全部忘れちゃうんです。


高山:うんうん、わかります、わかります。


岡村:営業マンって、自分のテンションを守るために、いろんな工夫をしているんですよね。例えば、午前中にはお金を使わないとか、昼飯は腹八分目までしか食べないとか……。でも、美人を見た瞬間に、一気にテンションが崩れるんです。だからこの「レセプショニスト」があるとテンションを維持したまま、まともな提案ができるのではないでしょうか。それは、お客さまのためにもなりますしね。


橋本:新しい切り口ですね……。


岡村:確か「ミクシィ」とか、そんな感じだったな……。


橋本:あ、わたし、昔「ミクシィ」の受付にいたんです。

 

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橋本社長は「ミクシィ」の他にも、「USEN」や「GMOインターネット」など、さまざまな大手企業の受付嬢を務めていたそうだ。

 

岡村:え!? マジっすかッ? いや、前に「ミクシィ」にめっちゃ綺麗な受付の方がいて、テンションがガタ落ちしたことがあったんですよ! その日はすっごい完璧なトークと、絶対通るであろう提案を持って行ったんですけど、受付の方が美人すぎて、一気に心がやられちゃったんですよね。


高山:うわ〜ッ。それって、ミクシィの人も「せっかくの良い提案だったのに…」ってなりますよね。


岡村:そうそう、そうなんだよね。まぁ、なんだかんだ最終的には契約が取れたんですけど、本来だったら1ヶ月くらいで話がついたのが、結局2〜3ヶ月くらいかかっちゃって。


橋本:なるほど……。今のお話ですが、有人の受付を置いている企業は全く理解をしていないと思うんです。「受付に綺麗な人をおけば、お客さんは喜ぶだろう」って思っているわけで……。


高山:大間違いっすね。そこは。


岡村:営業マンとしては、無心で行きたいんですよ。面接の時とかもそうだと思います。あそこは戦う場ですからね。美人な受付も、合コンで使われてそうなカッコイイ飲み屋も、自分たちとは非現実的な世界だから、そういう場所では100%の自分を出せないんだよね。例えば、受付が警備員のところあるじゃないですか。あれだとすっごい安心するわ。

 

今の受付システムは、ジョナサンだったら大変なことになる事例


岡村:いやね、橋本社長のお話を聞きながら思い返してみると……。僕、前から思ってたんですけど、既存の受付のシステムって、責任の所在がハッキリしてないですよね。

 

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橋本:そう。そうなんですよ、ボールが誰にあるのかっていうのが不透明になりがちなんです。

 

岡村:もし例えば、伝達ミスで大損害が起きたって時に、裁判をしたとしたら実は誰も悪くないわけですよ。受付はちゃんと伝えた、代理対応した人は付箋を貼りました、本人は会議中だから聞いてませんでした……となります。でも、待っている人は10分だろうが20分だろうか待たなきゃいけない。ヤバくないすかこれ。

 

高山:もしこれがジョナサンだったら大変なことになりますね。

 

岡村:そうそう。まあ、俺はデニーズの方が好きだけど。

 

高山:そこ関係ないっす。

 

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「いつもならもっと面白いことが言えるのに……」アドウェイズ岡村は、取材中に幾度となくそう漏らしていた。美熟女を前にすると、緊張のあまり普段の20倍もつまらなくなってしまうそうだ。

 

岡村:で、この「レセプショニスト」の場合は、本人に直接言うじゃないですか。そうすることで責任の所在がハッキリするんですよね。ちゃんと責任感を持たせられるんです。

 

高山:確かに。

 

岡村:そう考えると「レセプショニスト」のようなシステムを導入していないってことは、お客さまを待たせてしまっているっていう意識が足りてないってことですよね。絶対に待たせていないっていうことであれば、問題ないんですけども。

 

橋本:そうですね。

 

岡村:今までだったら……

「株式会社アドウェイズの岡村ですけど、本日はサービスデベロップメントグループの高山さんと16時からアポ取らせていただいておりまして…、わかりました、じゃあ、はい、ありがとうございます。失礼します」

これで何秒?

 

高山:25秒です。

 

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得意のイラストを描き始めるアドウェイズ岡村。ちなみにこの人間の図は、受付嬢である。

 

橋本:しかも、受付票を書いてくださいとなったら、もっとお時間かかりますよね。

 

岡村:大体プラス2倍くらいですね。まあ、概算して約1分ってとこかな。そのあと、受付の人が担当者に繋いで、その人がデスクにいない場合、代理の人にお任せする。で、代理の人が、社内を捜しにいく……

 

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喫煙所にいる想定をしたアドウェイズ岡村。社長室を出て、ターゲットを探しに行く。

 

岡村:これでまた1分が経過。いない場合は携帯に留守電をかける、出ない場合は付箋を貼る。さらに1分ずつ加算されていきますね。

 

高山:結構待たせちゃってますね。

 

岡村:例えば13時待ち合わせで、13時10分まで待たせてしまっているっていうのは、完全に受付放棄なわけですよ。これから取引をしようと思っている企業とかの場合、10分も待たされたら、「うち、相手にされてないのかな?」って思いますよね。その10分の間にどんどんネガティブな思考になっていきます。で、その思考で商談に入っちゃう。

 

高山:岡村さんあの、10分待ち合わせに遅れたら、営業成約角度って何パーセント落ちるんすかね……。

 

岡村:普通に考えたら……50パーセントは落ちてるでしょ。50パーセント、利益損してるわけですよ。売上が上がらない会社には、もしかしたらそういうところがあるかもしれないですね。

 

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5分遅れるだけで、致命的なダメージが発生することをグラフで説明するアドウェイズ岡村。橋本社長はウンウン頷きながら、ブラックボードを撮影していた。

 

高山:なるほど……。ってことは、岡村さんがもし「レセプショニスト」を売るんだったら、「御社の売上が50パーセントあがりますよ」って言いますよね。

 

岡村:まあ、簡単に言うとね。ってか、営業って「1秒の間」とか、「0.5秒の間」とかがすごい大事じゃないですか。一秒遅れただけでダメになっちゃうことも多いと思うんですよね。この場合だと、一秒どころか、もう5分10分の話で。もう、終わってますよね、再起ができない……。ただ、このレセプショニストがあると……

 

受付コードを打つだけで……

 

16秒14。16秒でいっちゃうんすね。で、チャットワークって大体0.1秒くらいで送信できるから、16秒15でフィックスできちゃう。導入してない企業は未来が危ぶまれるかもしれない。

 

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今日初めて知ったサービスを、これほどまでと褒めちぎる岡村。余談だが、この取材のあと岡村は、橋本社長とLINEを交換することに成功している。

 

営業と恋愛は表裏一体

 

岡村:例えば好きな子がいるとします。こいつと付き合いたいなっていう女性が。その人が突然、「あの……。私、あなたのこと…すごい好きかもしれない……」って言ってくるとします。この状況で返事を5秒待たせると、このあと女性はなんと言うか知ってますか。

 

高山:え、全然わかんないっす。

 

岡村「うそうそ、冗談…‥!」って、そう言うんですよ。女性も恥ずかしくなっちゃって。もうダメだと思って。

 

橋本:なるほど……

 

高山:「本当に!?」って相手の懐に入って行かなきゃいけないんですね。

 

岡村:だから、恋愛も、営業も、5秒待たせると、全てが終わるんです。「うそうそ冗談」って言われた後に、「いや、俺もお前のこと好きだよ?」って言っても、なんの効果もありません。5秒以内に「いや、俺の方が好きだよ」と食い気味にいかなきゃ。

 

橋本:なるほど………。

 

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岡村の恋愛論に「なるほど」を連呼していた橋本社長。実は彼氏がおらず、現在募集中だそう。できれば年上、バツイチでも可ということだ。

 

岡村:ということで、「レセプショニスト」を導入してない企業は、考えを改めた方がいいですね。僕が自信をもっておすすめします。

 

橋本:どうもありがとうございます! 実は御社にもすでに導入して頂いてますしね。

 

岡村:まあ、それ今日知ったんですけどね(笑)。とにかく要するに、この「レセプショニスト」を使うメリットって、コストダウンではなく売上アップなんですよ。それが、回りに回って、企業のイメージアップにもつながりますし。営業ツールでもあり、売上アップツールでもある。こんなサービスって、本当珍しいですよね。すぐにアドウェイズにも導入させていただきます!

 

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最後に、橋本社長へ「おくりバントロゴ入り特製ブラウス」をプレゼントした岡村と高山。橋本社長はこの昭和感満載なプレゼントに、満面の笑みを浮かべていた。

receptionist.jp

marikohashimoto.hatenablog.com

「勝手にしやがれを見た!」でお問い合わせいただくと、対応が50%アップするうえに、直接橋本社長がお伺いするとのこと。

次回の勝手にしやがれもお楽しみに!

 

※尚、本記事は広告ではございません。

 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi

 

【第22回】部下に恵まれる上司になる!新入社員を迎える先輩・上司の6つの心構え!

私達は先輩や上司として、“今時の”新人にどう接すれば良いのでしょうか。新年度がスタートする時期だからこそ上司とは何なのか、見つめ直す必要があるのかもしれません。「部下にいつも支えてもらっている」と語るアドウェイズ岡村の、理想の上司像が明らかに!!


〜登場人物〜

 

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岡村 陽久
株式会社アドウェイズ社長。
名刺交換の時に「意外とちゃんとした方なんですね!」と驚かれがち。
 

 

 

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高山 洋平
株式会社おくりバント社長。
最近『勝手にしやがれ』のおかげで人生初のファンレターをもらい上機嫌。

 

 

***

 

高山:岡村さん、『B Dash Camp』お疲れさまでした。大好評でしたね!

岡村:今回も『リアル勝手にしやがれ』のセッションを準備して下さった関係者の皆様、そして来場者の皆様に本当に感謝です。「ブログ読んでます!」と色々な方に声をかけて頂けたのもかなり嬉しかったですね。

高山:『THE 勝手にしやがれ』の知名度もかなり上がってきましたね~。続けていく活力をもらえました!

岡村:そうですね、新年度からも張り切っていきましょう!


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B Dash Camp会場に楽しそうに向かうおじさん達。
>>セッションの詳しい内容は、第21回をチェック!



高山:新年度と言えば、いよいよ4月からは新社会人達が働き始めるわけですが、岡村さん。ぜひ、このブログを通して新人達にアドバイスを送ってもらえませんか?

岡村:アドバイス……ですか?

高山『新入社員の心構え』みたいな感じで、今時の若者にありがちな「そこ直しといたほうが良いよ」ってこととか社会の常識とかを、ガツンと教えてやってくださいよ! そういうの、今きっと求められてます!

岡村ちょっと待ってください高山さん。

 

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出ました、岡村流「ちょっと待って」のポーズ!



岡村:それって、新人を総プリウス化しようとしてません?

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高山:そ、総プリウス化………?

 

新人を総プリウス化しようとする上司とは


高山:新人の総プリウス化って、どういうことですか?

岡村:新入社員を迎えた上司ってどうしても「最近の若い奴は根性がない」とか、基準に届いてない部分を見つけがちじゃないですか。

でもね、例えば自動車で「リッター3kmしか走らなくて、急斜面だとすぐ底を擦っちゃう凄くうるさい車」があったら、みんなダメな車だって思いますよね。

高山:そんな車、絶対役に立たないですよね。

岡村:でも実はその車、ものすごい速くてものすごいカッコ良いんです。それがフェラーリじゃないですか。フェラーリでさえ、悪く言おうと思えば悪く言えちゃうんですよ

高山:な、なるほど……!! 悪いとこだけ見てたらそうなっちゃいますよね。

岡村:日本で一番売れてるプリウスって、燃費が良くて、坂道も擦らないし、4、5人乗れてすごく便利ですよね。全ての項目で合格点を出してくる名車です。でも、プリウス以外は全部ダメな車なんですか?って話じゃないですか。

使い勝手は悪くても格好良いフェラーリや、多少燃費が劣っても7人乗せられるステップワゴンを、プリウスの基準に満たないってだけで否定してやしませんか?

高山:基準以下の部分ばかり指摘して直させようとする……それが新人をプリウス化しようとする上司……!!

 

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目から鱗のおくりバント高山と、したり顔のアドウェイズ岡村。



岡村:上司の最初の役割って、ダメな部分を探すことじゃなく、そいつが何者なのかを特定することだと思うんですよ。まず見極めて、「あ、トラックだ」ってわかった瞬間に荷物ガンガン乗せてやるんです。

高山:才能に合わせた適材適所、みたいなことですね。でもどうやって見極めれば良いんですか?

岡村:車みたいに見れば判るものじゃないので難しいですよね。でも何かは持ってるはずなんだ、こいつ自身も気づいてないことを見つけてやる…そういう感覚で色んなことをやらせてみたり話したり、まずは部下を知ることですよね。

高山:どれくらい知れば良いんでしょうか。

岡村部下の自慢話を最低でも2時間話せない上司って、僕はダメだと思うんですよ。車の良いところを語れない車屋みたいなもので、部下の良いところを語れない上司なんて職務怠慢なんですよ。

「実は今11人乗りの車を探してて」って言われた時、誰がその能力を持った人材か分からないってことじゃないですか。こいつだったらできますよって。

 

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「僕は高山さんの自慢2時間できますよ」と
図を描き始めるアドウェイズ岡村。



高山:なるほど……新入社員に一方的に基準や心構えを押し付けてるだけじゃ、上司としてはまだまだってことなんですね。

『B Dash Camp』では人材の集め方について質問がありましたけど、岡村さんの上司としての心がけの中にもそのヒントがあるような気がしてきました。 岡村流の極意、もっと聞かせてください……!

岡村:高山さん……! わかりました。それならば今日は、新入社員を迎える上司として、僕が大事にしている心構えをお伝えします!


 

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上司の心構え講座、スタートです!

 

 


新入社員を迎える上司の6つの心構え
その1. 1教科の法則で部下を育てよ!

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高山:1教科の法則……ですか?

岡村:どの学校にもいる勉強が苦手な人って、だいたい全教科できてないですよね。そういう人に勉強させる方法って実は簡単で、1教科だけをめちゃくちゃ勉強させて超高得点取らせるんです。1教科でも良い点とったら嬉しいじゃないですか。そうすると、じゃあ他の教科も頑張っちゃおうかなってなるんですよ。

高山:仕事がどれも上手くできない新人も同じってことですか。

岡村:仕事ができないやつも、1個だけ強みを持てば仕事自体が楽しくなって自信もついてくるんです。自信って、できないこともできるって信じさせる力があるじゃないですか。1つ自信を持たせると、他のこともできるようになってくるんですよ。

高山:新人には1個だけ頑張らせろ。わかりやすいですね。

岡村:僕の経験上、9割くらいの人は何か強みを見つけられるはずです。必ずひとつ、オリンピックで金メダル取れることがあるはずなんです。強みが判ったら、その強みを使った仕事をバンバンやらせる。そうやってそれが凄くできるようになると、弱みだったも部分も強みに変えられるようになるはずです。

そして本当は強みがあるのにどうしても見つけられない残りの1割は、上司がひとつ強みを作ってあげるんです。そうすれば他の強みも見えるようになってくるはずです。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その2. 部下と一緒に『ランボー』を観よ!

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岡村:長所を見つける次に大事なのは信頼関係だと思います。

上司と部下って常に良いことを言い合うわけじゃないじゃないですか。「お前ここが悪いぞ」って耳の痛いことも言わなきゃいけない時に直そうって思ってもらえる信頼関係が大事かなと。

高山:その関係はどうやって作れば良いんでしょうか。

岡村:部下と一緒に『ランボー』を観に行ってください。

高山:『ランボー』ですか……?

岡村:2008年に新卒の研修を僕が担当した時、みんなで『ランボー』を観に行ったんです。その時のことってみんな今でも覚えてて、話にも出るんですよね。そうやって思い出を作ることも大切だと思うんです。

付き合ってるカップルが、映画も買い物も食事も行ったことないなんてこと、あんまりないですよね。

僕は、上司と部下って恋人や親友、家族と同じくらい大切な関係だと思うんです。だって平日の朝から晩までずっと一緒に過ごしてるわけじゃないですか。他の誰よりも時間を共有する相手なんですよ。

高山:思い出を作ろうと思うくらい、最上級の愛を持って接しろということですね!

岡村:そういうことです! しかも上司と部下は、同じ目標のもとで同じ苦しみを味わい、喜びを共有する、言わば戦友に近い関係なんですよね。

高山それを解らせたくて『ランボー』観に行くってことですか!

岡村:そうそうそう! 部下に対してそれくらいの愛を持ち、部下の幸せを願い、良いところを引き出す。それが上司だと思うし、本気で部下の幸せを願っているならその気持ちは伝わりますから。自然と信頼関係も構築されていくはずです。

高山:まさにトラウトマン大佐とランボーの関係!!

岡村:それくらい部下を愛して幸せを願えってことですね。

高山:今日帰りに『ランボー』シリーズ全部レンタルして観ます。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その3. 「褒め怒り」を会得せよ!

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高山新人の叱り方とかも難しいですよね。どれくらいのさじ加減が良いのやら。

岡村:最近の新卒の傾向は、最近の幼稚園に行くとわかるんです。昔の幼稚園って「こら!おやつ食うなって言ってんだろ!」ってげんこつ食らわしたりしてたじゃないですか、そういう時代なんで。

でも今の幼稚園は「だめだよ~おやつ食べちゃ~。も~食いしん坊さんなんだから~」って言うくらいで、褒めて伸ばしてるんですよね。殴る時代から褒める時代に変わりつつあるんです

そういう褒める力を、特に昔の人こそ意識して身につけていった方が良いかなと思います。まずは褒めるところから入ると。

高山:具体的にはどう褒めて、どう怒れば良いんでしょうか。

岡村:僕が怒る時っていつも、できないことじゃなく、本来やれたはずなのにやらなかったことに怒るんです。

「お前の能力ならできるのに、なんでできなかったの?」「お前できるやつなんだからさ」「できるのにやらなかったことを怒ってるんだぞ?」って言ってたら、怒られてるんだか褒められてるんだかわからなくなってきません?

高山:怒られてるのにちょっと嬉しいですね(笑)

岡村:そうなんです。頭ごなしに怒るんじゃなくて「怒られてたはずなんだけど、なんか気持ち良かったな…」ってとこに持ってくのがコツだと思うんですよね。

高山:それなら言葉が届き易くなりそうです。

岡村:褒める時も同じことで、上手くいった時こそ「本当によくやったな。でももうちょいこうすると良かったよね。」「こっちもできるようになると良いよね。」と、認めつつアドバイスを添えるんです。調子良い時は心が開いて素直になってるので言葉が入るんですよね。

逆に失敗直後に怒るのは全然効果ないと思います。

高山:なるほど~合わせて褒め怒りということですね。

岡村:時代は褒め怒りですよ。嘘だと思ったら幼稚園見学に行ってください。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その4. 怒った後は喫茶店で恋バナをせよ!

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高山:ぼくも岡村さんに死ぬほど怒られたことありますけど、岡村さんって一回怒ったことは二度と言わないですよね。

岡村怒った後もすごい重要だと思ってるんです。その人のやったことに対して怒っても、その人自身は絶対否定しちゃいけないと思います。

高山:罪を悪んで人を悪まずってやつですね。

岡村:でも、怒られた側の心理としては両方否定されたように感じるんですよね。だからこそ、僕は怒った後は忘れて普通の話しますね。

高山:そう、それよく話題になります! 怒られた後に普通の話されるの超気まずいんだけどってみんな言ってますよ(笑)

岡村:怒っても、お前自身を否定するってことは絶対ないぞってことを相手に示さないといけないんですよね。だからこそ、怒った直後は喫茶店に行って恋愛話なんです。

高山:確かに気まずいのも最初の30分くらいですもんね。でもなんで恋愛話なんですか?

岡村:あ〜 僕、専門分野が恋愛相談っていうか、色恋沙汰が大好きで(笑)

高山:好きですよね(笑)

岡村:仕事以外で頼れるところがあったほうが、仕事だけの関係よりも強いっていうのもありますね。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その5. 部下とのカラオケは竹原ピストル

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高山:若い社員とカラオケ行ったりすると、ジェネレーションギャップをもろに感じちゃったりしますよね。ああいう時って何を歌えばいいんですかね。

岡村竹原ピストルですね

高山:いや、なんでですか(笑)

岡村:やっぱり僕は、上司がカラオケ行った時の役目って「あ、こんな良い歌あったんですね」って感じてもらうことだと思うんです。

高山:はぁ~、なるほど。仕事だけじゃなくて文化面においても上司たれってことですか!

岡村今流行りの歌を歌うのは若者の役割じゃないですか。上司の役割っていうのは、古すぎたりマニアックで聴いたこともない名曲を厳選して歌って、後世に伝えていくことだと思うんです。僕はそれが竹原ピストルや長渕剛の中にあると思ってます。

高山:確かに岡村さんと知り合わなかったら西新宿の親父の唄とか知ることなかったと思います(笑)でもそういう志を持つと、カラオケの選曲する時の迷いも消えますね。



新入社員を迎える上司の6つの心構え
その6. 飲ませる上司は三流と心得よ!

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岡村:若手に酒を飲ます上司っているじゃないですか。あれすごいダサいですよね。なんで若手に飲ませようとするかって言ったら、飲ませる以外に盛り上げ方を知らない人が飲ますんですよ。

高山:飲ます、脱がす、あとは嫌なイジリとかですね。

岡村:そう。せっかく居酒屋に行ったなら、上司としてめちゃくちゃ盛り上がるような楽しい話、またこの人と飲みに行きたいと思わせる話術で場を盛り上げないと絶対ダメだと思うんです。酒飲ませて盛り上げるなんて三流ですね。

高山:だいたい飲ませるやつに限って自分が飲まないんですよね。

岡村:逆に、自分が飲んで「俺こんなに飲めるんだぜ!」って盛り上げるのは最高ですよね。自分で喋って盛り上げたり、自分で飲んで盛り上げてこそ、上司として一流だと思います。尊敬できる経営者、例えばクルーズの小渕さんとかって、めちゃくちゃ面白いですもんね。

高山:小渕さん話は面白いし、お前飲めよ!とか全く言わずに自分が「うぉーー!」って飲むんですよね。こっちも、小渕さんが飲んでるなら僕も!ってなりますよね(笑)

岡村できる社長ほど、自分が飲むって法則はありますね。自分が面白いことができなくても、相手の面白い話を引き出すことはできますし。できる上司ほど人に飲ませない。これは間違い無いです。

 

***

 

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高山岡村さんが理想とする上司像が見えた気がします。大切なのは、やっぱり愛なんですね。

岡村愛ですね。弱点が沢山ある部下にも良いところがある。それを見つけたらきっと好きになるし、好きになったなら、幸せを願って成長をサポートしようと思うはずです。

そう思えたら、例え他の部署に行こうが転職しようが「やりたいことをやるべきだ」って思って支えますよね。どこかで上司が見ててくれたり、何かあったら助けてくれるって思えるのと思えないのって全然違うじゃないですか。

高山:そうやって育った部下が、今度は上司のことを助けてくれたりもしますよね。僕もアドウェイズに入社した時の部下に、おくりバントのピンチを救ってもらったことがあります。後輩や部下が、上司を支えてくれてもいるんですよね

岡村:ほんとにそうですね。一生上司のつもりで幸せを願う。6つの心構えを紹介しましたけど、これが新入社員を迎える上司にとって一番大切な気持ちだと思います。

高山:愛ある上司のもとでは新人一人ひとりが優秀な人材に育っていく。それこそが「部下に恵まれる」ということなのかもしれませんね。 僕も新入社員を迎える時は、まず得意分野を見つけるところから始めようと思います! 

岡村:誰でも絶対一つはオリンピックで金メダル取れることがありますからね。 お互い理想の上司目指して頑張りましょう! 

高山:はい! ちなみに、岡村さんは何の金メダルなんですか?

 
岡村:え…………?

 

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岡村:……僕っすか?

 

高山:いや、ちょっと気になって……。

 

岡村:金メダル……………

 

高山:あ、配置とかじゃないですか? 岡村さんって人の配置上手じゃないですか。

 

岡村:いや〜〜~………………

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岡村金メダルは取れないよ~(笑)

 

***

 

株式会社おくりバントは引き続き、春の大決算キャンペーン実施中!!おくりバントキャップやTシャツから中野スナックご招待まで、読者の皆様への日頃の感謝を込めたプレゼントを大放出いたします!!

 

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株式会社おくりバント

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次回もお楽しみに!

【第21回】下関から福岡市までママチャリで激走!?岡村陽久&小渕宏二の『出張!リアル勝手にしやがれ』in 福岡

株式会社おくりバントが鋭意製作しております『岡村陽久のTHE 勝手にしやがれ』のリアルイベントが、『B Dash Camp』にて再び開催されました。舞台は3月16日(木)・17日(金)に開催された『B Dash Camp 2017 Spring in Fukuoka』。今回もセッションの内容をダイジェストでお届けします!

 

と、その前に……

 

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関門海峡をバックに笑顔の二人。
『リアル勝手にしやがれ』はここから始まる!


イベント登壇前、下関から『B Dash Camp』会場までを自転車で走破する岡村マラソンを行なったアドウェイズ岡村とクルーズ小渕社長。会場の皆さんに感動を届けることはできるのか!? 本編の前に、岡村マラソンの様子をご覧ください!

 

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関門トンネル人道入口からのスタート!
トンネルを使い海峡を渡ります。

 

 

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関門トンネルを渡り、門司港で待ち受けるスタッフのもとに到着!
 

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ここで小休憩と健康状態のチェック。
会場まではあと80kmだ!

 

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「 80kmかぁ…… 」

 

 

 

 

 

 

〜1時間半後〜

 

 

 

 

 

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「 岡村ドライブだこれ…… 」

 

門司港から残り50km地点までは進んだ岡村マラソンだったが、イベントまでの残り時間が足りないことが発覚。涙を呑んでの戦略的撤退となったのであったーー

 

それでは、ここからは『リアル勝手にしやがれ in 福岡』の様子をお届けします!リアル勝手にしやがれを「全てのベンチャー企業に勇気を与えるセッション」と評する小渕社長に引っ張ってもらいつつ、今回も起業家の皆さまからの質問に回答して参ります!!

 

 

***

 

 

 B Dash Camp 2017 Spring in Fukuoka

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スピーカー
クルーズ株式会社 代表取締役社長 小渕宏二氏
株式会社アドウェイズ 代表取締役社長CEO 岡村陽久

司会
B Dash Ventures株式会社 西田隆一氏

 

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岡村ドライブを終え、自転車でラストスパートをかけるアドウェイズ岡村。

 

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会場の皆様に生温かく迎えていただきました。

 

***


小渕:改めまして、『リアル勝手にしやがれ』もおかげさまで4回目となりました。感謝の気持ちをこめて、みなさんの意見を尊重せずにあくまで勝手にやらせて頂きます。いいですか、岡村さん。

岡村:えー、勝手にしやがれー。

小渕:岡村さんの話が長ければ、勝手にカットさせていただきます。よろしいですか?

岡村:勝手にしやがれー。

小渕:それでは早速相談に参りましょう!


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セッションスタートです!

 

 

「効率化しようという思考があれば必ず解決できる」

多過ぎる会議時間への対処法


ひとつめの質問は、起業家ならば誰もが経験する会議の問題点について。しばしば厳しい目を向けられる無駄な会議時間についての問いが、会場の空気を思いもよらぬ方向へ運びます。



小渕:それでは早速始めていきたいと思います。「社員数が50名を超え部署ごとの連携が取りづらくなってきたので、定例会議を行なっているのですが、会議が増えすぎてそれだけで1日が終わってしまいます。良い解決方法はないでしょうか。」ということで、若手起業家Aさんからの質問です。

これって割と色んな企業がぶち当たる小さい壁だと思うんですけども……岡村さんからアドバイスするとしたら何でしょう。

岡村僕はすごく会議が好きなのでいいなーと思いますね。

小渕:(笑) すごく会議が好きな社長……実に迷惑ですねぇ

岡村:うちも会議が増えた時期はありました。でもそのうちこの会議無駄だよねと、会議は少なくなっていくものなんですよね。最近会議が増えてきたって話なら、この時期を乗り越えれば多分戻るんじゃないかなと思います。

小渕:岡村さん……質問に対して何も回答してないですよ。

岡村:逆に僕は何かと会議をセッティングするんですけど、ちょうど昨日他の役員から、岡村さんが会議好きなせいで会議が多くて僕ら迷惑してるって言われたばっかりですね。

小渕:やっぱり迷惑だったんですね。

岡村:例えば僕、会議の枠を2時間設定したけど1時間で終わりそうな時、あえて引っ張って2時間とかにするんですよ

小渕:………それ、なんか得られるものありました?

岡村:いや、僕やっぱり会議がすごい好きで

(会場笑)

小渕:迷惑ですね〜。じゃあ岡村さん、良い解決方法は、っていう問いに対しては?

岡村:いや、逆にすごい良いと思いますよ。

(会場笑)

岡村:でも、増やしたくても会議は減っていくものですから。

小渕:自然にね。

岡村:はい、効率化しようという思考があれば段々減っていくので。

小渕:岡村さんは会議が好きだけど現場が勝手に効率化してくっていうことですよね。じゃあ悩める起業Aさんに対しては、現場がやってくれるから気にするなということでしょうか?

岡村:そうっすね、はい!

小渕:バカですね~(笑)でもそれでも上場企業の社長にはなれるって、すごい勇気をもらいましたね~、ありがとうございます。

 

相談その1:増え過ぎた会議の負担をどう軽減すれば良いか。
岡村の回答:会議は社員が減らしてくれるので気にしない

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今日も短時間でアドウェイズ岡村から回答を引き出していく。


 

「嘘つくなってことですね」

社長と社員の正しい距離感


2つめの相談は社員との距離感についての質問。組織を運営していく上では避けて通れない人間関係の悩みに答えます。


小渕:相談その2。「まだ30名ほどの会社なのですが、最近社員との距離を感じています。社長としてある一定の距離感を保つべきなのか、常に距離を縮める努力をするべきなのか、どちらが良いのでしょうか。」中年起業家のYさんから。中年ですね。

岡村:中年ですか。中年だと話変わってくるかもしれないですけど、僕の場合は……

小渕:中年だと話変わってくるけど僕の場合はって、あんたも中年だろ!

岡村:いや僕も社員30人くらいだった頃は若くて若手起業家だったんです!その頃は、距離をすごい縮めてましたね。寮とか作って僕もそこに住んで、社員も住ませて、すごい近いじゃないですか。

小渕寂しがりやなだけじゃないですか。でも確かに、岡村さんとアドウェイズの社員さんって仲良いですよね。岡村さんからすると、迷ってる起業家Yさんは全然ダメ?

岡村:距離を保つか縮めるか……まあ結論、自分が好きな方いったらいいと思います

小渕:岡村さん相談乗る気は、ある?

岡村:ありますあります! いや距離が近いデメリットもあると思うんですよ。社長ってだけで尊敬してくれてた社員も、距離が近いと「意外とこいつ大したことねーぞ」ってなってくるんですよね。

小渕:岡村さんやっぱり大したことねーなって思われがちなんですか?

岡村半年で舐められますね

小渕:(笑)

岡村:言いたいこと言われるとマネジメントは大変ですよね。でもやっぱり距離が近いぶんこっちも言いたいことが言えるメリットはあるし。

小渕:そのフラットさが岡村さんの良さなんだろうね。僕が思うに本質は、嘘をついちゃダメだと思うんです。この悩める起業家Yさんが神様のように扱われるタイプの人ならそういうブランディングで進めばいいし、岡村さんに似たキャラなら距離は近い方がいい。無理せず嘘つくなってことですね。

岡村:そうですね。そう思いますね。

小渕:僕から見ると岡村さんは素直にやってるからこそ長続きして良い結果に繋がってるんだと思うので、ぜひ参考にしてみてほしいと思います。

 

相談その2:社員との正しい距離感とは。
岡村の回答:無理せず素直な自分で付き合えば良い。

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小渕社長と喋れてすごく楽しいアドウェイズ岡村。

 

 

「野生の勘と、“なにこれ すげー こんなのはじめて”」
新規事業の軸をどう考える


3つめの質問は新規事業について。会社の数と同じだけの答えがある問いに、社長二人がそれぞれの考えを語ります。


小渕:次行きます。相談その3。「ステージによって新規事業の考え方は変わってくると思いますが、今はどのようなことをに新規事業をお考えでしょうか。」起業家Mさんからの質問ですね。

確かにステージによって新規事業の考え方は変わって……くるのかな? 僕は、そんなことも思わないんだけど。岡村さんはどうですか?

岡村:いやー……うちは正直、儲かってる時なのか儲かってない時なのかでブレちゃうところがありますね。

小渕:なるほど、市場規模のステージというよりも、収益が今良いか悪いか。

岡村:なので、会社全体が調子良い時に始めた事業には、どんどんやっちゃえ!PLなんて気にすんな!って言うんですけど、全体の業績が悪くなったらなんでこんなの取ったんだよ、なんとかしろよって。

小渕:なるほど。もうちょっと考えてやったほうがよくないですか(笑)

岡村:ただ、考え方は変わってないと思うんです。アドウェイズは会社の価値観として「なにこれ すげー こんなのはじめて」って言葉をスローガンにしていて、そう言われるようなサービス、プロダクトを作るぞという部分を軸に考えてます。軸があることで厳しい時でも踏ん張りが効くのかなと思いますね。

小渕:新しいチャレンジする時に「なにこれ すげー こんなのはじめて」ってことだったらやるし、そうじゃなかったらやらない。スローガンに基づいて色々考えてるんですね。

岡村:そうですね、ここ2、3年ですけどね。逆に小渕さんの会社はどうなんですか。

小渕:うちはシンプルに、クルーズの持っている資産、培ってきたノウハウやシステム、得意分野を横に展開してすぐお金になるかどうかを重要視しています。現実的かもしれないけど、そこが事業の軸に考えることですね。


ということで岡村さん、質問への答えとしては、アドウェイズだったらスローガンに基づいて軸を考える。でも岡村さんの言うことは調子の良し悪しでコロコロ変わる。こういうことですね(笑)

岡村:ほんとはダメなんですけど、変わりますね。

小渕野生の勘と“なにこれ すげー こんなのはじめて”ってことですね。参考になりましたでしょうか。

 

 

相談その3:今のステージにおける新規事業の軸とは。
岡村の回答:言うことは変わっても、アドウェイズの軸はいつも「なにこれ すげー こんなのはじめて」。

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写真素材に事欠かない社長、それがアドウェイズ岡村である。

 

 

「二人の場合はうちを狙ってるってやつです」
アドウェイズ岡村が語る採用の極意


4人目の相談者は良い社員を集める方法について悩んでいる様子。優秀な部下に恵まれるアドウェイズ岡村は、果たしてどのように仲間を集めてきたのか。若手起業家ならば誰もが気になる質問の答えはとはーー



小渕:相談その4。「最近流行りのリファラル採用を当社でも強化しています。社長の私自身が背中を見せないといけないと思っているのですが、正直友達がいません。交流会なども積極的に行くべきでしょうか。また、どのような人を採用するべきでしょうか。」という質問ですけども、岡村さん、まず最近流行りのリファラル採用ですね。

岡村:はいはいはい。

小渕:岡村さん、リファラル採用についてどう考えてますか

岡村リファ………………

(会場笑)

 

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岡村:リファラル採用………?

小渕:リファラル採用っていうのは、友達紹介みたいな感じですね。

岡村:あ、社員紹介! あー、やってますうちも!

小渕:やってるんですね。でもリファラルって言葉は知らない?

岡村:あ、リファラルは知らないっす。

小渕:知らないっすよね。いやー、勇気もらえますねやっぱりねー。

(会場笑)

小渕:どうですか岡村さん、友達紹介を強化してるんだけど、社長自身が背中を見せないといけないと思ってると。

岡村:そんなことはないと思います。

小渕:そんなことはない?見せる必要はないと?

岡村:これすごく難しい問題かなと思ってて、アドウェイズ16年やってるんですけど僕が直接採用したのって、ひとりだけなんですよね。

小渕:ほー、16年やって一人しかいないんだ。よくそれでここまで大きくなったね。

岡村:いえいえいえ。身内はあんまり会社に入れたくないんですよね。社長の仲良い人ばっか集めてるとか思われるのが嫌なので。でも会社としてはリファラル採用、積極的にやってますね。

小渕:リファラルは知らないけど、積極的にやってるんですね。でも社長が背中を見せなきゃいけないかというと、そんなこともないぞと。

岡村:そうですね。気にしすぎですね。「友達がいない」ってことのほうが問題だと思いますね。

小渕:岡村さんは友達何人くらいいるんですか

岡村:んー……… 5人くらいいますね。

小渕:結構少ないですね(笑) 僕その中に入ってますか?

岡村:入ってます入ってます!

小渕:交流会に積極的に行くべきかって質問は、どうですか?

岡村:いや、交流会に行ってその人を入社させるべきかどうかなんてわかんないですよね。

小渕本質的ですね岡村さん。

岡村:あ、いえいえいえ。

(会場笑)

小渕:じゃあどうやったらわかりますか。

岡村:うちはやらないですけど、取引先の方ですね。取引先の方って、何度もあって仕事ぶりをお互い見てるわけじゃないですか。

小渕:確かに相手先の営業マンとか開発者とか、取引先の人の仕事は見えますよね。アドウェイズはやらないって言いますけど、逆に引き抜かれたりした場合はどうでするんですか?

岡村:うちは、一人まではオッケーっすね

(会場笑)

小渕:二人目は?

岡村:二人目からは、文句言います。

小渕:なるほど、そこの基準は?

岡村:二人の場合はうちを狙ってるってやつです。

小渕:なるほどなるほど、一人なら偶然だから良いけど、わざとやってるなら怒っちゃうよ?と。

岡村:一応、半年以内に二人やられたら文句言うよっていう基準ですね。

小渕:岡村さん、ほんと漢(おとこ)ですね。義理欠いたりとか、わざとみたいのは嫌いってことですね。

岡村:そういうことですね。

小渕:なるほど、じゃあ交流会なんか行ったってわからない。仕事ぶりがわかるのは取引先。でも、岡村さんは取引先から取ったりしない……。 じゃあ岡村流だと、どうすればいいんですか?



岡村:えー………………

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岡村:………。

 

インテリジェンスさんとかに相談しますね


(会場爆笑)


小渕:えっとね、それ全員やってますよ。

岡村:あ、そうですか?

小渕:全員やってます。だからなんの悩み相談にもなってない。

岡村:ほんとうち、8割がインテリジェンスさんとかリクルートさんから人材紹介していただいてて。

小渕誰だよこの質問選んだの~~~~!

岡村:で残りの2割くらいが社員の紹介で、その紹介の半分は元社員の出戻りですね。うちって退職者を“出向”って呼んでるんですよ。あいつあそこに出向してるんだぞって。

(会場笑)

小渕:なるほどね、岡村さんの会社のことを僕が「あーアドウェイズ、うちの連結子会社ね」って言うみたいな感じね(笑)

岡村:そうそうそう、出向っていう気持ちで。いつか辞めた社員全員戻したいなって思ってますね。

小渕:良い男だねぇ。

岡村:いえいえいえ。

小渕:リファラル採用だけじゃなくそういう風に辞めた人を戻すってのも、当然お互いのことわかってるんで正解なのかもしれないですね。

 

 

相談その4:リファラル採用にどう向き合うべきか。
岡村の回答:人材紹介会社にお願いするのが一番。取引先や、退職者に来てもらうのも良い。

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会場には岡村大好き女子の姿が!(信じるかは、あなた次第です)


 

「どんなに困ったとしても全部出したかった」
社長はどこまで奢るべきか


こちらも悩む人は多いであろう「奢るか奢らないか」問題。必ず奢る派であるアドウェイズ岡村の熱き想いが導く奇跡のストーリーとはーー


小渕:これは面白い質問です。「設立半年の会社で、私含め4人でやってます。現在スタート時で正直お金がない。社長として飲み会はおごるようにしていますが、ランチは割り勘にしてます。問題ないですか。」ということですが。

岡村:いやめちゃくちゃ問題だと思います。

小渕:めちゃくちゃですか。

岡村:はい、ぼく16年社長をやってきて、一回だけ本当に困ったことがあるんですよ

小渕:お金に?

岡村:お金にっていうか社長として困ったときがあって。

小渕一回しかなかったの?

岡村:一回だけですね。

小渕:やっぱり鈍感力だね(笑)

岡村:2004年くらいに、ある社員の方が辞めるので送別会に呼ばれたんです。でも財布には4000円銀行にも2000円しかなかったんです。割り勘なら6000円で済むと思うんですけど、僕はそれで参加したくなかったんですよね。どんなに困ったとしても全部出したかったんです

小渕:優秀な社員の送別会なんだから、困ってても俺が出すぞと。

岡村:はい。それで悩んだ末に断ったんです。でも本当に来て欲しいからちょっとだけでも顔だして下さいみたいなやりとりがあって、そこまで言われて行かないわけにはいかないじゃないですか。

小渕:そりゃそうですね。

岡村:わかった行くよと言ったんですけど、ほんとに6000円しかなかったんで、割り勘していいのか、やっぱり行くのをやめようか、ほんとにその時は困りましたね。

小渕:そうですか……

岡村:そうしたら奇跡が起こって、銀行で2000円おろそうとしたら、100万2000円入ってたんすよ

小渕:え? その100万どうしたの??

岡村:いや知らないんですよ。

小渕:あ、忘れてたってこと?

岡村:100万円が振り込まれてたんですよ。

小渕:誰から?

岡村:いや、それがわかんないんです。

(会場がざわつく)

岡村:とにかく100万2000円って書いてあったんです。で、やった!奇跡が起きたと思って。

小渕:え、その日に振り込まれてたの??

岡村:そうなんです!これは神からの振込だと思いました。おかげで送別会の支払いもできて。でも、こういうお金って全部使った方が良いじゃないですか

小渕:え?

岡村:それで土日で100万全部使い切ったんです。そしたら月曜日に友達から電話かかって来て、「岡ちゃん、100万くらい振り込まれてなかった?」って。「いや振り込まれてないよ」って嘘ついたんすけど。

小渕:間違いだったの!?(笑)

岡村:そうなんですよ。それを自分のお金だと思って使っちゃったんですよね。まぁちょっと余計な話が長くなったんですけど、

小渕:余計な話だけで何の解決にもなってないですね。

岡村:これはもう一人一人の価値観が違って良いことだと思いますけど、僕の場合はランチ代でも出したいですね。うちも昔は給料安いのに夜中まで頑張ってもらってたんで、せめて昼飯とか晩飯くらいはと思って出してました。

小渕:じゃあこの相談者に対しては、全部払おうと。

岡村:そうですね、ほんとにお金が無くても全部出した方が良いと思ってます。

小渕100万円くれるバカな友達がいなくても全部自分で出せということですね。

岡村:そういうことですね(笑)

 

相談その4:ランチ代は割り勘でも良いですか。
岡村の回答:自由だが、自分なら無理をしてでも出す

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今回用意した質問はここまで!会場からの質問タイムです。

 

***

 
小渕:それでは、会場にどなたか悩める質問者がいれば質問をお願いします。どうぞ。

質問者1:先ほど、一人だけ直接採用されたとおっしゃっていましたが、それはどういった方なのでしょうか。

岡村:あ、それはですね、現在採用の担当役員の松嶋ですね。

質問者1:それはどういった理由で雇おうと思われたんでしょうか。

岡村:当時2002年だったんですけど、取引があった会社に松嶋が勤めていたんです。そこで今のアドウェイズに絶対必要な人だと感じたんで、来てください来てくださいとお願いしました。松嶋も会社を簡単には辞められないということで、仕事のキリのいいとこで2004年にうちの会社に来て頂いたということですね。

小渕:つまり……さっき取引先からはとらないって言ってましたけど、とったってことですよね?

岡村:そうっすね(笑)

(会場笑)

 

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質問者には岡村Tシャツをプレゼント。質問ありがとうございます!

 

***

 
質問者2:他の会社と違う雰囲気をお持ちだなと思ってるんですが、会社独自の文化ってあったりしますか。

小渕:文化ですか。やっぱり1万人を超えるまでは良くも悪くも社長が全ての雰囲気を作るから、社長のキャラクターが会社の文化を作るんだろうなと思いますよね。岡村さんどうでしょう。

岡村:他社の方が転職されて来てびっくりすることは、うちって会議とかでも僕や役員の言ったことを現場の方達が割と平気で否定するんですよ。そんなやり方じゃ全然儲かんないからこっちのほうが良いですよみたいなことを言うんですけど、それが当たり前になってるんで誰も驚かないんです。

小渕:そのアイデア良いな、みたいな話になるんだね。

岡村:なのでうちは、何か言われても「いやいや俺はこう思いますよ」みたいに自分の意見とか自分の考えを持ってる人が出世して上に行く文化がありますね。

小渕:なるほどね~。そりゃ社長がリファラルを知らないくらいだから、こいつなんも分かってねーな、違いますよ社長ってね(笑)

岡村:そうですね。1日5回くらいは「ほんと岡村さんなんも分かってないっすよ」って言われますね

小渕:でもそれが岡村さんの良いとこですよね。そのキャラクターが独自の文化を作って、社員が社長の間違いを修正しながら会社が大きくなってきたんですよね。アドウェイズって、すごく良い会社だと思う

岡村:ありがとうございます。

小渕:じゃあ岡村さん時間なんで、この辺でお開きにしたいと思うんですけど……あと30秒あるので、30秒の質問できる方いますか。どうぞ。

質問者3:岡村さんは学歴コンプレックスって感じることありますか。

岡村:いや、一回も感じたことないですね。

小渕:よっ!良い質問でした、ありがとうございます。岡村さんちなみに学歴は?

岡村中卒です。

小渕:よっ!かっこいい。やっぱりみんなに勇気与えますねこれでいいんだって。今日も1日走って、面白いこと言ってくれてありがとうございました。時間過ぎるの早かったですけど、そろそろお開きにさせていただきたいと思います。

お声がけなくても次も勝手にやらせていただきたいなということで、最後に皆さん、いつも恒例なんですけど一本締めで最後しめさせて頂きたいので、お手を拝借します。

会場:よぉ〜〜ッ! パンッ!

岡村&小渕:どうもありがとうございました!


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最後までお付き合い頂きありがとうございました!

 

いかがでしたでしょうか。アドウェイズ岡村の野生的な回答「社長の素直なキャラクターが今の会社を形作っている」というを通してもらったことで綺麗にまとまりましたね。さすがクルーズ小渕社長、まとめ力がすごいです。今回のセッションが、起業家のみなさんにとっても少しでもヒントになれば幸いです。

 

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株式会社おくりバント

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引き続き『勝手にしやがれ』では、アドウェイズ岡村が皆様の疑問質問に(偽らないキャラクターで)お答えして参ります。次回もお楽しみに!

【勝手にしやがれ!20回記念/アドウェイズ設立16周年記念】中卒だってリスクじゃない!アドウェイズ岡村が語る、新しいことを始める方法

アドウェイズ社長の岡村陽久がユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ。記念すべき第20回は『勝手にしやがれ』のこれまでを振り返る回。アドウェイズ岡村がブログに込めたのはどんな想いだったのか……。奇しくも本日2月28日で設立16周年となるアドウェイズ岡村流、新しいことの始め方にも迫ります。

〜登場人物〜

 

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岡村 陽久
株式会社アドウェイズ社長。
前回の「名言写真」が気に入ったようで、良い撮影場所を探している。
 

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高山 洋平
株式会社おくりバント社長。20回記念でかなりハシャいでいる。

 

 

***

 


高山:『勝手にしやがれ』20回、おめでとうございます!!

 

岡村:ありがとうございます!これも全て読者の皆様のおかげです。

 

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高山社長ブログって続かない傾向があるので、20回を迎えられて感無量です!

 

岡村:高山さんも、これからもよろしくお願いします!

 

高山:はい!!

 

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高山:めでたいですなぁ!

岡村:はっはっは

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スッ



岡村:……高山さん。ちょっと、屋上いきましょうか

 

高山:えっ……イヤです

 

岡村:浮かれるのもわかりますけど、初心忘るべからずですよ。区切りの回ですし、これまでを振り返りませんか。屋上で。

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岡村:ほら行きますよ。

 

高山:な、なんで屋上なんですか……?

 

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業務用エレベーターで屋上へ向かう二人。

 

高山:ぼく殴られたりするんですか? 岡村さん……?


岡村:……到着です。


高山:こ、これは……

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高山なにこれすげー!!

 

岡村:そうでしょう、こんなのはじめてでしょう!

 

高山:ほんとにすっげー眺めですね!新宿の街を一望できますよ!!

 

岡村:どうです、この屋上なら格好良い写真が撮れそうでしょう。

高山:あっ、  そういうこと!?


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「格好良い写真が撮れそう」という理由で屋上で対談スタート。かなり寒い。

 

 

〜『勝手にしやがれ』を振り返る〜



高山:これまでで一番印象に残ってる回はありますか。

 

岡村:やっぱり第1回の、サイバー藤田社長炎上問題の回ですね。

 

高山:サイバーエージェントの藤田社長が炎上して、岡村さんが「見てらんねえ」と。あれが全ての始まりでしたね。

 

岡村物事の片面だけを見て批判する風潮に対して、逆にもう半面を見て肯定をしたいなと思ってブログを始めたんです。

 

高山:確か炎上の記事が出てすぐに、LINEで「やろう」って連絡がありましたよね。

 

岡村:あの記事読んで、僕ほんとに許せなかったんです。藤田社長のことを何にも知らない奴が、言葉尻だけでなんでそんなに批判できるんだと。藤田社長がどんな気持ちだったかわかるのかと。まぁ僕も何も知らないわけですけど(笑)

 

高山:批判してる側も勝手な解釈で言っていて、岡村さんも勝手な解釈で擁護する。同じ勝手なら人を叩かない方がいいよね、ということですね。

 

岡村:それでタイトルを『勝手にしやがれ』に決めたんですよね。そういう見方も広がって欲しいと思ってブログをやっています。

 

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目を閉じた写真も、屋上だと神秘的な雰囲気が出る。気がする。

 

 

〜新しいことを始める言葉〜



高山:ブログも即決でしたけど、普段から新しいことをすぐに始められるタイプなんですか?

 

岡村:何かをやりたい気持ちがあってやらなかったことは一度もないですね。調べた結果あんまり面白くなさそうだなと思ってやらないことはありますけど、面白そうだなと思ったら絶対にやります

 

高山:昔からそうだったんでしょうか。

 

岡村第7回で登場してもらった近畿設備時代の僕の上司、西村所長がいつも「思い立ったが吉日」と言っていた影響も大きいと思います。

自分で会社をやりたいと思い始めた頃、西村所長に相談したんです。そうしたら所長は「思い立ったなら、吉だ。そう思ったならすぐやれ、すぐ行け」って送り出してくれました。あの時の言葉は忘れません。


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寒空の下、近畿設備時代に思いを馳せるアドウェイズ岡村。

 

高山: じゃあ何事もすぐに始めた方がいいってことでしょうか。

 

岡村:僕はタイミングは今じゃなくても、明日でも、3ヶ月後でも、半年後でもいいと思ってます。でも、やりたいと思ってる以上は絶対にやるべきです

 

高山:必ずやることが大切ということですね。でも、新しいことを始めるって多くの人にとっては大変なことじゃないですか。失敗も怖いですし。

 

岡村:始めるかどうかっていうのは、やる、やらないの判断ですよね。僕は、なんでやらないんだと思いますよ。リスクなんて、僕は「ない」って思ってます

 

 

〜始めるリスクなんてない〜


高山:でも、失敗したら最悪ですよ。会社だったら損害が出ますし、周りからの目もあって情けないし。やらなければそういう目にも遭わないわけですから、やるリスクは高いですよね。

 

岡村:確かにそうです。でもリスクを小さく始めることはできるはずです。

僕は高校中退して社会に出たので、それをリスクと思わなかったのかよく訊かれます。でも僕は一切のリスクだと思わなかったんですよ。

 

高山:え、リスクって思わなかったんですか?

 

岡村:実は僕、高校やめる前に本屋に行ったんです。本屋に行って、大学入学資格検定の問題集にざっと目を通した時に、あ、これは全部解けるなと思ったんです。

何かが失敗したかどうかって1年か2年で判ると思うんです。当時僕は高1だったので、社会で失敗して2年後に学生に戻ろうと思ったら、大検受けて大学受験すればみんなと一緒です。仮にそれが1、2年遅れたとしても大学院行ったと思えばいいじゃないですか。

 

高山:学生はまだ思い切れるかもしれませんけど、社会人の転職や起業には色んなリスクがありそうですよね。


岡村:実際にどんなリスクがあんのかって話なんです。例えば一流企業に3年勤めていて、起業しようか迷っている。失敗するかもしれないし、退職は大きなリスクだと思っている。 それ、ほんとにリスクですか?

 

高山:それは流石にリスクじゃないですか。

 

岡村:全然リスクじゃないんです。むしろこの場合はメリットしかありません

だって大手に3年いたんですよ。起業の失敗だって2年でわかるじゃないですか。2年頑張ってダメでもまた転職すればいい。大手に5年いた人間と、大手に3年いて起業2年した人間だったら、起業したやつのほうが経験豊富な人材です。だから起業が失敗しても実はメリットなんです

何かを始めるにあたってみんながリスクだと思うことの大半って、実はリスクじゃないんですよ

 

高山:はぁ~、実はリスクじゃない……!

 

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ついに名言が出た! ポーズのほうも小慣れてきているぞ!

 

高山:そういう考え方はどうやったらできるんでしょう。

 

岡村:もちろん僕も、何かを始める時の一次反応はみんなと同じでリスクだと思います。でもすぐに、何が本当のリスクなのかを考えるんですよね。そうすると必ず、そのリスクってのが実は考えればゼロにできたり、10分の1に減らすこともできるものだと判ってくるはずです。

 

 

〜周囲の目というリスクをどう捉えるか〜

 

高山:失敗のリスクは分析すれば軽減できる、と。でも周りの目っていうリスクもありますよね。やっぱり失敗したって親とか友達とか同期とかから見られるのは無視できないリスクじゃないですか。

 

岡村:全くリスクじゃないですね。それって表面的な話じゃないですか。

 

高山:でも普通の人にとってかなり怖いことだと思います。

 

岡村:それは、そもそも誰のために生きてるのかっていう、根本的なところが違うと思いますね。

 

高山:はっ……!

 

岡村:親のために生きてるんだったら、親が安心する会社に行って、親が安心する人と結婚して、親が安心する場所に住めばいいじゃないですか。それは正しいと思います。友達のために生きているなら友達が喜んでくれることをすればいいと思うんです。

でも、そのためにみんな生きてるんですかって話じゃないですか。

 

高山:ほんとは違うはずですよね。

 

岡村:まったく違いますよ。自分のためでしょう。むしろ親だって自分のために生きて欲しいと思ってるじゃないですか。友達だって「お前のために生きろよ」って思うわけじゃないですか。それが実は自分のためにもなるし親のためにもなるし友達のためにもなるんですよ。

 

高山:た、確かに〜!

 

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寒い屋上でTシャツ1枚なのにこの笑顔。さすがIT社長である。

 

高山:でも僕みたいに結婚してて、家族のために独立できないって人はどうすればいいですか。

 

岡村:だったら土日にやったらいいんです。全リソースを独立に割いちゃったら、失敗した時に家族に迷惑がかかります。だったら土日や遊ぶ時間を使えばいい。土日にやって上手くいったら、今度は平日にもやればいいんです。

家族に対してリスクを取らずに新たなことを始める方法は、いくらでもあると思います。

 

高山:ってことは、始めないことがリスクってことですか?

 

岡村:結果そうなりますね。世の中に本当の意味での始めるリスクなんてないんです。リスクをよーく考えたら、それってメリットにもなるし縮小することもできるんです。リスクだと思ったことをもっと真剣に考えたほうがいいと思ってます。

 

 

〜経験がないから始められない人達へ〜

 

高山:知識や経験がないから始められない時はどうすればいいんでしょう。

 

岡村:僕はこのインターネットの商売を始める時、パソコンも使えなかったんです。それでよく始めようと思いましたねって言われますけど、逆にその時にインターネットのこと知ってる奴がいたのかって話です。

今インターネットで大きい会社って、その時期に参入して、知らないけどなんとかなった人達じゃないですか。そういう人がこれだけ大勢いるんだから、知らないとか経験がないとかってことは、やるかやらないか決める上でそんな重要じゃないはずなんです

 

高山:知らないで成功してる人はいくらでもいると。

 

岡村:確かに「経験がない、だからできない」っていうのは本当の話なんですよ。だって経験がないんですから。ただ、これがいつの話かっていうと、実は江戸時代の話なんですよ。

 

高山:江戸時代……

 

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高山:……それほんとですか?(笑)

 

岡村:はい。お前経験がないだろ、だからできないだろというのは、江戸時代では本当だったんですよ。ただ、今って平成じゃないですか。平成は、経験がないからできないって繋がらないんですよ。

だってスキューバダイビング始めたかったら、とりあえず道具売ってるお店の人に聞けばいいじゃないですか。本屋行ったら入門書を売っていて、読み込めば下手に経験ある人よりも詳しくなれますよね。だいたい今時グーグルでなんでも調べられるじゃないですか。

 

高山:確かに、いくらでも手段はありますね。

 

グーグルで調べる、本屋に行く、知ってる人に電話する。昔はグーグルも本屋も電話もなかったから、経験がないとできなかったんです。今はグーグルも本屋も電話もあるんで、ここで調べればできるんですよ

 

高山:そっか、経験がないからできないってのは古いのかぁ。

 

岡村:インターネットができて、そこに誰かの体験や知っていることが共有されてるわけじゃないですか。それを誰でも見れて、人の経験や知識を自分のものにできる。だから、始める上で経験がないっていう問題は、実はもう解決されてるんですよね。

 

高山:なるほど〜、言われてみればそうですよね!

 

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釣り用ボートのエンジンが壊れた時も、ネットで調べたら自力で修理できたとのこと。

 

 

〜岡村流、新しいことを始めるための習慣〜

 

高山:最後に、普段から心がけられる「新しいことを始めるための習慣」があれば教えてください。

 

岡村:僕は、本屋に入ったらタダでは出るな、必ず一冊は持って帰れってことを意識しています。

 

高山:え、それって大丈夫なんですか。

 

岡村もちろんお金は払います!(笑)お金を払って、必ず一冊は持って帰るんです。

本屋なら、自分が今興味あることや課題を解決してくれる本が絶対1冊はあるはずじゃないですか。だからその1冊は必ず買って帰って自分のものにしたい。本屋に入ったらタダでは出るな。1冊は何が何でも持ち帰ります。

 

高山:それはすごい心がけですね。

 

岡村:気になってることの関連本を買うところから始めれば、読むうちにテンションも上がります。ぼくは本屋に行けば何かが始まると思いますね。

 

高山:はぁ〜。その意識を普段から持ってたら、生き方もかなり変わってきそうですね!

 

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美味しいラーメンを出してくれそうなアドウェイズ岡村である。

 

岡村:最初の1冊は、ネットよりも本屋にある気がします。

 

高山:最近うちの娘がネットショッピングが便利だって使ってるんです。でもダメなところってなんかないの?って聞いたら「本屋さんに行った時の本の匂いがしない、服屋さんの服の匂いがしない」って言うんですよね。

 

岡村:はぁ〜〜〜、なるほど!

 

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驚くなかれ、本当におくりバント高山の娘さんである。

 

高山:けっこう本質的なこと言ってるなと思いましたね。行かなきゃダメなんだってことは子供にもわかってるんだなって。

迷った時に本屋に行く心がけもすごく納得できました。今回の『勝手にしやがれ』が、新しいことを始めようとしている人の後押しになれば良いですね!

 

岡村:そうですね! ……でも、高山さん。

 

高山:なんでしょう。

 

岡村人のブログの締めに、娘の名言をしれっと持ってくるのやめてもらえませんか。

 

高山:バレました?

 

岡村:すぐに気付きましたよ、名言に敏感なので。

 

高山:わかりましたわかりました。じゃあ岡村さんが最近よく使う言葉とか、口癖みたいなのを教えてください。最後にビシッと載せますから。

 

岡村:最近よく使う言葉ですか……。あー、言葉っていうかあれですね。最近タバコの吸いすぎで声が出なくなりましたね。今もけっこう頑張って喋ってます。

 

高山:頑張って喋ってるレベルですか……まぁわかりました。今回もありがとうございました!

 

岡村:え、今ので大丈夫? ちゃんと格好良くなります?!

 

 

 

 

 

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なんでも格好良い感じになるから新宿の屋上ってすごい!
 

***

 

屋上での安全確認をしてくださったビル管理の青木さん、ありがとうございました!


本日2月28日はアドウェイズ設立の日です。そこで16周年を記念して、抽選で1名さまにおくりバント特製キャップをプレゼント致します!!


「住所・氏名」を記載の上、下記のアドレスまでメールにてご応募ください。抽選の結果は発送をもって代えさせて頂きます。


株式会社おくりバント

info@okuribunt.com


そして第20回を迎えた『勝手にしやがれ』は今後も皆様の悩みや疑問にバシバシ答えて(?)いきます。アドウェイズ岡村の勝手な解釈にどうぞお付き合いください。次回もお楽しみに!

 

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おしまい
 

【第19回】アドウェイズ岡村が、トランプ大統領を斬る!!

アドウェイズ社長の岡村陽久がユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ。2017年第一弾の相談者は、おくりバント社長高山洋平。トランプ大統領が誕生してから不安で眠れないという高山に、アドウェイズ岡村が「不安との向き合い方」を伝授します。

〜登場人物〜

 

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岡村 陽久
株式会社アドウェイズ社長。意外と写真うつりは良いほう。
 

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高山 洋平
株式会社おくりバント社長。つぶらな瞳がチャームポイント。

 

***

 

ーー1月某日、社長室にて

 


高山:岡村さん……僕……怖いです……。

 

岡村:なんですか急に。良い歳して うるんだ瞳でこっち見るのやめて下さい。

 

高山:急にも何も、トランプ大統領が誕生したじゃないですか! みんなトランプさん怖いって言ってますし、なんだか不安じゃないですか。

 

岡村:具体的には高山さんは何が不安なんですか?

 

高山:それはもうあれですよ、世界がどうなっていっちゃうのかとか、そんな時代にどうやって生きていけばいいんだろうとか、色々です。今、アメリカから大きな変化のウェーブが来てますからねきっと!

 

岡村:あ、それで「カリフォルニア」って書いてあるトレーナー着てるんですね?

 

高山:トレーナーはたまたまです。

 

〜アドウェイズ岡村と、本当に大事なこと〜

 

岡村:そもそもみんな気にしすぎだと思いますよ。大統領が誰になるかとか、それ以外にもネットでこういうこと言うと叩かれるって心配したり、色んなことを気にしすぎなのかなと。

正直、誰が大統領になるとか、誰になんて言われたとか、そんな事どうでも良いわけじゃないですか。どんな状況だろうと本当に大事なことって、自分がどうなりたいか、どうしていきたいかでしょう。

ここがしっかりあれば、周りが不景気だって言ってるからとかあんまり関係ないと思うんですよ。周りに流されて不安になっちゃってる人がすごい多いように感じます。そもそも大統領を変える権限も僕たち持ってませんしね。

 

高山:とは言っても大統領が変わるなんて大変なことですよ。やっぱりトップに誰がいるかは重要なんじゃないですか。

 

岡村:もちろんトップになる人は、大きな責任がある重要な役職だと思ってやっていくべきだと思います。

でも正直、なんて言うんですかね……。例えば実際に橋本総理がいて小渕総理がいて森総理がいてとか、色んな歴代の総理がこの何十年か変わってきましたよね。でもそんな中、常に三割打つイチローがいたり、全然打てない選手がいたりしたわけです。

結局それって、誰が総理大臣かって関係ありませんよね

 

高山:た、確かにーーーーー!!!

 

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開始早々 名言が飛び出した!今日の岡村は絶好調だ!



岡村:会社の社長が誰だろうと優秀な人は優秀だし、そうじゃない人はそうじゃないだろうし、関係ないと思うんですよね。もちろん会社のトップが凄ければ優秀な人材や活躍の場も増えるかもしれませんけど、そんなの他力本願な話じゃないですか。

ほんとは自分がどうしたいか、どうなりたいか、そのためにどうするか。結局は自分との戦いが一番重要なんです。周りの環境で左右されてるようじゃ、なりたい自分になれるのかなって僕は思いますね。周りの環境から多少の影響を受けることがあっても、そんな多少なんて自分の努力ですっ飛ばせるはずですよ。

 

高山:大統領が誰になろうと、いちいち僕らがビビる必要はないということですね!

 

岡村:そういうことです。

 

***


高山:でもなー、やっぱりまだまだ漠然と不安です……。だって、環境からの影響っていう意味では、トランプ体制の影響でもし景気が悪くなったりしたら、真っ先に切られるのってうち(おくりバント)じゃないっすか!

 

岡村:あー……そうですね。そうなりますね(笑)

 

高山:やっぱりそうだほらー!そこが不安なんですよ。もしも景気が低迷して広告出稿減ったらどうしようとか、不安で仕事に集中できない!ラーメン屋でもつい替え玉1個多く頼んじゃう! こういう漠然とした不安にはどう対処すれば良いんですかね。

 

岡村:食欲はともかく、不安ってなんで出てくるかっていうと、考えるから不安になるんですよね 実は。僕も営業マン時代は毎日、毎時間、常に不安と戦ってましたよ。

 

〜アドウェイズ岡村流、不安と向き合う方法〜



高山:岡村さんが不安だったんですか?

 

岡村:不安でしたね。その不安にどう勝つかって考えるから余計不安になるんですよ。考えないようにしてても寝る前に思い出して寝れなくなるし。

でも飛び込み営業やってた頃はそういう時こそピンポン押してました。そういう時こそ走ってました。不安自体は無くなりはしないですけど、走ってる間は不安を感じてる暇もないですよね。不安を感じないからもっと走れるし、走っているうちに本当の不安要素もなくなってくる。

それに、走れば疲れるんですよ。疲れるから夜も眠れるんですよね。

 

高山:やばい時こそ仕事に集中してとことんやるしかないんですね。

 

岡村:あとは、この不安を喜びに変えるってことかな。

 

高山:不安を……喜びに……?

 

〜不安を喜びに変える〜



高山:どうやってやるんですかそれ(笑)

 

岡村:どっかで話したかもしれないですけど、もし自分の伝記が本屋さんで売られるとするじゃないですか。そうなったらたくさん売れて欲しいですよね。ベストセラーになってほしいじゃないですか。

 

高山:どうせ出すんだったらそうですよね。

 

岡村:でももしその内容が順風満帆な話だったら、この本って売れますか?

 

高山:あー、あんまり売れなさそうですね。

 

岡村:絶対売れないです。伝記って良い時期があったり苦しい時期があったり、物語の上げ下げがあるから、紆余曲折があるからこそ売れるわけですよね。

絶好調な部分よりも、絶不調な部分が大事なんですよ。高山さんがもし沢山の不安を抱えてるなら、今がどん底なわけじゃないですか。

今一番、 読者は喜んでますよ

 

高山:あ……  あああああああ……!  すごい!!

 

 

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目からウロコの一言が、高山の胸に突き刺さる!

 

 

岡村どん底があるから伝記が売れるんだ と、なんだか良い感じに思えるじゃないですか。この不安を喜びに感じる。いま読者は盛り上がってるんだって考えると楽しくなってきませんか。

 

高山:僕も紆余曲折には事欠かないですけど、やっぱり順風満帆だけじゃだめなんですね。

 

岡村:順風満帆な仕事をして、飲み屋行って、何を喋るんですか。

 

高山:俺できてるよ、売れてるよなんて話……

 

岡村:そんな話、ただの自慢話ですよね。きっと嫌われちゃいますよ。

いやー高山さんもそんなとこあったんですねとか、そんな風に不安だった時期があったんですねっていう話があるから盛り上がる。自分と同じ人間なんだと思って話を聞いてくれるし、もしかしたら応援してくれるかもしれない。

今感じている不安が将来的に応援してくれる人を生むことにもつながる。不安は喜びだし、財産ですよね

 

高山:不安は財産……!!!


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不安を喜びに変え、荒波に立ち向かってきた

 

 

〜それでも不安な時に〜



岡村:それでも不安な時ってあると思います。そんな時には、僕がすごく不安だった時にやった、不安を和らげて縮小させる方法もあります。

みんなも経験あると思うんですけど、不安って頭や胸の奥で色んなことが絡まってるわけじゃないですか。こうしたらああなるし、こっちに迷惑かけたくないし、俺このままだとどうなっちゃうんだろうとか、絡まっちゃって、余計に落ち込んでくる。

でもその不安を紙に書くんですよ。自分は今何を不安に思っているのか、ああでもないこうでもないと書く。そうすることでモヤモヤがちょっと紙に移るんです。頭の中にあった100gの不安が、紙に移すと50gになるんですよ。

そうしたら今度は、その紙に書いた不安を読むんです。そうすると意外と大した悩みじゃないなって思えちゃうんですよ。その時点で、頭の中にある悩みが10gくらいにまで減ってるんです。

100gの不安は一人じゃ解決できません。でも紙に書くと50gになる。それを読んで整理すると10gに減る。10gの不安は、これはもう誰でも解決できる重さです。例えば「今おしっこ行ったほうがいいかな」とか、そういう小さい不安あるじゃないですか。10gって、これと同じくらいの重さですね。

 

高山:寝る前にあるやつですね?

 

岡村:そうそうそう。その不安って、トイレに行けばいいだけなんで、意外とすぐに解決できるじゃないですか。紙に書いて読むことで、不安をそこまで小さくできるんです。


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海外のモデルさんも愛飲する硬水のボトルがデキる男を演出している

 

 

〜他者からの不満はどう解決する?〜



高山:ここまでは自分の中の不安の話でしたけど、人を巻き込んだ不安や不満っていうのはどうすれば良いんでしょう。

実は先日かみさんに家庭内横領(家に入れるお金をごまかしていた)がバレて、それがずっと尾を引いてるんですよ。自分の中では反省してもうやめようと思ってるんですけど、常に怒られるんです。普通の会社員でも上司に同じことでいつまでも怒られたりすることあるじゃないですか。どうすればいいんですか。

 

岡村:さっきの話に似てますけど、奥さんの不満が100あるとしますよね。100の不満ってガミガミ言うと10減って90にはなるんですけど、90はすぐ100に戻るんですよ。だからまたガミガミ言って、これをずっと繰り返すんです。

そんな時こそあえて 「え、それのどこが悪いの?」 って感じですごい怒らせるんですよ。

 

高山:えぇー、そんなことしたら収集つかなくなっちゃいますよ。

 

岡村:いや1回めちゃくちゃ怒らせるんですよ。めちゃくちゃ怒ると、ああでもないこうでもないってやりとりするわけじゃないですか。向こうも言いたいこと言うしこっちも反論する。そうやって吐き出すだけいったん吐き出してもらうんです。

で、吐き出したものに対して、こっちもそれを全部聞いて、全部理解した上で 「いや、全部聞かせてもらったけど、やっぱり俺が悪かった」 と。

 

取材陣一同:ほーーーーーーーーー!!!すごい!!

 

岡村:そうやって「いや本当に申し訳なかった」って言うと、全部吐き出した怒りを受け入れての謝罪なんで しっかりごめんなさいが入るんですよ。そうするとそこからはほとんど何も言われないですよ。

 

高山:なるほどーーすっげぇ技っすね!!会社の上司とかも同じですね!

 

岡村:そうそう。お前あーだろこーだろって全部上司に言わせて、それを分かった上で「さすがですね」って。「僕なんにも分かってなかったですね。てっきり自分のことだけ考えてるんじゃねーかなと思って素直に聞けなかったですけど、僕のこととかチームのこととか全部わかって言ってくれてたんですね……」あとは一緒です(笑)

 

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これがアドウェイズ社長、岡村陽久だ!

 

***



高山:今日はためになる話ばっかりでしたね!僕も不安がすっかり無くなりました!

 

岡村:それは良かったです。高山さんもトランプ大統領のことなんか気にせずバシバシ働いてくださいね。

 

高山:あ、そっちの不安じゃなくて

 

岡村:?

 

高山:いやー『勝手にしやがれ』って、毎回岡村さんの油断した顔の写真使ったり、変な話ばっかり掲載するじゃないですか。実は採用チームとか広報とかから、このブログのせいで岡村さんがバカだと思われたら困るってクレームが入ってたんですよね。

 

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岡村:えっ? 俺、馬鹿だと思われてるの?

 

高山:はい!すげー馬鹿だと思われてます。正直僕も前々回の風邪ウイルスの話の時とか「このひと大丈夫かな?」って不安に感じてたんで、今日は安心しましたほんと。

 

岡村:高山さん……

 

高山:はい?

 

岡村:馬鹿っぽく見られないように、僕のことスマートなIT企業の社長っぽくクールに撮影して記事に使ってください。

 

高山:いやそれは……まぁ……わかりました。それでいきましょう!

 

岡村:よろしくお願いします!!

 

 

 

この日、決めポーズを撮影してまわる岡村と高山の姿を多くの社員が目にしたというーー

 

***

 

現在、当ブログではアドウェイズ岡村への質問と、『勝手にしやがれ』に出演して相談したい社長さん、会社さんを大・募集中です!!質問の内容は、素朴な疑問から破天荒なものまでどんなものでも結構です。アドウェイズ岡村が(広報に怒られない範囲で)全力でお答えします。

質問が採用された方にはおくりバント特製Tシャツをプレゼントいたしますので、おくりバント高山のTwitter宛までふるってご応募ください!

株式会社おくりバント 社長 高山洋平Twitter: @takayamayohei1

 

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次回もお楽しみに!

【第18回】岡村陽久&小渕宏二&佐藤光紀の「出張!リアル勝手にしやがれ」in TERACOYA

株式会社おくりバントが鋭意制作しております「岡村陽久のTHE 勝手にしやがれ」。またもや、「岡村さんまた勝手に外でイベントしてこないで下さいね?約束ですよ?」という再三の注意にもかかわらず、我々の知らぬ間にリアルイベント「勝手にしやがれ特別版」が開催されてしまったようです。今回の舞台は、起業を志す者が集まる日本最大級のイベント「TERACOYA」。これも読者の皆様の日頃のご愛顧のおかげと感謝の気持ちを抱きつつ、急遽、勝手に入手したイベント当日の録音テープを勝手にまとめたダイジェスト記事をお送り致します。

 

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「勝手にしやがれinTERACOYA」(2016年10月29日開催)

 

スピーカー

クルーズ株式会社 代表取締役社長 小渕宏二

株式会社セプテーニ 代表取締役社長 佐藤 光紀様

株式会社アドウェイズ 代表取締役社長CEO 岡村 陽久

 

 

小渕「良い意味の天才・佐藤さんと、悪い意味の天才・岡村さんです」

 

小渕:皆さん、佐藤さんって知ってますか? 岡村さんって知ってます? 僕の知り合いの中で一番の天才肌経営者と、それから良い意味で馬鹿正直というか。

 

(会場笑)

 

小渕:今日はそんな、良い意味での天才と悪い意味での天才をアサインしました。岡村さん、今日の服はどこで?

 

岡村:はいっ、御徒町で!

 

小渕:靴のかかとを踏んづけてるんですけど、岡村さんのトレードマークです。こんな感じで福岡、札幌と続いて、今回3回目となりました。『勝手にしやがれ』という、アドウェイズがやっているコンテンツなんですが、今回は「TERACOYA」に特別編という事でお邪魔しています。

(モニターを見ながら)こんな感じで登壇する経営者のプロフィールは、ほとんどが真面目なんですけど、岡村さんだけは「上野中学卒業、アドウェイズ創業」って2行だけだったことがあったんですよ(笑)。セプテーニ・ホールディングスの佐藤さんはですね、IT業界では会社を創業した人がそのまま社長をやってるパターンが多い中、珍しく違うという。佐藤さんが社長になられたのっていつでしたっけ。

 

佐藤:社長を引き継いだのは10年前くらいですかね。僕が社内で今のインターネットの事業を創業したのが24の時なので16年前位です。

 

小渕:セプテーニさんにはインターネットじゃない事業をやられていた時代がありまして、えーと、FAXでしたっけ?

 

佐藤:FAXはオプトさんですね(笑)うちは、ダイレクトメール。

 

小渕:佐藤さんが社長になられて、セプテーニがインターネットの事業をはじめて、会社が大きく成長していくという、IT系では珍しいパターンですね。それでは早速、皆さんからの質問をこの3人で答えていきます。でもつまらない話はどんどんカットしちゃいます。岡村さんの話も長かったら勝手にカットしていくという感じで、良いですね? 岡村さん。

 

岡村:勝手にしやがれ(棒読み)

 

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左からトークの天才・CROOZ小渕社長、悪い意味での天才・アドウェイズ岡村、良い意味での天才・セプテーニ佐藤社長

 

「300万円あったら何で起業する?」

 

小渕:相談その1。「もし、今の仲間もいない状況で、今の会社もいない状況で300万円持っていたら、どんな事業をはじめますか? かつ同じ状況でIPOを狙うとしたらどんな事業が良いと思いますか?」。僕も創業した時って資金300万円でしたね。じゃあ、岡村さん。

 

岡村:そうっすね、僕は新たに何かやるとしても、今と同じ事業をやりたいですね。アドウェイズはインターネットの広告事業をさせていただいているんですが、今の事業がすごく好きなので、今と同じ事業をやりたいと思いますね。

 

小渕:岡村さん、真面目な回答は佐藤さん枠ですので!

 

岡村:あっ、すいません!

 

小渕:佐藤さんは今の人脈も会社も無い状況で300万円あったらどうしますか?

 

佐藤:IPO狙うんですよね?

 

小渕:はい、狙います。

 

佐藤:これ、真面目に答えるの?(笑)何ですかね。やっぱり、インターネットの事業はやるでしょうね。「インターネット×○○」っていうジャンルで、もうちょっと業種深掘りみたいなことをするでしょうね。


例えば、最近考えたんですけど。港区に高級がマンションいっぱいあるわけですよ。1億円、2億円の高級マンションって、新築の時は、プロのカメラマンが素晴らしい写真を撮って、綺麗にチラシを作って売りに出すんです。でも、同じマンションでも、中古で売るときになると、途端に、普通の不動産のサイトに何百件って物件があるなかで、3000万円の物も、3億円の物も、同じ様なレイアウトで、同じ様な写真で載るんですそれはちょっと、うーん?みたいな感じで。なので、3億円のマンションだったら、新築の時と同じくらい、「○○マンション302号室」みたいな物件サイトを、その一部屋のためだけに作るんです。一人で作るから全然お金かからないですよ。

小渕:なるほど。

佐藤:いろんなソーシャルメディアとかでトラフィック集めて、ちゃんと口コミでシェアされる状態にして売ってあげる。実際、売買は仲介の方に任せて。最終的には自分達で免許取ってもいいんですけど、300万円だったら最初は仲の良い不動産屋さんに「もう、決めてきたからさ」って言って。

小渕:面白いですねそれ。岡村さんその事業やってみましょうよ。

岡村:(笑)

小渕:という感じでね、真面目な枠は佐藤さんなんで、岡村さんからはもっと野性味あふれる回答をお願いします。

岡村:こういう事業やりたい、ああいう事やりたいって思う時って真面目な事が多いんですけど、辞めて新しい事やるとしたら「雀荘」やりたいですね。雀荘って24時間で、お客さんが足りないときは店員も入ったりするんですけど、そうしたら僕も麻雀打てるんで。

 

小渕:ちょっと! 岡村さん辞めたらCROOZ来るって言ってたじゃないですか!

 

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アドウェイズ辞めたら小渕社長の部下になる!という男と男の約束をすっとぼける岡村。雀荘の店員さんにいそうな風貌である

 

岡村「30歳の頃ほんの一瞬だけモテました」

 

小渕:相談2。「経営者の幸せってなんですか? また、スタートアップから現在までのモチベーションや気持ちの推移についても教えてください」。経営者の幸せってなんですかね?

 

佐藤:最初はやっぱりモテたいとか、お金欲しいとかじゃないとか、そういうのが多いんじゃないですかね。僕もそうでしたし。

 

小渕:佐藤さん真面目枠なのに、なんでそんな事言うんですか! でも最初は皆そんなもんですよね。

 

佐藤:最初からすごい理想に燃えてたみたいなのは、嘘でしょ?って思いますよ。まれに本当の人いるんですけど、ほとんど違うかもしれませんよね。100人中、99人は。手に入れたい物のために頑張るという動物的な動機が満たされてくると、もっと楽しくしたいなと考えるようになって、会社が大きくなってくると、「経営って楽しいな」という風に思うようになりました。

 

最初は立ち上げて生き残るのに必至で、明日なくなるんじゃないかっていう恐怖と戦うじゃないですか。経営の奥深さを知って、真剣にやってみようという風に思うようになって、会社の人がやりがいを持って働けるような環境作りとか、経営の仕組み作りに注力し始めたのが、5年、10年経ってからです。

 

小渕:僕は最初からやりがいは感じていたんだすけど、それがだんだん生き甲斐に変わってきたって感じですかね。社員とか仲間達が喜びを感じてくれるのが生き甲斐というか。

 

岡村:僕も同じ感じになっちゃうんですけど、最初はうまいもん食いたいとかモテたいとか、キャバクラ行きたいとか……。

 

小渕:でも結局モテました? 岡村さん。

 

岡村:1回モテました。30歳前後の時。

 

小渕:アレですね、2007年のアドウェイズショックで、岡村さんが四畳半のアパートに住んでいた時。まあ、母性本能ですかね(笑)。

 

岡村:一瞬ですけどね。

 

小渕:モテた気がしてただけじゃないですか?

 

(会場爆笑)

 

岡村:でも一ヶ月に100万も200万も使えないじゃないですかお金なんて。どちらかって言うと、何年か前に採用した新卒がいま一緒に会議に出たりするとすごく成長していて、何も出来なかったヤツがちゃんとしてるのを見ると、アドウェイズやっていて良かったなって思うし、もっと今後もそれを見たい。あとは、お客さんから、「アドウェイズさんのサービス使ってすごい売り上げ上がったんです」って言われると、やってて良かったなって。そこが今ではモチベーションです。

 

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30代のモテ期をスタンディングして説明する岡村と、その気迫にたじろぐ小渕社長。この日一番、岡村が張り切った瞬間だ 

 

佐藤「変態な若者は応援したいですね」

 

小渕:それでは次いきますね。「どんな若者を応援したいですか? 若手起業家に必要な事とは?」。佐藤さんいかがでしょうか?

 

佐藤:一言でいうと、変態。変態な人

 

小渕:佐藤さんみたいな人?

 

佐藤:そうですね(笑)ありがとうございます! 例えばインターネットのサービスを立ち上げた時に、競合のサービスが四六時中気になって仕方なくて、全サービスにユーザー登録をして、カスタマーサポートのメールの一文まで読まないと気が済まないとか。気になって眠れなくなっちゃうような人とかは、僕は好きですね。ちょっと道を踏み外すと、どこ行っちゃうか分からない、危ない感じの人(笑)。大きな成果をあげる人ってやっぱりちょっと変わった人が多いので、そういう人が成功するのを応援したいですね。

 

岡村:僕、それで言うとたまたまなんですけど、これの仕込みがどうか知らないですけど、若手起業家の方から「会いたいです」と言われたんですよ。

 

小渕:それは仕込みです(笑)。

 

岡村:早稲田大学の2年生だったんですけど、「中卒とか高卒の方を応援したいと思っていて、岡村さんが中卒なので」って。「まずは中卒とか高卒の人は短期間で教材を勉強してもらって、次に企業にインターンで入ってもらって、最終的には就職につなげていきたい」という採用系の事業の話だったんですけど、それで……。

 

小渕:そろそろ次いきますよ〜。岡村さん一言で言うと?

 

岡村:その子はですね、まだ社名も決まってないんですよ、でも志はあって、そういう人を応援したいなって。たまたま昨日思いました。

 

小渕:僕は岡村さんみたいな人が来たら採用しちゃうかな。まず髪型(笑)。でも営業でいうと、ドンドン突っ込んでくれそうだし、一定の所で力を発揮してくれそうで、僕は大好きですね。

 

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佐藤社長が応援したい若手起業家は「変態」で「危ない感じの人」!

 

岡村「意外と綺麗好き(埃とか灰は気にしません)なんですよ!」

 

小渕:続いていきます「VC等を選ぶ際に、何を基準にすれば良いですか? デッドとか……」デッドってなんですか? やっと起業家らしい質問が来ましたが、横文字が多いですね。これは成功しないな(笑)。岡村さんはこんな事分からなくてもここまで来てますから。とは言え佐藤さん、VCとか選ぶ時に大事にすべきこと、どういう基準でVCを選んだらいいか、佐藤さん教えてもらっていいですか?

佐藤:人で選んだ方がいいかなって思いますね。小渕さんとはじめて会ったとき、新宿のビルの一階の蕎麦屋さんで、友人の社長から紹介されて投資の依頼をうけて。

小渕:覚えてますよ、佐藤さんが初対面なのにソバをヒューっと食べて、なんてソバの食い方がデカい人なんだと驚きました。


佐藤:初めて会った人で、投資をその場で決めたのは後にも先にも小渕さんだけなんですよ。どう説明したら投資家が納得するかというポイントを、全部押さえた話し方だったんですよね。30分くらい話しただけで、会社の状態がほぼ分かった。頭の中で想像できたんですよね。


何が言いたかって言うと「この人いい人じゃん」と思ったら、多分VCとか周りの投資家、支援者も任せると思うんですよね。ああだこうだ言われているとしたら、多分その会社とか社長に原因があるんですよ。だから、どういう人をどういう基準で選ぶべきって、細かく言ったら色々あるんでしょうけど、何も言われないような人に自分がなればいいわけです。結局、魅力的な人になれば投資家は集まってくるし。

 

 

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盛り上がるとすぐに席を立ってしまう岡村

 

小渕:いやあ、すごく良い話だったんですが、真似出来ますか? 皆さん。

 

佐藤:あとは会社を綺麗にしておくのも大切ですよね。ちょっと申し訳ないんですけど、今日の会場の控え室が散らかっていたんですよ。そうすると「イベントも散らかる感じになるんじゃないか」って心配になっちゃうし、それが投資先の会社だとしたら、どんなにイケてる会社でも僕は投資しないです。

そういう細かい所作とかにその人の価値観とか行動様式って反映されると思っていて。だから良いVCから投資されようと思ったら、まずオフィスをピカピカにして、社長がとにかくゴミ拾うと。いい人が集まるような会社にするんだったら、まず自分達がピカピカになる方が早くない?みたいな。

 

小渕:それはありますね〜。だって、岡村さんの家に行ったら誰も投資しようと思わないもん。

 

岡村:いや、僕は意外と綺麗好きなんですよ! 埃とかは気にしないですけど。皆で飲みに行って、使った皿を綺麗にまとめないと気が済まないですもん。それで、お皿をまとめて、テーブルをふいて、来た時よりも綺麗にしないとだめ。

 

小渕:でも前に岡村さんの車に乗ったとき、灰だらけだったじゃないですか!

 

岡村:そうですね、灰とかは気にしないんです。

 

(会場爆笑)

 

小渕:超良い車なんですよ。でもバンパーがガムテープで止めてあって、灰皿は灰と吸い殻だらけで。あとそういう高級車の場合、普通は運転手さんがいるんですけど、岡村さんは自分で運転するから、ゴルフに行った時にキャディさんが岡村さんを運転手さんと間違えて話しかけてたもんね(笑)。

 

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前回の「岡村さんは風呂入らない!」に続き「岡村さんの車は汚い!」と、引き続きぶっこんでくる小渕社長

 

岡村「営業利益100万円なら、従業員の結婚式のご祝儀は100万円にしましょう」

 

小渕:次にいきます。「私は3期目まで終え、年間売り上げ利益100万円、従業員10名の会社を経営しています。27歳の従業員の結婚式に呼ばれていて、主賓の挨拶を頼まれているのですが、諸先輩方がいる中でどの様な挨拶をすれば、若いのに良い社長だと思われるでしょうか?」。細かいな、自分で考えろよ!と言いたいところですが、佐藤さん結婚多いんじゃないですか? 今従業員数でいうと?

 

佐藤:だいたい、1,200人。250組くらい出てますね。祝辞も全部変えていますよ。

小渕:すごい! 岡村さんは社員数で言うと?

岡村:僕も国内海外合わせると1,100人くらいの従業員数で、これまで70回くらいは出てますよ。

 

小渕:本当に!? 俺、3、4回なんだけど、人気ないのかな……。

 

佐藤:大丈夫ですよ、人望ありますって。

 

岡村:まず、年間営業利益100万円出てるんだったらご祝儀に100万円もっていった方が良いですよ。そこで男気を見せる。

 

(会場爆笑)

 

佐藤:全部持ち込みましたか。「僕はこの場に営業利益を全部ぶっ込んだぞ」と。

 

小渕:でも男気見せまくってたら会社が潰れちゃうじゃないですかこれ。

 

岡村:いや、それでも何とかするとって事です。それで挨拶もいらないですね。

 

小渕:確かに若いのに良い会社だなあと思われるでしょうね。でも若いのにバカな社長だなあとも思われるでしょうね!(笑) 

 

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真剣な表情で質問に聞き入る小渕社長と、静かにまぶたを閉じる岡村

 

佐藤「“良い人材”は待つのでは無く、発掘せよ」

 

小渕:では次の質問。「とにかく良い人材が集まりません、優秀な右腕、左腕を集められるでしょうか?」どうでしょう、佐藤さん。

 

佐藤:この状態だともう取れないですね。だって、集まる方法分かってないでしょ、全然。集まらない様な人なんですよきっと。だから方法なんかなくて。でも、きっともういるんですよ、この会社に優秀な人が。それなのに質問した方は、その人のことを信じていない。


だからまず、今居る人の中でちゃんと仕事を任せる経験っていうのを摘んで、きっと最初は上手くいかないですけど、その状況を一緒に解決ながら信頼関係とかを作っていく。そうすると今の評価よりも思った以上に「なんだこいつ、結構活躍するな」と気付くはずです。

 

小渕:発掘力という事ですね。

 

佐藤:そういうことだと思いますけどね。そういう風にして人を活かす経営ができてる状態になれば、スペックの高い、いい人も後からくるんですよね。経歴の格好良さみたいなものから採用していこうとすると、薄っぺらいものになってくるんですけど。

 

小渕:僕も創業して、右腕・左腕という言い方が良いのか分からないですけど、今中心になって活躍してくれているメンバーが最初から優秀だったわけじゃないですよ。それこそ中卒高卒のスタッフだって多いし、19歳から働いてる古瀬も、僕が掲示板で「一度面接受けに来ないか?」と誘ったのが最初でしたから。

 

岡村さん、よく名前が出て来るアドウェイズ経営陣の鹿野君とか山田君とか優秀な人は、どうだったんですか?

 

岡村:いや、もちろん僕よりは優秀でしたけど(笑)、最初はそこまでではなかったと思いますよ。創業当時は、求人サイトに出稿してもお金かかるし、人が集まらないだろうと思って。でかい本屋に行ってプログラミングの本とか立ち読みしている人とか買った人のあとをつけていって、声かけて入ってもらったんですよ。

 

小渕:最初から優秀な人なんていなくて、仲間が失敗して、自分が失敗して、失敗の数が成功のもとになっていくのかもしれませんね。それではここからは会場の皆さんから質問を受け付けたいと思います。でもつまらない質問はカットしますので、そこらへんはよろしくお願いします。

 

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会社の右腕、左腕の話をする小渕社長の腕の筋肉がすごい 

 

佐藤「“自分の職業×◯◯”のかけ算が個性になる」

 

来場者:今、税理士とクライアントを結びつけるサービスを作ろうと企業したばかりです。今はコンピューターの発展によって、会計士が将来いらなくなるのではないか? と言われていますが、今後、税理士はどう生きていけば良いと思いますか?

 

小渕:ありがとうございます。岡村さん、税理士と会計士の違いはついていますよね……? 税理士がこれからどうするか、どう生きていくか。ズバリお願いします。

 

岡村:税理士と会計士の違いはギリギリですけど……。税理士の方って一番最初に色々な会社の売り上げとか営業データにふれると思うんですよね。大きい会社ならその会社の経理かと思いますが。企業と税理士の関係って、伝票やデータのやり取りの中で進んでいくと思うのですが、僕は今も仕事をしている税理士の方と10年以上の付き合いなのですが、データに基づいてものすごいアドバイスをくれるんですよ。

 

小渕:岡村さん、皆さんも結構そういったアドバイスもらっていると思いますよ。

 

岡村:そうなんですか!? 僕だけだと思ってました。すごいなこの税理士って思ってたんですけど!

 

(会場大爆笑)

 

岡村:で、そういった大事なデータにふれていると思うし、そこから見える事もたくさんあると思うので、そういう付加価値を与えてあげるのが、重要……かな……と。

 

小渕:岡村さんに真面目な話はちょっとムリだったということで、佐藤さんはいかがですか?

 

佐藤:当社では、漫画家さんの発掘とか能力開発みたいなことを、事業としてやっているんですけど、その時にも、「この人って何が得意なんだっけ?この人の専門性はどこだろう?」とか、能力開発を軸にして個性を発掘するみたいなことをしています。技術として漫画を描ける人は世の中に沢山いるんですけど、実際に売れるか売れないかとか、プロとしてやっていけるかどうかっていうのは、技術とは違う軸なので。それで最終的には、作品っていうアウトプットに仕上げていくんですよね。


税理士の業界も、税務以外の何が得意ですか?と。その人の個性って何ですか?って言った時に、そのタグ付けが「税務も出来ます、法務もできます」という足し算ではなくて、例えば、税理士だけど歌って踊れますとか、簡単にリプレイス可能なスキルじゃない部分で、かけ算ができて付加価値があると、岡村さんみたいな個性的なオーナー社長が「歌って踊れる人いいよね」と言ってくれる。


そういう「税務×○○×○○」っていうラベルの掛け合わせの数が多ければ多いほど、その人に頼むしかないっていうくらい、ユニークな存在になると思うんで、そういう意味での個性の開発が出来ると、面白いんじゃないかと思います。

 

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小渕さんのツッコミに対して、徹底的にボケ倒した岡村のせいで、カメラマンが終始笑ってしまい、納品された写真がブレまくる事態に...。会場は大盛り上がりでした

 

岡村、大いに驚く「佐藤さんって先輩だったんスね!」

 

小渕:他に質問ないですか?

 

来場者:私は今創業して3ヶ月くらいの経営者です。アフリエイトの代理店をやらせていただいています、最初はアフリエイトをやろうと思っておらず、自社で色々なプロダクトを作りたいと思っていたのですが、目標を失ってまずは売り上げを立てようとやっております。佐藤さんと岡村さんに創業時の目標の作り方を聞きたいなと思います。

 

小渕:岡村さん、創業時売り上げ目標ってありました?

 

岡村:全くないっすね!

 

小渕:ですよね。

 

岡村:はい。

 

小渕:なくてもここまでこれるから良いんじゃないですか? 佐藤さんはどうでしょう。

 

佐藤:元々の目標とは違う受託の仕事もやっているという事でしたが、その受託でしている事業の延長線上にも何かあるんじゃないかって思うんですよね。とにかくめちゃくちゃ業績伸ばしてみたらいいんじゃないですかね。


今、当社のインターネット広告事業の収益が全体の8割くらいなんですけど、最初は事業で何かしたいなと思って始めていて、メディアを運営していたんです。今で言う「価格.com」のような。そのメディアを運営する中で、会員向けにメールマガジンを出してたんですけど、それが結構メディアの収入源になっていたんです。僕が広告もメルマガも全部書いてやっていたんですけど、毎日書いていたら反応のいいものと、そうでないのがあることが分かってきたんですよね。


そのメディアは結局上手くいかなくなって、閉じることになるんですけど、メルマガを上手く書いて反応を得るっていうのは、何かに使えるんじゃないかと思って、アドネットワークの原型みたいなのをEメールのメールマガジン専門で始めたんです。そしたらそれが結構伸びてきて、今の事業に繋がっているんです。というのが25歳の時ですかね。その当時、まさかインターネット広告の企業になるなんてことを、想像して始めたわけじゃなかったんですよ。

 

岡村:まさか「ピュアクリック」ですか? 僕、それを参考にアドウェイズ・エージェンシーはじめたんですよ!

 

小渕:ふたり、先輩後輩じゃん!

 

佐藤:そうだったんですね、知り合って15、6年なんですけど今知りました(笑)。99年にメデイアをやって、上手くいかなくて。それで方向転換で、メール広告のネットワークっていうのをして。それが結果的にお客様が増えてきて、「これは、世の中に受け入れられているらしい」とその時に知って、そういう業界も面白いかもね、みたいな。

小渕:結局は金が金を呼んで、人の成長も呼んで、みたいな感じもするし、まず金稼げってことかもしれませんね。

 

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意外な接点があった岡村と佐藤社長。ちなみに奇遇にもオフィスが同じビル 

 

小渕「岡村さんは下戸だから、会食ではコーラで吐くまで付き合ってくれる」

 

小渕:ではラストいきましょう!

 

来場者:僕は今、大学生なのですが、CROOZさんの「BIZ CAMP」で起業する機会をいただいて、今度起業させていただきます。これまでは学生ばかりと関わってきて、起業すると色々な方と会食をご一緒させていただく機会が増えるかと思うのですが、心がけておいた方が良い事はありますか?

 

小渕:それが一番得意なのは俺だけど、う〜ん。この話を言うとなあ。岡村さんってこう見えてお酒一滴も飲まないんですよ。飲みにいくとコーラを頼んで、俺たちが盛り上がって一気飲みする時とかに、付き合ってコーラで一気してくれて、俺たちが気分悪くなると一緒になってトイレで吐いてくれる(笑)。

 

(会場大爆笑)

 

小渕:会食とかでも一切飲まないですけど、岡村さんは楽しく付き合って大きい仕事もとってきますからね。

 

岡村:一番大切なのはまずは礼儀正しい事。若い起業家の方って礼儀正しくない方が多いのかなって。ため口だったり、自慢したり、虚勢をはったりとか。IT業界って、比較的、礼儀正しくない方が多いと思うので、その中できちんとしていると目立つのかなと。あと会食という事は、奢ってもらう事になると思うんですが、ご馳走してもらった時には、お酒もお水もご飯も思い切り美味しくいただくこと! その方が奢る方も気もち良いじゃないですか。そういう当り前の事を当り前にする事が大切ですね。

 

小渕:え〜、時間も無くなってきたのでまとめますと、岡村さんが言う一番大切な事は「ギャップ」です! だってこんな見た目の岡村さんがこれだけ礼儀正しいんですから。ぜひ皆さんも参考にしていただければ嬉しいです。

 

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大盛況に終わった「出張!リアル勝手にしやがれ」。皆さんありがとうございました!

 

さて2016年も残すところあと僅かとなりました。今年も「岡村陽久のTHE 勝手にしやがれ」を応援して頂き誠にありがとうございました。本ブログも3年目を迎えたことですし、来年こそは、岡村陽久がユーザーの悩みや疑問をバッサバッサと解決するブログを目指して参ります。今後ともご声援よろしくお願い致します。

 

それでは皆様、よいお年を!

 

 

 

編集・構成:小沼朋治

【第17回】「凄く期待しています」小3以来カゼをひいたことがないアドウェイズ岡村が、DeNAへの熱き想いを語る!

アドウェイズ社長の岡村陽久がユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ。3年目にしてようやく質問に答え始めた……かに見えた岡村だったが、キュレーションサイトを巡る一連の騒動を見てまた何やら語りたくなってしまったとのこと。アドウェイズ岡村がDeNAの社員達に伝えたい熱い想いとは——

 

〜登場人物〜

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岡村 陽久
株式会社アドウェイズ社長。インフルエンザにはかかるらしい。
 

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高山 洋平
株式会社おくりバント社長。風邪で寝込んでいたところを呼び出された。
 

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風邪ウイルス
約5〜10匹いる。感情がある。

 

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社長室にやってきた高山を嬉しそうに迎える岡村

 

高山:(風邪声で)今回のDeNAの問題について話したいことがあると聞きました。

 

岡村:あれ?高山さん、のど大丈夫?

 

高山:ちょっと風邪ひいちゃって。あ、でも家系ラーメン食べて治療してるんで大丈夫ですよ。

 

岡村:それって、自分が風邪をひいたことを認めたってことですよね?

 

高山:……え?

 

〜人が風邪に至るまでの3段階とは〜

 

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小学校3年生以来風邪をひいたことがないと言い切る岡村と、謎の健康法を聞かされるはめになった高山

 

岡村:高山さん、今「風邪ひいた」って言ったじゃないですか。

 

高山:はぁ……

 

岡村:いいですか?風邪ひくってことはその前に「風邪のひき始め」ってのが絶対あるはずなんですよ。で、「風邪のひきはじめ」の「ひき始め」ってのがあるんですよ。

 

高山:はぁ……… え? どういうことですか?? 風邪の……?

 

岡村:だーかーらー、「風邪をひく」「風邪のひき始め」「風邪のひき始めのひき始め」、3段階あるんですよ基本的には。この「ひき始めのひき始め」っていうのは「いつもよりなんか体温が高いな」「低いな」とか「寒気がするぞ」っていうちょっとした体の変化なんですけど、この段階で対策を打てば絶対に風邪なんてひかないんですよ

よく風邪ひいたら風呂入るなって言うじゃないですか。僕は逆だと思うんですよ。風邪ひきそうだなって思った時ほど熱い風呂に入ったりサウナに入ったり運動したりする。(※ 岡村陽久は特殊な訓練を受けています。決して真似をしないでください

 

高山:なんかヤバいこと言い出しちゃってる……

 

〜アドウェイズ岡村の「風邪をひく仕組み」講座〜

 

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おもむろに図で説明し始める岡村社長。この円はベン図というわけではない

 

岡村:いわゆる「ひき始めのひき始め」ってのはウイルスが1、2匹しかいない状態ですね。これが5〜10匹になると「ひき始め」になっちゃうし、20、30のウイルスになるとこれはもう安静にしてないといけません。でも1、2匹の段階なら全然殺せます。熱い風呂入ればもう殺せます。(※ あくまで岡村の肌感覚です。科学的な根拠はありません

 

高山:オカルト情報ですね。

 

岡村:あとは「認めない」ってことも大事。鼻水たれてても咳き出てても「いや俺絶対ひいてねーから」って認めない。

 

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ベン図じゃなくて 人でした。岡村曰く「ひき始め」でも充分な睡眠を取れば風邪にはならないとのこと

 

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説明し終えてのこの表情。どうやら満足いく図が描けたようだ

 

岡村:認めた時に、はじめてウイルスもノってくるんですよ多分。ウイルスにだって絶対に感情ありますから。主が認めたなーと思ったらウイルスは元気になるし、逆に認めなかったら活発に活動できない。「ひき始めのひき始め」も見逃して「ひき始め」も見逃して、仮にひいたとしても認めない。つまり、絶対に風邪なんてひかない。こういうことですね。(※ 風邪をひいたと思ったら病院に行ってください

 

高山:間違っても健康情報のキュレーションとかやらせちゃいけない人だわこの人。

 

〜アドウェイズ岡村とキュレーションサイト〜

 

高山:「ひき始めのひき始め」についてはまだ風邪の話なんで笑えますけど、今回のDeNAのキュレーションサイトは命に関わる部分や著作権の部分で大きな問題になりましたね。

 

岡村:医療関連ではないんですけど、僕も昔キュレーションで痛い目にあったことがあるんですよ。

 

高山:ほほう。

 

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「寝る前にキュレーションサイトで一日のニュースを振り返るのが日課」という岡村

 

岡村:以前 函館に行った時に「函館 すし」で検索して、一番上に出て来たキュレーションサイトで1位のお店(当時)に行ったんです。函館のイカって食べたことあります?透明なんですよ、新鮮だから。そのお店で出されたイカね、真っ白でしたよ。もうめちゃくちゃマズかったですよ!内陸部の寿司屋で出てくるよりも白いイカが出てきて、あれには驚きましたね。

 

高山:ラーメン屋探してる時とかもハズレ引いちゃうことありますよね。

 

岡村:でもそういう事実とかけ離れた情報ってのは1、2割で、キュレーション自体は見て勉強になったり役に立つ、あったほうがいいものだと思ってます。だからこそ、やるからには間違った情報を無くしていって欲しいなと、いちユーザーとして思っているんです。(※ もちろん1、2割というのも岡村の肌感覚である。というかそもそもこのブログ自体が全て岡村の肌感覚によるものでした

 

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カメラは二人の思考が停止している一瞬をとらえた。お昼時だったので函館のイカとラーメンに想いをはせていたのかもしれない

 

〜DeNAの対応についての岡村レビュー〜

 

岡村:今回の件は記者会見をネット中継で観させて頂きました。DeNAさんの今後を担う柱であったキュレーション事業のサイトを全部閉じるって、これ大決断ですよね。

企業の対応としてもまず社長が出てきていの一番に謝る、これが第一義的にも正しいと思うんで、ぼくは今回の対応は良かったと思いますよ。合格ラインじゃないですかね。

 

高山:さ、さすが炎上にお詳しい……(笑)。じゃあもしうちが大問題おこしても、真っ先に岡村さんが出てくれるんですね。

 

岡村:それは当然、僕が謝罪しますよ。

 

高山:良かった〜。もう3年も経ってるのにアドウェイズの子会社一覧におくりバントの名前がなかったりしたから、いざとなったら見捨てられちゃうんじゃないかと心配してたんですよ。

 

岡村あ、おくりバントの話? おくりバントが問題おこしたら別会社ってことにしますよ。子会社に載せてないのもリスクヘッジですね(笑)

 

高山:いや登記とかされてるから、それ何のリスクヘッジにもなってませんからね!(笑)

 

〜DeNAという企業が生み出してきたもの〜

 

岡村:こういうことって、どの会社でも起きるじゃないですか。どんな企業でもどんなに偉い人でも間違いは起きる。だからこそ、起きたあとが重要だと思うんです。きちんと謝罪して、対策して、これからどうするかっていうのが一番大事なんです。

僕がこの業界に入ったのは2000年頃でしたけど、モバイルからネット接続できるようになったばかりの頃はまだ大したサービスも無かったんです。そこに2004年、DeNAさんがモバオクっていうサービスを出してきたんですよ

 

高山:当時はインターネットと言ってもPCがメインでしたから衝撃でしたね。

 

岡村:当時うちでもモバイルの広告事業をやっていました。広告事業をやってるとどの時代にも主力となるクライアント、火付け役のクライアントが必ずいるんですけども、モバイルは限られた業種がメインの広告主だったのでさほど盛り上がらなかったんです。それがDeNAさんがモバイルを一気に集客するために広告を出稿した時、モバイルの広告業界が爆発的に盛り上がったんです

あれが多分、モバイル広告の始まりだったと思うんです。そして2006年に登場したモバゲータウンが、再びモバイル業界の流れを大きく変えたんです。

 

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「“モンスター勝手サイト”モバゲータウンを追うように様々なモバイルサイトが生まれたんだ」と語る岡村

 

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 その横でスマホゲームに熱中するおくりバント高山

 

岡村:モバイル広告業界の初期、クライアントとしての火付け役がモバオクメディアとしての火付け役がモバゲータウンだったんです。

そこからモバイル業界が凄い勢いで伸びてきて、色んな会社が恩恵を受けた。新しい会社が生まれ、事業が生まれ、雇用が生まれた。僕は業界のど真ん中にいたんでわかることなんですけど、その流れを作ったのってほんとにDeNAだったと思うんですよ。

その後もモバゲータウンのプラットフォームがオープン化され、ゲームデベロッパーが作ったゲームをユーザーに提供できるようになったことで今度はソーシャルゲーム時代がやってきました。新しい会社が沢山できて、色んなゲームが作られて、そのゲームを世界でも売ってこうぜっていう夢や希望まで生まれた。DeNAって、インターネット業界どころか日本の産業に常に火付け役として新しい何かを提供して、事業や産業が生まれるきっかけを作ってきた会社だと思うんです。

 

「全ての功績が否定されるわけじゃない」
〜DeNA社員に伝えたい想い〜

 

岡村:今回起きたことでDeNAさんは社会に多少なりとも迷惑をかけ、色々叩かれています。ただやっぱりDeNA社員の方々に言いたいのは、今回の件が起きたからといってDeNAさんの全てが否定されるわけじゃないっていうことなんです。

DeNAさんのこれまでの功績っていうのは、すっごい大きいものだと僕は思うんですよ。

DeNAってのはそういう会社だし、これからのインターネット産業をDeNAさんの社員は作ってかなきゃいけない。今回の件で、世の中に迷惑かけたその100倍200倍、世の中にもっともっと貢献できるようなサービスやプロダクト、産業を生み出して欲しい。DeNAさんのこれからに、僕は凄く期待しています。

 

高山:同じ業界でずっとやってきたからこそ、DeNAさんに対する特別熱い想いがあるんですね。やっぱりDeNA守安社長とも、共に戦い抜いてきた盟友的な間柄なんですか?

 

岡村:あ、守安さんとは何回かお会いしたことはありますね。ただその、僕ごときが気安く話しかけていいお方ではないんで、いつも遠目に「お疲れさまです…」みたいな、そういう感じですね。

 

高山:あ、岡村さんは末席にいる感じなんですね。

 

岡村:うん。

 

高山:そのわりにけっこう上から色々言いましたね……

 

岡村:恐縮です。

 

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