岡村陽久の勝手にしやがれ

あなたの相談を岡村流「勝手な解釈」で解決。ITのことから、世の中、男女、不条理まで

【第31回】芸術、営業論、女性問題…。アドウェイズ岡村が自身の2017年を振り返る。

アドウェイズ社長の岡村陽久が、ユーザーの悩みや疑問に答える人生相談シリーズ、第31回。季節はあっという間に年末。クリスマスも過ぎ、2017年も終盤を迎えることとなったが、アドウェイズ社長の岡村が読者の皆さんに向けて何か言いたいことがあるようだ。そう、御察しの通り、2017年の総括である。「今年はそこまで大したことがなかった。」とわざわざ前置きをしてから話し始めた「アドウェイズ岡村の2017年」とは。どうぞご期待あれ。

 

 

 
2017年12月某日・アドウェイズ社長室にて
 
 
 

 

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岡村:今年書いたブログ、合計で12本か……。多いのか、それとも少ないのか、よくわからないな……。あ、これ意外に面白いな……

 

ねえ、高山さん、どう思います?

 

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おくりバント高山:そうですね……。でも、数の問題じゃないんじゃないですか? クオリティーが担保されていることにより、ファンも順調に増えて成果が出るのかと……。今年は割と凝った企画を出していましたから、読者のみんなを飽きさせずに済んだんじゃないですかね。

 

岡村:うーん。まあ言われてみればそうかもしれませんが……。

 

高山:何か気になるところでも……?

 

岡村:まだ、ちょっと言い足りないところがあるんですよ。今改めてブログを読んでみると、もう一度このテーマについて補足しておきたいっていうことが。

 

高山:あ、じゃあ、それ、今年の総括ってことで、今回の記事にしたらどうですか?

 

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岡村:うーん……

 

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岡村:うーん……

 

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高山:……

 

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岡村やりましょう。

 

 

 

めちゃめちゃ芸術が好きになりました。

 

 

 


岡村:今年最初のトランプの回、割と良いこと言っているんですよ、僕。

 

高山:トランプの回って……不安と向き合う方法を教えてくれた回ですね。

 

岡村「今感じている不安が、未来の財産になる。」とか……我ながらめっちゃ良いこと言っているんですけど、今回は言い足りてなかった記事の補足をしたいので、良いこと言ってた系の記事は飛ばします。

 

高山:あ、はい。

 

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PCの画面を見ながら、過去のブログを探るアドウェイズ岡村。使用しているブラウザはグーグルクロームではなく、MacBookに標準搭載のSafariである。

 

岡村5月病の記事、あったじゃないですか。

 

高山:ありましたね。岡村さんが5月病から抜け出せなくて、悩みを読者に教えてもらうっていう。あれ、解決したんですか?


岡村:まず、ゴムボートの溶接ができないという問題がありました。あれは試行錯誤をして解決することが出来たのですが……

 

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実際にアドウェイズ岡村が手作業で直した穴の修復跡。


岡村:治ったんですけど、この前のすごい台風で流されました。

 

高山:え……

 

岡村:でも、解決したからそれで良いんです。

 

また、友人が賢い問題については、もう気にしないことにしました。FBとかに流れてきても、全然気にしてないです。

 

高山:ほとんど自己解決されたんですね。

 

岡村:いえ、芸術がよくわからないっていう問題は、うちの役員の蘇さんから色んな見方を教わったんです。それでめちゃめちゃ芸術が好きになりました。

 

高山:まじですか。


岡村:蘇さんってもともとエンジニアで、芸術には一切興味のない人だったんですよ。で、その人が芸術に興味を持ったってことは凄いなと。

 

高山:はい。

 

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芸術よりラーメンに詳しそうに見える蘇(そ)は、上海でECサービス「Nint」を運営している。

 

岡村:簡単に言うと、例えばピカソの絵の中に売春婦が出てる絵があるんですけど、当時は絵を描くなら綺麗な女性を書かなきゃいけない、神聖なものとして描かなきゃいけないっていうのがあったらしいんです。ただ、ピカソはいろんな視点、角度から絵を描いて、これまでの芸術の常識を覆したんですよ

 

高山:なるほど。


岡村:「あっそういうドラマがあったんだ」と、話を聞いてすごく興味を持ったんです。絵が生まれた背景や歴史とかを知ることで、楽しみ方が広がってくることが分かりまして。


高山:それってまさに「なにこれすげーこんなのはじめて」ですね。


岡村:絵を見て感性で「すげー」ってなる方ももちろんいると思うし、理屈を聞いて「すげー」ってなる人もいると思うんです。僕は後者なんですけど。

 

あの記事をきっかけに蘇さんが詳しく教えてくれて、前よりも芸術に近づけた気がします。いつか僕も、この部屋に自分が良いなと思った絵を飾りたいなと思いますね。

 

 

 

歴史に残る営業を見た。

 

 

 

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岡村:次は、営業論の記事で補足があるので、もう一度お話しておきたいんですけど……

 

高山:はい。


岡村:リンクアンドモチベーションという会社が、僕のところに営業に来たんです。モチベーションクラウドってサービスがあって、組織の状態を可視化しようっていうサービスで。

 

うちはちょっと他のを検討してたんです。だから丁重にお断りをしようと思ったんですけど、その会社の勝田あやこさんという営業の方がとてつもなくてですね……。

 

高山:とてつもない……?

 

岡村:13時からスタートした1時間の打ち合わせだったんですが、、13時55分まで完全に断る流れだったんです。「今回せっかくご説明頂いたんですけど、ちょっと見送らせていただきます」と。

 

ただ、13時55分くらいから怒涛の営業が始まって。勝田さんは「ただ昔と違って今は少人数から始められるんです、だからアドウェイズ全体で使う必要もないんですよ。試したいところから始められますし、10人からでもできます」と言ったんです。

 

高山さん、これ何か分かりますか?

 

高山:えっと……

 

岡村「1セントの法則」です。寄付を求める時に、「1セント」でも良いんでお願いします! って小さく入ることによって、1セントだったら良いかとなり、じゃあせっかくだから1ドルをあげるか、となるやつです。


それをまさに実行してて。「お、そっからくるか」と。そしたらうちの役員が「じゃあうちの組織からやってみたい」って言い始めて。そしたら勝田さんが、「では申込書だけ今日いただけませんか」と言うんです。

 

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最近ハマってよく飲んでいるというコンビニの「カフェラテ」だが、ルノアールのコーヒーに味が似ているという。ただアドウェイズ岡村は、残念ながら「コーヒーの味」はわからない。

 

高山:怒涛ですね。

 

岡村:他にもいろいろ怒涛の営業は続いたのですが、これらって、僕が営業マンに指導してきたことなんですよ。それを彼女は確実に実践していたんです。結局この勝田さんは、はんこを押した申込書をその日に持ち帰りまして・・

 

高山:すごい。

 

岡村:なんかすごく良い営業を見せてもらったなと思って、とても嬉しかったですね。しかも、アドウェイズは新しい契約をする際、稟議を通さなきゃいけないのですが、この時は「緊急稟議」で通しましたから。

 

高山:これぞ営業って感じですか。

 

岡村:はい。見ててすごく初心に戻りましたね。歴史に残る営業であり、僕が描いてる理想のトークです。営業に悩んでいる営業マンは、ぜひ勝田さんの営業トークを真似したほうが良いと思います。

 

 

はあちゅうさんの問題は、氷山の一角

 

 


岡村:あとはあの……9月にアップした女性問題についても補足があります。

 

高山:あ、最近また色んなことが取り沙汰されてますね。

 

岡村:そうなんです。あの「はあちゅうさんの問題」って、僕はあれ事実だと思っていて。先輩が後輩を呼び出して、尊敬されているっていう立場を利用して“そういうの”に持ち込もうとするヤツって本当にいるんですよ。

 

高山:ええ。

 

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神妙な面持ちで話を展開するアドウェイズ岡村。「女性をいじめているような男は、男性からも女性からも好かれない」というポリシーを念頭に岡村は語る。

 

岡村:あれって、“氷山の一角”だと思っていて、やっぱりみっともないんです、男として。みっともないったらありゃしない。ダサいんすよ。すごく。

 

先輩っていう絶対的な権力を使って、尊敬っていう本来美しいものを利用して持ち込むってダサいんですよ。とにかく。あれがもしうちの社員だったら絶対に許せません。

 

高山:そうですね。

 

岡村:ぼくははあちゅうさんのあの勇気をすごく賞賛したいです。そういうことをしたら今回のようになるんだっていうのを世の中に知らしめることができたと思うので、はあちゅうさんには「ありがとう」と言いたいですね。

 

高山:でも賛否両論あるみたいですね。

 

岡村:なんか否定的な意見を言ってる人のことですか? 本当けしからんですよ、単にやった男が悪いわけじゃないですか。批判なんてとんでもないことですよね。「じゃあ批判するやつは止めたことがあんのか」と。「そんなことしたことないはずなのによく批判できたな」って話ですよ。

 

高山:岡村さん、ヒートアップするのは分かりますが、それくらいにしておきましょう。

 

岡村:そうですね、このままこの話題で3時間は喋ってしまいそうです。

 

 

クロダイもシーバスもあんまり釣れなかった
 
 
 
岡村:以上3つのブログの補足でした。
 
高山:さらに深まった感じがしますね、本当に。
 
ちなみに岡村さん、今年頭に掲げた目標とかってありました? それ、クリアしたんでしょうか?
 
岡村:目標……? そうですね……。

今年の目標でいうと……やっぱり釣りでしたね。
 
高山:だと思いました。
 
岡村:クロダイと大きなシーバス釣りたいっていう2つの目標があって、クロダイは一瞬釣れたんです、48センチが。でもクロダイって1年を通して釣れる魚なので、もっと定期的に釣りたかったってのはありますね。

シーバスも、大きなのは全然釣れませんでした。結構難しいんですよこれが……。ただ、Globis Capital Partnersという会社の高宮さんっていう方とよく釣りに行くんですけど、高宮さんはすっごいよく釣るんですよ。
 
高山:どうしてそんなに違うんですかね。
 
岡村:高宮さんは、ヤル気が違うんです。「真のヤル気」を見ましたね。
 
高山:真のヤル気……?

岡村:高宮さんと釣りに行く時は、だいたい夜7時とかに集合して夜のシーバス船に乗って行くんです。船は出航の時間になるまで港で停まっているのですが、高宮さんはそこに乗り込んで、動いてない船の上からシーバスを釣ろうとするんです。いきなり。
 
高山:おお……。
 
岡村:とにかく高宮さんは竿を投げ続けるんです。釣り場でもないところから釣ろうとするんです。例え、そこで魚が釣れなくても魚を釣るんです。
 
高山:魚が釣れなくても魚を釣る……。
 
岡村:1秒でも時間があれば竿を投げ続ける高宮さんを見て、「真のヤル気」ってこうゆうことなんだ、って僕は思ったんです。
 
だから本当に釣る人って技術も確かにあると思うんですけど、本当にヤル気が違いますよね。シーバスを釣りたいんだっていう気持ちがすごく伝わるんです。だからいっぱい投げるし、釣りに行く前日から、こうやって釣ろうかな。とか考えてて、で実際に試して、釣れなかったら違う方法を試すし、そういうPDCAを高速で回してるんですよ。
 

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高宮さんのヤル気がどれくらいなのか、身をもって表現してくれたアドウェイズ岡村。「熱くなれる心は持っているので、ヤル気はいくらでも出せる。寒くなければ」と語る。

高山:なるほど。

岡村:だから高宮さんの背中から学ぶことってすごく多いんです。釣りは副産物を僕に与えてくれるるんです。
 
高山:結局、釣りは素晴らしいっていう話になっちゃいましたね。
 
岡村:はい。でも、それで良いんですよ。釣りは本当に素晴らしいんで。
 
高山:じゃあ来年の目標としては……
 
岡村:高山さん。

高山:はい?
 
岡村:来年の目標は、元旦に公開する予定の「勝手にしやがれ」で言いましょうよ。
 
高山:元旦? 元旦に記事を公開するんですか?
 
岡村:そうです。ちゃんと見ていてくださいね。新年一発目、ドカンと沸かせますから。
 
高山:期待してます……!(元旦……?)
 

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これにて2017年の「THE 勝手にしやがれ」は幕を閉じます。
次回は元旦に公開予定の「勝手にしやがれ・新年号」。どうぞお楽しみに!
 
それではみなさん、良いお年を!
 
 
 
 

編集・構成:長橋諒

写真:morimi